着物というと、きちんと着付けして特別な日に着る晴れ着のようなイメージがありますが、最近は部屋着としておうち着物を楽しむ人が増えているようです。
家で着物を気軽に楽しむにはどのような着物がいいのか、おうち着物の楽しみ方をご紹介します。
着物を着るとなると、何となく堅苦しい感じがするかもしれませんが、おうち着物のルールは「楽ちん」であること。普段、部屋着として着ているスウェットやジャージなどと同じ扱いです。
外ではどんなにおしゃれな服を着ていても、部屋で過ごすときは楽ちんなスタイルになりますよね。おうち着物を選ぶ時も、まず第一に楽ちんということを基準に選びましょう。難しく考える必要はありません。
おうち着物はあくまで部屋着。「きちんと着なきゃ」「しわにならないようにしないと」などと考えなくても大丈夫です。部屋着なのですから、気を遣う必要はありません。
多少着崩れても、しわになっても、自分自身が楽だと感じる着方ならそれでいいのです。どのみち部屋で過ごす以上、どんなにきちんと着ても時間がたてば崩れてしまうものです。あまり気にしすぎないようにしましょう。
おうち着物を着るにあたって、「苦しい」「どこかが痛い」など、違和感を感じたらすぐに取り除きましょう。
着物本来の着方では、色々な場所で紐を結んだり、板を入れたり、ベルトを付けたりすることになります。もし日常生活で違和感や痛みを感じたらその部分はあなたに合っていないのです。
生活習慣や体型など、人によって違和感の感じ方は違うので、自分自身で体験して着やすい着方を見つけるのが一番です。
おうち着物のおすすめ素材は木綿とポリエステルです。家で過ごしていると、食べ物をこぼしてしまったり、しわになったりすることも多いでしょう。そんな時には、洗いやすい素材でできた着物が最適なのです。
洗濯が難しい素材だと「汚してはいけない」というプレッシャーがかかってストレスとなってしまいます。部屋着として着る着物は、汚れてもすぐに洗える素材、洗濯を繰り返しても傷みにくい素材がおすすめです。
おうち着物を新たに購入する場合は、古着屋やフリーマーケットなどで格安で売られている着物がおすすめです。大体1,000円~3,000円くらいで買うことができます。
これらは外に着ていくには難があるものが多いですが、部屋着として着るのですからそれほど問題ありません。汚れても、どこかに引っかけて破れても、また探せばよいでしょう。掘り出し物を探す面白さもありますよ。
おうち着物を選ぶ際、普段着る洋服では選ばないような色や柄などにチャレンジしてみるのも面白いでしょう。洋服では違和感があるように見える色や柄でも、着物だと意外に素敵に見えることがあるのです。
古着屋などで安く手に入る着物があれば、少し冒険して普段なら身に付けないようなタイプの物を選んでみるのもおすすめです。思わぬ組み合わせが気にいったり、似合わないと思っていた色が案外似合っていたり、新しい発見があるかもしれません。
着物のインナーには襦袢を着るのが一般的ですが、おうち着物の場合は無理して襦袢を着なくてもOK。代わりにTシャツを着てもいいし、冬場は長袖を着ても問題ありません。
とにかく、着ていて楽ちんなもの、苦しくないもの、違和感のないものを選んで身に付けるのが肝心です。「これを着なければいけない」といったようなルールはなく、自由に自分でカスタマイズできるのがおうち着物の魅力なのです。
部屋着として着るおうち着物は、普通の着物よりも丈を短めにするのがおすすめです。
床すれすれの長さでは、家の中の障害物をよけるときや、掃除などで動き回るときに裾が非常に邪魔になります。また、裾が引っかかって転倒したり、モノをひっかけて壊してしまう可能性もあります。
普段の生活や行動などから考えて、自分に合った邪魔にならない安全な長さを見つけましょう。
着物を着たことがある人はわかると思いますが、着物を着るときは着崩れないように色々な場所で紐を結びます。が、部屋着であるおうち着物は着崩れを気にする必要はありません。
着付けに使う紐は必要最低限の本数でまったく問題ありません。着てみて苦しいと感じたり、痛みを感じる場所の紐は思い切ってなくしてしまいましょう。自宅で着るおうち着物に必要なのは「楽ちん」であることです。
おうち着物は外で着る着物とは違い、自分がよければ何でもアリの部屋着です。
レトロな柄のおうち着物に、エプロンを重ねるとまた違った雰囲気が楽しめます。着物にエプロンを合わせるなんて「どうなの?」と思うかもしれませんが、意外にも似合ってしまうのです。
柄や色、形など、色々な組み合わせを試してみるのも面白いでしょう。エプロンをしていれば着物が汚れるのを防げますし、見た目にもかわいいのでおすすめです。
自宅で着物を着ていて困るのは、料理や洗い物をするときに袖が邪魔になるということではないでしょうか。袖が濡れたり汚れたりするだけでなく、モノが引っかかって危険な場合もありますから、家事をするときは袖周りをスッキリさせておくようにしましょう。
着物の袖周りをスッキリさせる方法として、たすき掛けがあります。袖をくぐらせるようにして紐を通すだけで簡単です。やり方はブログや動画でたくさん紹介されていますよ。
「着物はきちんと着なければならない」という常識は取っ払い、着物をもっと自由に取り入れてみましょう。たとえばきっちり着るのではなく、普段着の羽織物として取り入れることで、和洋MIXスタイルを楽しむのもおしゃれです。
また、着物の下にあえてはみ出るシャツやインナーを合わせてみるなど、色々な組み合わせに挑戦して自分にピッタリの自由な着物スタイルを楽しんでみましょう。
おうち着物はあくまで自宅で着る部屋着ですが、近くのスーパーへ出かけるくらいならそのままでもOK。大きめのストールやマフラーを巻けば、防寒と同時におしゃれ感もアップします。着物の上にはおる上っ張りなどがあれば、さっと羽織って外出できるので便利ですよ。
おうち着物には、「これを着るときはこれを合わせなければならない」などというルールは一切ありません。自由な組み合わせを楽しみましょう。
おうち着物は「楽ちん」であることが大切ですが、着物は帯が苦しいというイメージがある人も多いかもしれません。しかしこの帯も、必ずしも結ぶ必要はありません。
おうち着物の帯の締め方を検索してみると、帯をぐるぐると腰に巻き付け、ベルトなどで止めるだけという簡単で楽ちんな方法が紹介されていたりします。このような動画などを参考に、実際に試して自分に一番合う方法を見つけましょう。
着物というと堅苦しく思えてしまうかもしれませんが、おうち着物は部屋着と一緒で「楽ちん」であることが一番。実際に着物を着てみて、自分が一番楽だと感じる着方を見つけましょう。
色や柄で遊んでみたり、エプロンや割烹着でコーディネートしてみるのも楽しいはず。自由におうち着物を楽しんでみてくださいね。
Written by EMILY