周囲のことによく気がつく人、何か言われる前に動ける人は「気が利く人」です。気が利く人は仕事の評価が高くなりやすく、人間関係も円満に維持していますが、どのようにすればそうなれるのでしょうか。「気が利く」と言われている人の特徴や、なるための方法を見ていきましょう。
気が利く人は周りの人や上司からも高い評価を受けやすく、出世しやすいと言われています。
なぜビジネスシーンで気が利く人が出世しやすいのかというと、仕事ができるように見えるためです。
気が利く人は基本的に周りをよく見ていて、その時の空気感や人となりに合わせて話したり、行動したりできます。周りの人からすればそういった人とコミュニケーションを取るのは楽で、話しかけやすいと感じられるでしょう。
また、細かい部分にまで気付けるというのは、思いやりや気遣いがあると評価されます。仕事の成績とは関係なく、気遣いやコミュニケーションの点が評価されるため、出世しやすいのです。
もちろん、気が利く人は仕事でもきちんと良い成績を残せる人も多いでしょう。今後自分の立場をもっと上げたいと考えているのであれば、気が利く言葉や行動を取っていくことも大切です。
よく気が利くと言われている人たちには、共通している特徴があります。そこで、まずは気が利く人の特徴を真似てみることをオススメします。これらの特徴を得て振る舞うことで、周囲から気が利く人だと思われるようになるでしょう。
気が利く人の大きな特徴として、自分だけでなく周りのことをよく見ており、その雰囲気や流れにきちんと合わせられることが挙げられます。
職場が今どんな雰囲気なのか、今どんな状態なのかをきちんと把握しながら、周りの人へのフォローも可能です。
例えば全体的に仕事が忙しく、ピリピリとした雰囲気になっているなら和ませるような発言をしたり、忙しそうにしている人を見て「手伝えることってありますか?」と声を掛けたりするなどの行動が取れます。
このような行動が、周りの人からすると心の余裕を感じられ、「この人は頼もしい」というイメージを与えられるのです。
気が利く人の大きな特徴として、コミュニケーションを大切にすることが挙げられます。
自分よりも上の立場の人には挨拶したり、感謝したりする人は多いものの、同僚や後輩などには慣れが出てきて、つい挨拶や感謝を言わなくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、気が利く人はいくら慣れている人や自分より立場が下の後輩であっても、挨拶や感謝の言葉を忘れません。その結果、どんな人とも良い関係を築けるようになるのです。
気が利く人は周りが「面倒だな」と思うような仕事も、特に嫌な顔もせずに引き受けてくれることが多いです。
仕事の中には重要な仕事だけでなく、いわゆる雑用と呼ばれるものもあります。雑用は直接的な成績にもつながりにくく、地味なものも多いので多くの人は「できればやりたくない」と思ってしまうのは当然とも言えるでしょう。
しかし、そんな雑用だからこそ嫌な顔をせず率先してこなしていけば、周りの人から「気が利く人」認定されるかもしれません。
もちろん、自分の仕事もきちんとこなした上で雑用をしなくてはいけないので、手一杯になって心の余裕までなくならないように注意しましょう。
目的のものがかぶった時に、気が利く人は「お先にどうぞ」と譲ってくれます。気が利く人はこちらが何かを言う前にスマートに譲ってくれて、自分を優先するということはありません。
譲ってもらったら譲り返したくなるものですが、気が利く人の場合は見返りを求めて譲っている訳ではありません。ただ自分より相手を優先することで満足し、見返りを求めるような態度をとらない特徴があります。
気が利く人は全員に同じような態度をとっているのではなく、自然と相手のことを観察して相手に必要な、相手に応じた行動をとるようにしています。
例えば仕事を手伝うにしても、全員に対して同じように手伝えばよいという訳ではなく、相手が新人かベテランかでとるべき行動に違いがあるでしょう。
気が利く人は社内に親しい人が多く、仕事でも円満に進むことが多いです。
必要な時にコミュニケーションをとろうとする人は多いのですが、気が利く人は日頃から積極的に、他の人とコミュニケーションをとろうとしているという違いがあります。
日頃からコミュニケーションがあるため、周囲もまた気が利く人に対して気を許す傾向にあるでしょう。
気が利く人は計画的なため、仕事をさせても納期が遅れることはないでしょう。
納期を守るためにどうすべきかを考え、計画的に行動しています。意識してそうしているというより、計画的に物事を考えるクセができており、無意識のうちに計画を立てるのが上手です。
