楽しく話しているはずなのに、帰り道でふと「あの人の話、どこまで本当なんだろう」と引っかかる……。そんな相手が、身近にひとりはいるものです。今回は、信用できない人に共通する話し方の特徴と、振り回されずに付き合うためのコツを紹介します。
信用できない人の話し方でいちばんわかりやすいのが、この前置きです。「ここだけの話なんだけど、~さんって離婚調停中らしいよ」と、本人がいないところで他人の事情を打ち明けてきます。
聞いている側は、一瞬「私だけ特別に教えてもらえた」と感じるかもしれません。でも、他人の秘密を軽く話せる人は、あなたの秘密も別の誰かに「ここだけの話」として話しています。
信用できない人には、自分の意見を「みんな」の声にすり替える話し方がよく見られます。「あの人のやり方、みんなおかしいって言ってるよ」と言われると、反論しづらくなりますよね。
ところが、実際に「みんな」が誰なのかを確かめると、本人とせいぜいもう1人だった、ということも少なくありません。主語を大きくするのは、自分の不満に責任を持ちたくないときの話し方なんです。
信用できない人の特徴として、同じ話をするたびに中身が少しずつ変わる点も挙げられます。実は私も、以前の職場の先輩から「前の会社を辞めたのは上司とのトラブル」と聞いていたのに、別の飲み会では「ヘッドハンティングされたから」と話していて、思わず箸が止まったことがありました。
どちらが本当なのかは、今もわかりません。ただ、それ以来、その先輩から聞く話はどこか半分くらいの気持ちで受け取るようになりました。細部が変わる話は、その場で一番ウケる形に作り変えられている可能性が高いのです。
「あの店は絶対おいしいから」「100%うまくいくって」と、何でも強く言い切るのも、信用できない人に多い話し方です。自信があるように見えるぶん、最初は頼もしく感じます。
問題は、外れたときの反応です。「あのときはそう聞いたんだもん」と責任をほかに回し、謝らないまま次の「絶対」が始まります。
信用できない人にありがちなのが、指摘されたとたんに言葉の意味を変えてしまう話し方です。「あれは冗談だったのに」「そういう意味で言ったんじゃない」と、言ったことそのものをなかったことにしようとします。
言い間違いは誰にでもあります。気になるのは、毎回同じ逃げ方をして、自分の言葉に責任を取らない点です。
相手のペースに合わせて話していると、つい自分のことまで話したくなります。そこはぐっとこらえて、家族の事情やお金の話、職場への不満は口にしないようにしましょう。
話題に困ったら、ドラマや天気、最近行ったお店など、誰に広まっても困らない話で十分です。
「みんな言ってるよ」と言われたときは、否定せずに「そうなんだ、誰から聞いたの?」と軽く聞き返してみてください。責める口調でなければ、角は立ちません。
具体的な名前が出てこないなら、その話はいったん脇に置いておけばOKです。うわさ話を広める役を、自分が引き受けずにすみます。
仕事の段取りやお金の貸し借りなど、あとで食い違うと困ることは、口約束で終わらせないのが安心です。「念のため、さっきの件まとめて送っておくね」と、文字で残しておきましょう。
「言った・言わない」でもめたとき、記録があるだけで自分の立場を守れます。
話し方に違和感がある人でも、約束をきちんと守る人なら、少しずつ信頼していけるはずです。反対に、調子のいい言葉ばかりで行動がともなわないなら、距離を置く理由として十分です。
判断に迷ったら、「この人は前に言ったことを守ってくれたかな」と、過去の出来事を1つ思い出してみてください。
「なんとなく信用できない」という感覚は、相手の話し方に表れた小さな違和感を、ちゃんと受け取っている証拠です。気のせいだと打ち消さずに、話す内容を少し選ぶだけで、余計なトラブルはぐっと減らせます。
無理に嫌いになる必要はありません。安心して本音を話せる相手を、自分で選んでいけば大丈夫です。
Written by 紬(つむぎ)