「付き合ってるのになかなか結婚してくれない彼」に手を焼いている女性は多いもの。
そう、男は女と違って結婚や出産にタイムリミットがないからいつでもマイペース!
焦らず騒がず涼しい顔で余裕ぶっかましているのだ。
こっちは年齢も年齢だし、親も心配してるし、今か今かと待ってるのに……誕生日やクリスマスを一緒に過ごしてもまたもプロポーズの言葉はなく、ときは過ぎてゆく。
「ここで別れて他の男をみつけるなんてムリ!」
「いまさら新規開拓とかムリ!!」
そんな女性のために“結婚に前向きでない男性の本心”を検証し「彼に結婚を意識させるための対策」をあぶり出してみた。
「プロポーズって俺にはハードルが高いんだよね。女ってシンデレラ城の前だとか夜景の見えるレストランとかで……指輪パカッっとか、ひざまずきとかいうロマンチックなのに憧れてる。んなの『俺のキャラじゃねぇ~~!』って言ってやりたい。外国の王子ならともかく日本男児の俺にはムリってもん……女の期待には応えられそうにない』(39歳男性/インフラ)
「女ってサプライズや仕掛けが好きでしょ。そこなんだよね。思い出に残るプロポーズのシチュエーションとかそういうの考える男の身になって欲しい。気の利いたプロポーズの言葉なんて思いつかない……。そんな仰々しいものでなく『そろそろ結婚しようか~』『そだね~』みたいなさりげないもんで構わないじゃない。でもちゃんとプロポーズの言葉を言わなかったら死ぬまで責められそう」(36歳男性/家電メーカー)
――男が結婚にクズクズになってしまうのは女性がプロポーズを“一大イベント”にしてしまうからともいえるだろう。
彼らは映画や恋愛ドラマのような感慨深いプロポーズの言葉や記憶に残るセリフを自分にも求めているんじゃないのかとビビっているのだ。指輪用意して、渡すときの言葉を考えて、場所を設定して……なんてこと自体がもう重荷。
結婚を先送りさせないためにも彼のプレッシャーを解いてあげるべきだろう。
台本など必要ない!! 大切なのはシチュエーションよりも「これからも一緒にいたい」と思う気持ち。
「プロポーズナシ婚もアリ!」ということを彼にアピールしよう。
「改まって」「きちんと」……となるからこそ男はなかなか言い出せない。
日常の中でなにげなく二人でまったりしているときに、「こんなふうにず~~っと一緒にいたいな」「じゃあ結婚しよか?」……という自然な流れでも良いのでは?
さりげなく出た言葉こそ本心。
感動的なプロポーズは裏を返せば茶番。
見え透いた芝居より“幸せ”は日常の中にあるのだから。
「彼女のことがイヤなわけじゃないけど結婚して自分のしたいことができなくなるのだけはイヤだ。俺の趣味のことでイチイチ口を出されたくないし、趣味に掛ける金のことも言われたくない。結婚式に金を投資するくらいなら趣味に使う新しい道具を揃えたい。趣味はなくてはならない俺の生活の一部。仕事では味わえない達成感や解放感を男はいつも求めている」(35歳男性/精密機器)
「結婚ってコスパ悪いでしょ。今の生活に困っていないのになんでしなきゃいけないの。結婚なんてしたら俺が稼いだ給料を全て召し上げられる。女はお代官様だからな。しかも金だけじゃない、自分の時間も召し上げられる。金銭的自由や自分の時間が制限されることで結婚を躊躇するヤツは多いと思うよ。不自由になるくらいなら結婚する必要なんてないんじゃない?」(41歳男性/広告)
――自分が女のATMになることを恐れ、結婚せずズルズル来てしまう男性は多いもの。彼らには“年貢の納め時”などないのだ。
男の「金がないから結婚できない」「結婚資金や貯金がまだないから……」なんていうのはていのいい言い訳。
男性の30代、40代の独身者は、ガチな趣味を持ちそれなりのお金を費やしていたりする。
これまで独身を貫き通してきた男性は結婚によって自分を変えることなどしたくはないのだ。
男のホンネは結婚に「金を使いたくない」し、女に「金を渡したくない」というとこだろう。
