食事の席は、その人の育ちや性格が垣間見える場でもあります。
マナー違反をしていると「育ちが悪いのかな?」と知らず知らずのうちに周囲に幻滅されてしまうことも……。
そこで今回は、無意識にやりがちな食事マナーの悪い行動をピックアップ。
自分をふり返るのに役立つチェックリスト7選とあわせて、食事のマナーが悪い人が普段気をつけるべきポイントについてお伝えします。
今一度、自分の食事マナーを見直してみましょう!
まずは、食事のマナーが悪い人がやりがちなNG行為7選を詳しくみていきましょう。
クチャクチャと口を開けて咀嚼する音や、スープをすすり上げる音は周囲を不快な気分にさせます。
「いつも一緒にランチをする同僚の咀嚼音に悩まされたことがあります。特にパスタやスープを食べるときの“クチャクチャ” “ズズッ”という音がストレスに……。
注意するのも気が引けて、結局席を変えることで対処しましたが、正直気まずい気分になりました」(女性/30代/会社員)
このように、本人は無意識であっても周囲にとっては大きなストレスになるケースも。
特に音が気になりやすいメニューの場合は、口を閉じて咀嚼し、音が立たないよう意識することが大人のたしなみです。
子どもの頃、食事中に肘をついてしまい注意された人は多いはず。
しかし、大人になってもその癖が直りきっていない人もたくさんいるようです。
「会社のランチミーティング中、無意識に肘をついて食べていたら、上司から『肘をつくと姿勢が悪く見えるから気をつけて』と指摘され、とても恥ずかしい思いをしました。
それ以来、姿勢や所作にいつも気を使っています」(男性/20代/会社員)
肘をついて食べる行為は、他人からは「だらしない」「失礼」と見られるため要注意。
小さなことですが、日々の意識を変えることで改善できるケースが多いです。
箸を正しく使うことは、日本人としてのマナーや育ちを表す大切な所作の一つ。
「会食でお寿司屋さんに行った際、箸の持ち方が悪いせいで刺身をうまくつかめず、周囲の視線が気になって仕方ありませんでした。
後日、動画を見ながら正しい箸の持ち方を練習することに。子どもの頃、きちんと身につけておけばよかったと後悔しました」(男性/20代/会社員)
いったん癖になってしまった持ち方を修正するのは少し大変ですが、一度習得すると食事の所作が格段に美しくなり、自信につながります。
もし癖があるなら、今からでも少しずつ改善してみて。
特定の食材だけを食べたり、一品だけ先に食べ尽くしたりするような行為も、周囲から行儀が悪いと見なされることがあるため要注意。
「子どもの頃の癖で、大好きなメイン料理を最後まで残して食べるのが習慣でした。焼肉ならカルビを最後に、定食ならハンバーグを一番最後に取っておく感じ。
でも、ある日友人との食事会で『偏って食べてると印象悪くなるよ』と言われてドキッとしました」(女性/20代/フリーランス)
偏り食べは、特に偏食の人、好き嫌いが多い人は無意識にやりがちです。
会食や食事会では、一緒に食べている人にあわせて食事のペースを調整するのがマナー。
偏りがあると、場の雰囲気を乱す可能性もあるため注意しましょう。
食事中に会話が盛り上がったとき、つい食べ物を口に入れたまま話し始めてしまうことはありませんか?
口の中の食べ物が見えることは、多くの人にとって不快な光景です。
また、飛び散りの可能性もあるため周囲に物理的な迷惑をかけてしまうことも……。
食べているあいだは口を開けずにうなずくだけにとどめて、会話が途切れた瞬間や飲み込んだ直後に話すよう心がけましょう。
外食をした際にテーブルを汚してしまったとき、「店員さんの仕事だから」とそのままにしておく人も多いようです。
たしかに店内の清掃は店舗スタッフの仕事ですが、テーブルを汚したままにする行為は、周囲に不快感を与えるのもまた事実。
小さなことのようですが、場面によってはその人の育ちや性格を疑われてしまうケースも……。
大切なのは、小さな気遣いの積み重ね。
こぼれやすいものは慎重に扱う、自分がこぼしたものは自分で拭くなど、できる限りの配慮をしましょう。
スマホを操作しながらの食事は、現代ならではのマナー問題の一つ。
本人は悪気がないというケースも多いのですが、一緒にいる相手に悪い印象を与えることもあるため要注意です。
筆者も以前、大学時代の友人と久しぶりにランチをしたときに、話が途切れるたびに彼女がスマホを見始めて虚しい気分になったことがあります。
「この子、本当に私と会いたかったのかな……?」と疑問が湧いてしまい、次回の食事に誘う気分にはなれませんでした。
一緒に食事をしているのに、スマホのせいでぎこちなくなってしまうと本来の楽しい時間が台無しになります。
また、食事に集中せず片手間で済ませている印象を与え、食べ方が雑に見えてしまうというデメリットも。
どうしても確認が必要な場合は「ちょっとだけ失礼します」と一声かけるようにしましょう。
食事のマナーは、他者とのコミュニケーションの一環としても重要なもの。
普段から意識を持つことで、より快適な食事の時間を楽しめるようになります。
具体的には、以下のポイントに特に気を配りましょう。
・正しい姿勢を保つ
・食器やカトラリーの扱いを丁寧にする
・食事の相手と食べるペースをあわせる
背筋を伸ばして座り、食器やカトラリーを正しく扱って一口一口を丁寧に食べるのは、大人として当たり前のマナー。
一見簡単なことのようですが、完璧にはできていない人も多いのが現状なんですよね。
正しいマナーを身につけるには、人前だけでなく、家で一人で食事をするときも気を抜かずに意識を高めることが大切。
自分の弱点を理解するために、一人で食事をする様子を動画に撮って客観的に確認してみるのもよいでしょう。
Written by 糸野旬