人は「こうなのだろう」という先入観をもってしまうことが多いのですが、気が利く人は自分がそう思ったとしても多角的な考えをもっているため、先入観をもったまま行動しません。
気が利く人は自分がこう思っているからこうなのだ、という先入観ではなく、事実としてどうなのかを客観的に判断するようにしています。
そのため自分の考えとは違う事実があったとしても、すぐに受け入れられます。自分の考えに固執することはないでしょう。
気が利く人は、相手にとって大切なことをしっかり把握しています。例えば誕生日や記念日といった特別な日のことはしっかり覚えていて、祝ってくれるでしょう。
家族や親しい友人、恋人の特別な日を覚えている人は多いのですが、仕事で関わる人のことまできちんと覚えている人はそう多くはありません。
気が利く人は、日頃からコミュニケーションをとっていてプライベートな話もしているため、相手にとって特別な日を知ることができ、覚えていてお祝いできるのでしょう。
気が利く人は自分が話すよりも相手を優先するため、相手の話を聞くことが上手です。
相手の話を途中で遮ったり、途中までしか聞かずに立ち去るようなことはしません。相手のことを尊重しているため、きちんと最後まで話を聞こうとします。
会話が途切れないような相槌を打つことも得意で、そんな気が利く人の態度が聞き上手という印象を与えます。色々な人から相談を持ち掛けられたり、頼りにされたりするという面があるでしょう
気が利く人は常に周囲を観察し、相手が何を欲しているのかを察して動いていますが、そうした気遣いをしていることを周囲に悟らせることはほとんどないでしょう。
気が利く人はこちらに気遣ってもらったという気にさせることなく、スマートに振る舞うという特徴があります。
気が利く人になりたいと考えているだけでは、すぐに変わることは難しいでしょう。
実際に仕事で気が利く人と言われるようになるには、率先して行動していくことが大切です。特に以下のポイントに気をつけて、実際の行動につなげていきましょう。
気が利く人は、聞き上手でもあります。自分の話ばかりするのではなく、なるべく相手に話をさせるように会話をもっていきましょう。
相手の会話に適度に相槌を打つこと、きちんと話を聞いていますという姿勢をとることも忘れないようにしましょう。
相手に「こうして欲しい」と言われる前に、相手の立場になって考えてみて、今何を一番して欲しいのかを察して動けるようになりましょう。
相手の立場になってみることで、相手に対する理解が深まります。自分のことだけでなく、他人のことも思いやれる人になりましょう。そうすることで、気が利く人に近づけるでしょう。
時には誰もが嫌がるような負担がある仕事でも、逃げずに引き受ける姿勢が必要です。
誰から見ても負担だと思われる仕事を率先して引き受けたら、周囲の人から感謝されるでしょう。他の人が嫌がることでも引き受けることで、気が利く人だと思われるようになります。
気が利く人になるための一番簡単な方法は、気が利くと言われている人の行動を真似することです。
周囲に気が利く人と言われている人がいるのであれば、チャンスでしょう。その人はどのように行動しているのか、どのように話しているのかを観察し、真似します。
慣れないうちは大変でしょうが、日々心掛けていればそのうち慣れて自然になってくるでしょう。
自分が経験していないことは表面的でしか理解できなくても、経験していれば、どんな苦労があるのか、何に困るのかが具体的に分かるようになります。
自分自身がさまざまな経験を積むことで、他の人の立場に立った時に相手の気持ちをより深く理解できるようになるでしょう。
さらに経験を積むことで、人格的な魅力も増すようになります。色々なことに興味をもち、挑戦してみましょう。
周囲の人とは意識してコミュニケーションをとるようにして、ビジネス的な会話だけでなく、より突っ込んだ会話もできるようになりましょう。
日頃からコミュニケーションをとっている相手であれば、他の人にはしないような話でもしてしまうものです。得た情報を活用して良好な関係を維持し、仕事を円満に進めていけるようにしましょう。
気が利く人になるには、普段から相手のことを考えたり、時と場を理解して行動したりする必要があります。
意識してそうなるのは大変ですが、気が利く人は職場でも重宝されて仕事の評価が高くなる傾向にある、また周囲との人間関係が良くなるといった恩恵があるため、ぜひ目指してみましょう。
まずは自分を変えていくことが大切です。小さなことから意識していきましょう。
Written by 早紀