「他人を信用できない」そんな不安抱えている人は“人間不信”になっているかもしれません。人間不信になると、上手く他人と関わることができなくなってしまうので、他人と関わりを持つたび、辛い思いをし続けることになりかねません。
そこで本記事では、人間不信になった時の症状とその克服方法を紹介します。少しでも人間不信の状態から抜け出すためのお役に立てれば幸いです。
人間不信(にんげんふしん、英: misanthropy、独: die Menschenfeindlichkeit)とは、何らかの原因で他人を信じられなくなること。狭義では一般的な社会生活を行えないほどの重度の症状を指すが、広義には人間関係のいざこざによる軽度のものも含まれる事がある。人間嫌い(にんげんぎらい)や厭人(えんじん)ともいう。
<参考元>
人間不信|Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E9%96%93%E4%B8%8D%E4%BF%A1
人間不信になった時の特徴とはどのようなものでしょうか。これから紹介することを自分に置き換えて考えてみましょう。
人間不信というのは、他人のことを信用できないことでもあります。仕事や用事を誰かに任せたけれど、最終的には自分で確認しないと安心できないのです。
人間不信に陥ってしまうと、他人からの褒め言葉を素直に受け取ることが難しくなります。
「本当に褒めているのだろうか?」「きっと社交辞令だろう」「褒めてなにか別の用事を押し付けようとしているのかも……」などと、褒め言葉の“裏”を探ってしまいます。
他人と目を合わせることができない。これも人間不信の特徴です。
他人と目を合わせることで「自分の本心が見透かされるのでは?」と感じてしまったり、本当の自分を知られた時にダメ出しされるのが怖い。だから目をそらして会話を早く切り上げようとしてしまいます。
人間不信に陥ってしまうと、人と関わることが辛くなってきます。
そのため、他人との会話を楽しむことができません。グループで楽しく笑いながら会話しているのに、自分だけ心から笑うことができない。笑っても笑顔がひきつってしまう。
人間不信に陥ってしまうと、他人のことは簡単に信じられないけど、自分に対するダメ出しや非難の言葉はすんなり受け取ってしまう傾向があります。
人間不信の人はネガティブ思考でもあるので、自分のマイナスな部分を指摘されると信じてしまいやすいのです。
人間不信に陥ってしまうと、他人の悪いところばかりが見えてしまいます。他人を信じられない根拠を無意識に探してしまうので、余計に人間不信が悪化していくのです。
人間不信になってしまう原因にはどのようなものがあるのでしょうか。その例を少し紹介していきます。
最愛の恋人が浮気していた……。
親しい友人にお金を貸したけど音信不通に……。
相手への信頼が大きいほどに、心の傷は癒えにくいです。
信頼していた人からの裏切りは心に大きなショックを与え、一緒に居た時間が長ければ長いほど、押し寄せる絶望感で人間不信に陥ってしまいます。
学校や社会ではよくあることですが、恵まれた人間関係であるところは少ないです。10人もいれば、その中に1人くらいは嫌な人がいます。
規模が大きければその数はもっと多いでしょう。その嫌な人が原因で、会社内の空気がギスギスしてしまうと全体に広がり、最悪な人間関係が出来上がります。
会社がブラックで上司もパワハラ全開。そんな会社では誰かの手伝いや面倒を見る余裕はありません。自分だけで精一杯です。そんなところに浸っているうちに、他人を信用できない人間不信に陥ってしまいます。
他人の気持ちがまったくわからないのも、人間不信に陥ってしまう原因です。そもそも他人ですから、考えや気持ちを全て把握することは誰にもできません。しかし相手の表情・声・仕草などで、なんとなく気持ちはわかるものです。
ですが、そういうコミュニケーション術に乏しい人は、他人の気持ちを上手く把握することができないので、「空気の読めないヤツ」として認識されたり、なにかとトラブルメーカーだったり。
本人は悪気がないのに、こういうことが重なると人間不信に陥ってしまいます。
もしも人間不信に陥ってしまった場合、どうやって克服すればよいのでしょう?
人間不信に陥ってしまった原因が、今の人間関係にあるのであれば、思い切ってその関係を全て断ち切ってみましょう……と言っても、人間関係をリセット、あるいは特定の人と急に離れるのは意外と難しいものです。
ですが、今の人間関係を続けるのはあなたの人生において損なことであるのは事実です。それを乗り越えない限り、あなたの心は傷つき、今よりも最悪な状況を招いてしまいます。
今から行動すれば、10年、20年後には「あぁ、あの時に行動してよかったな」と思えるかもしれません。
人間不信に陥ってしまうと、他人の意見や考え方を受け入れることができなくなります。でも、あなたと他人の考え方(価値観)に違いがあるのは当然です。「この人は信用できる」と思える人だとしても、その人の考えに共感できる部分・できない部分は絶対にあります。
他人を「信じる・信じない」という考え方をやめ、まずは「こういう考え方もある」という風に他人の考え方を受け入れることから始めてみましょう。
人間不信の人は、他人が自分の期待する行動や態度をしてくれないので、他人を遠ざけてしまいます。
それならいっそのこと、初めから他人に期待などしなければいいのです。そうすることで、意外なところに他人の親切心や愛情を感じ取ることができるでしょう。
また、人間不信の人は他人に見返りを求めていたり、どこか打算的な考えを持っていることが多いので、そういった計算を抜きにして他人と付き合っていくことも大切です。
人間不信を自力で克服することができない人は、精神科や心療内科などでカウンセリングを受けるのもおすすめです。カウンセリングというのは、相談者の心に潜む原因を専門知識のあるカウンセラーが話を聞き、内面からケアしていくものです。
しかし、そもそも人間不信の人にとって、他人であるカウンセラーに「自分の本音をさらけ出すことが出来ないのでは?」と思うでしょう。実際に、人間不信の人へのカウンセリングはとても時間がかかると言われています。
ですが、相手はカウンセラーのプロです。普通の人が持っていないような知識を持っていますし、相談者との信頼関係をゆっくりと築いてくれます。少しづつでも、自分が人間不信になったきっかけを語れるようになるはずです。
人間不信に陥った人は、心のどこかで「自分の本音を誰かに訴えたい、理解してもらいたい」と思っているので、誰かにその思いを伝えることで心が楽になり、傷も癒えていきます。
人間不信の人は、本当は他人と深く関わっていきたい人です。でも深く関わってしまうと、「また傷ついてしまうのでは?」と臆病になり、他人と上手く接することができません。
ですが、自分と他人が100%わかり合えることなんてはっきり言って不可能に近いです。自分と他人とでは考え方が違うのは当然のことなので、どこかで割り切って付き合っていくしかありません。
人間不信に陥り、孤独に生きていくよりも、他人と関わって生きていくほうが人生は豊かになります。長い人生の中には困難な出来事もあるでしょう。しかし何十年も経てば、「その時の出来事はほんの些細なことだった」と笑うことができるはずです。
この記事を参考に人間不信を克服して、人間関係の悩みも解消しましょう!
Written by Cleva