エンゲージリングや結婚式や披露宴やらのために稼いだお金を使うなら、自分の趣味や好きなことにお金を注ぎたい……。
そんな彼の口からプロポーズを引き出したいのであれば、結婚したとしても自分は金も時間も巻き上げない悪代官さまにはならないことを示すしかない。
男性に責任や経済的負担を多く課せないことを提案しよう。
“結婚に前向きでない男”は結婚に対してデメリットしか感じていない。だからこそ、逆に“一緒に生活することで得られるメリット”を打ち出すべきだ。
結婚に対しての負のイメージ打破! 結婚は窮屈という彼の思い込みを打ち消し、二人だからこそのリスク回避も説明しよう。
男性が結婚したがらないのは“明るい未来”が想像できないことにある。
「わたしと結婚することでこんないいことがある」と効果的にプレゼンすべきである。
「付き合ってると次第に緊張感がなくなるよね。結婚も『そのうち……』なんて思いながらもつい、なぁなぁになってしまってる。なんか今更って感じで、自分からアクションを起こせない。男っていったん慣れてしまうと相手との関係やライフスタイルを変えようとしないのかも」(43歳男性/エンジニア)
「彼女と付き合いだしたときはもちろん情熱はあったけど、今じゃすっかり落ち着いちゃって……“結婚したい”とか“結婚しなきゃ”という気持ちが起こらない。別に今の彼女に不満があるわけじゃないけど、互いによく知らないうちにいきおいで結婚になだれこむほうがよかったかも……。頑張るのは最初だけ(笑)気楽な仲になると無理をしたり頑張らなくなるんだよね」(39歳男性/医療機器)
――いったんその環境に慣れてしまうと「このままでもいっか」と思ってしまうのが人間の怠惰。
今落ち着いてるのに、今不満がないのに、変化など求めない。
また男性は女性より変化に対しての柔軟性に乏しい。
未知のこと、慣れてないことはしたくないのが男。
男性は飲食店においても新しいメニューよりも「いつもの」が好きである。
馴れ合いになって結婚のいきおいを失ってしまった男性には“きっかけ”を与えるしかない。
親が入院したとか、転勤が決まったとか、彼女が妊娠したとか……そんな事件でもあれば男は動くかもしれないが、そんな緊迫した一大事はそうそう起こらない。
だからこそ、“あなたではない誰かに”彼の背中を押してもらうことが必要になってくる。
他人が介入してくることで結婚を覚悟させるのだ。
ここはひとつ相手が信頼している上司や親しい友人を巻き込んでしまおう。
彼が信頼を置いてる人間の言葉には絶大な威力がある。
彼の親友、先輩、親や兄弟、職場の人間などに接近し、彼がこの先もずっと関わってゆくであろう人間にあなたが認められてしまえばいいのだ。
そんな人たちが味方になればあなたの良い評判が彼に伝わり、結婚の助言や催促をしてもらえるだろう。
「この彼女は確かだ! まちがいないと保証する」と折り紙付きとなれば彼は結婚しない理由がなくなる。
彼に結婚を意識させるにはまず、彼を取り巻く人間から自分が信頼を得ることである。
「将を射んとすればまず馬を射よ!」だ。
彼を本当に射止めたければ、まず彼が頼みとしている者から攻め落としていこう。
難攻不落な城は、まず外堀から……(笑)
相手を屈服させるには彼に影響力のありそうな人間から攻めるべし!
グズグズ付き合っていると“ムリしてこの状況を変える必要も理由”はなくなる。
結婚するためにわざわざエネルギーを使わない方向にどんどん流されてしまうのだ。
結婚は男の決意なくしてはできない。
現状維持で別に構わない男性がその覚悟を決めるときは“外部からの働きかけ”が必要となる。
ハプニングやアクシデントでもない限りは“自分のスタイルを貫こうとするのが男”というもの。
“恋愛の延長戦上に結婚がある”のが女の願望であるが、男には“思いがけない出来事の延長戦上に結婚がある”のだ。
Written by 体験型恋愛コラムニスト・神崎桃子
Written by 神崎 桃子