癌になった経験から美意識が高まり、ミセスコンテスト出場…… 常に色んなことに挑戦し人生を楽しむかおりんへのインタビュー。
今回は「人生の苦しかった時やそこから立ち上がったきっかけ、日々大切にしている考え方」について教えてもらいました。
ーー人生で一番苦しかった時はいつですか?
やっぱり乳がんで胸をとった42歳の時かな。自分で「あれ」と違和感があって病院へ行って、病名を言われて…… 右胸がなくなった時に女性として終わったというか全てに絶望した時期だった。人生で一番辛くて、夜も叫んでたりして…私の母からも「いつ自殺するかなと思ってた」って言われるくらいだった。
ーーその苦しみから立ち上がることができたきっかけはなんですか?
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1番大きいのは、全部「感謝」できるようになったこと。「右胸はないけど、左胸はある。足もあるし、手もあるし……」って、ないところじゃないほうじゃなくて、あるほうにシフトしていった。
2011年の大震災で一瞬にして命がなくなった人たちがいると知った時「私癌だけど生きてる」「治療はしてるけど痛みもない、今日も目が覚めたし、歩けてる」って感謝できるようになった。
私の元旦那さんも225億の負債を抱えて自殺寸前だったけど「命があるじゃない。息子も私もあなたも三人とも元気だし命あるし…… 感謝だね。」って言ったもん。「みんな生きてるやん、生きてたらお金のことなんてどうにでもなるやん」って。
ーー日々の生活でも、この「感謝」の考え方は大切にしていますか?
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うん、そうだね。私、癌で入院している時に病気でトイレに行けなかったから、トイレに行くことが夢だったんだよね。
病気で心も苦しかったから、個室トイレに行く母に向かって「お母さんはトイレに行けていいよね」って罵倒してた。寝ながらだとしにくいし、看護師さんにとってもらうのも申し訳ないなと思うし嫌よね……。当時は普通にトイレに行ける母親が羨ましくてしょうがなかった。
だから感謝を忘れてしまいそうな時は「今日も朝トイレに行けたやん!」って原点に戻るようにしてる。トイレに行くのが当たり前だけど、自分でトイレに行くのが夢だった時あったやんなって。お風呂に入れて幸せ〜とか、そんな感じで日常の当たり前のことでも感謝をするようにしてるよ。
ーー人生を楽しむコツはありますか?
最近「今自分はどうしたいの?」って自分に聞くようにしてる。つい前までは「周りはどう思うか」とか「これが正しいか」「こうしておいたほうが無難」とか、自分が本当にしたいことっていうより八方美人みたいな感じだったけど断ることもできるようになった。
できるかできないかじゃなくて、したいかどうか「そんなん無理やって」ってよく言うけど、やってみないとわからない。それを失敗って言うんじゃなくて、「やってみてできなかった」っていう成功にしてる。
ーー今も明るいかおりんですが落ち込むことはありますか?
めっちゃある(笑)「かおりちゃんそんなこと気にするの?」って彼氏にも言われる(笑)
全部彼に言ってストレス発散していて、一番安心して何もかも喋れるのは彼かなって思う。
「今日こんなことがあって、あんなことがあって……」って全部言うかな。
彼と出会う前はよく息子に相談してた。男性だからこそ論理的に言ってくれる部分や、客観的にみてくれるところがあって助かってたよ。だから、私のストレス解消は、彼氏や息子に話を聞いてもらうことかな。
自分らしくいることが本当に楽だし、正直に生きることが一番いいかなと思う。
昔は私も無理に周りにあわせていたこともあったけど、今は本当に正直に生きていてそのほうがすごく楽しいので…… 自分の心に正直に生きていくのが、いいパートナー、いい友達関係、いいコミュニケーションができると思います。
「自分に素直に生きることが一番大事」この言葉は、過去の壮絶な経験をしたかおりんだからこそ、きっと強く思うのだろうなと感じます。
太陽のように明るく朗らかで、見た目だけではなく内面まで美しいかおりん……「私はこんな素敵な女性になれない」なんて思っていましたが、インタビューでお話をするうちに「勝手に諦めて、自分の可能性を狭めてるだけじゃない?」って考え方が変わってきました。
日々感謝をし、常にチャレンジしたり、素敵な恋愛をしたり…… 自分に素直に人生を楽しむことは、私たちみんなが大切にするべき考え方ですよね。
「どうせ私なんか……」と思うのではなく、かおりんのように自分を大切にして、輝く女性が少しでも増えますように……!
Written by KOIGAKU