結婚から2年以内に離婚することを世間では「スピード離婚」と呼びます。時折芸能ニュースなどで耳にする話題ですが、実は一般家庭においても十分起こりうることです。
一生をともに過ごすと誓ったはずの夫婦が、なぜスピード離婚してしまうのでしょうか。スピード離婚しやすい夫婦の特徴や、スピード離婚を避けるための対策を紹介します。
交際期間が短いと、相手の性格や価値観といった内面をよく知らないうちに結婚することになります。
もちろんそれでうまくいくケースもありますが、なかには結婚後に「こんな人だとは思わなかった!」と、二人の間に大きな溝ができてしまい、あっという間に修復不可能な関係になってしまうケースもあるようです。
年齢を重ね、周囲がどんどん結婚や出産などを経験するようになって、早く自分も……! と焦ってしまう女性は少なくありません。そのせいで事を急いでしまった結果、結婚してから「やっぱりなんか違うな……」となりがちなのです。
また交際中に妊娠がわかり、意図せず授かり婚をすることになった場合もここに該当します。
長く交際していて「そのうち結婚を」と考えていた二人であれば問題はないのですが、付き合いが浅いうちの授かり婚の場合、スピード離婚の確率が上がる傾向にあります。
結婚への憧れが強く、実際の結婚生活とのギャップが大きいパターンです。
結婚を「恋愛のゴール」ととらえていると、どうしてもその先に続く「生活」に適応するのが難しくなります。一緒に暮らすことで、今まで見えていなかったパートナーの嫌な部分が目につくようになる場合もあるでしょう。
通常はそういった部分を少しずつ受け入れていくものですが、結婚への憧れが強すぎると激しい拒絶反応を起こしてしまい、そのまま離婚へと発展してしまうのです。
付き合っていた頃からの浮気や借金などを知らずに入籍し、結婚後にそれが発覚するパターンもあります。
長らく嘘をつかれていた、黙って結婚にまで持っていかれたという事実は信頼関係を大きく揺るがします。「こんな人とこの先ずっと夫婦としてはいられない」と思うのも不思議ではないでしょう。
相手を信頼できなくなった結果、早々に見切りをつけるわけです。
現代では恋愛結婚をする人が大半なので、なんとなく「結婚は恋愛の延長線上にある」と考えがちです。しかし実際は、結婚すると恋愛関係の頃とはまったく違う問題や、考えなければいけないことがゴロゴロ出てきます。
たとえば「子どもはほしいか」「子どもが生まれても仕事を続けるか」「住むなら一戸建てかマンションか」「両親との同居」などなど……。
片方が子どもを希望しているのに、もう片方はいらないと思っていたら、そこで亀裂が生まれるのは当然です。今後結婚生活を続けていけるかどうか、という話にまで発展するでしょう。
結婚を漠然と考えていて、しっかりと事前に話し合いができていなかった夫婦は、大きな問題や意見の相違が発生した途端に一気に離婚に向かってしまうこともあります。
上記の特徴をふまえ、スピード離婚を避けるためにどんなことができるのかを考えてみましょう。
結婚後の「こんなはずじゃなかった!」を少しでも軽減するには、籍を入れる前にしっかりと結婚後のビジョンについて話し合うことが不可欠です。
とくに付き合いが浅い場合や、結婚に焦っていて「この人を逃したら次はないかも」と思っている場合だと、相手に面倒がられるのを嫌がってしっかりと話せなくなる人もいるでしょう。
しかし、そのように問題を先延ばしにした結果がスピード離婚に繋がるかもしれません。
真面目な話し合いができない相手とは、結婚したところでどのみちうまくいきません。勇気を出して一度真剣に話し合ってみてください。
結婚前に同棲期間を設けることで、疑似結婚生活を体験できます。すると、別々の家に住んでいた時にはわからなかった相手のいろいろな面が見えてきます。
意外とだらしない or 几帳面だとか、外ではビシッとかっこいいのに家ではだらだら過ごしているとか、いびきがめちゃめちゃうるさいとか。
ひとつ屋根の下で試しに暮らしてみて、それでも「この人とずっと一緒にいたい」と思えるかどうか。結婚を決める一つの基準にしてもいいですね。
ただし、同棲するなら事前に期間を決めておくのがおすすめです。無期限で同棲を始めてしまうと、いつまで経ってもダラダラ交際期間だけが長くなる「長い春」状態に陥る危険性があります。
昨今、離婚する夫婦は珍しくはありません。離婚が必ずしもマイナスなものとも言えませんが、一般的にスピード離婚は世間の風当たりが強い傾向にあります。
再婚相手を探そうと思っても「我慢ができない人なんじゃないか?」とよくないイメージを持たれがち。
そして何より、せっかくご縁があって結婚するのですから、早々とスピード離婚してしまうのはちょっと悲しいですよね。そんな結末にならないよう、今からできることをやってみましょう!
Written by 七尾なお