女性誌を眺めていると必ずと言っていいほど目にする「ダイエット」の文字。古今東西ダイエットは、女性にとっての永遠の課題です。
これまで星の数ほどのダイエット法が世の中で編み出されてきましたが、「これさえやっておけば確実!」というようなダイエット法に出会った人はほとんどいないのではないでしょうか?
それもそのはず。ダイエットを成功させるのに大切なのは、実は体重よりも「BMI」なのです。
他にもダイエットを成功させるために必要なポイントがいくつかあるので、本記事でご紹介します。「いい加減ちゃんと効果のあるダイエットがしたい!」と思っている方は、ぜひ最後までご覧ください。
日本医師会によるとBMIはボディマス指数ともいわれ、簡単にいうと身長と体重から割り出される肥満度のことです。
たとえば体重計に乗って「体重が60kgもある! ガーーン……!」のように、体重計に表示された数字で「太っているのか痩せているのか」を測るのは間違い。
身長1m人の体重が60kgと肥満指数が高いですが、身長2mの人の体重が60kgだとむしろ痩せすぎという評価になりますよね。
このように、体重や肥満度は身長と相関関係にあるのです。
ちなみに、BMIは以下の公式で算出できます。体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))=BMI値
身長が160cmで体重が58kgの場合は、次のような計算式になります。58kg÷(1.6m×1.6m)=22.66
なお、一般的に適性なBMI値は22といわれており、25を超えると肥満の危険信号、18.5以下だと痩せすぎの危険信号といわれています。
・参考文献:日本医師会ホームページ「健康の森」
BMIという言葉を聞いたことがある方は、「体脂肪率」という言葉も聞いたことがあるはずです。
大正製薬によると体脂肪率とは体重に占める体脂肪の割合で、体組成計などで簡単に計測することができます。
体脂肪率の適性値は年齢により異なりますが、標準的に男性は10.0~19.9%、女性は20.0~29.9%といわれています。
なお、男性は20.0%を超えると、女性は30.0%を超えると肥満の危険信号といわれています。
・参考文献:大正製薬「内臓脂肪レベル・皮下脂肪率の違いとは? それぞれの落とし方も解説」
ダイエットの基礎をおさらいしたところで、さっそく成功率の高いダイエット法をご紹介します!
……と言いたいところですが、実は「成功率の高いダイエット」は何も特別なことでなく、むしろごく普通のことなのです。
一つひとつ確認していきましょう。
ダイエットにおいてもっとも大切なのは、実は「規則正しい生活」です。
人間の体は常に一定のリズムで代謝を繰り返しています。
副交感神経が優位になる夜間は体もお休みモードになっているので、夜食を食べると胃腸に負担がかかるだけでなく、脂肪として体に定着しやすくなるのは皆さんご存知かと思います。
ここで大切なのは「夜食を我慢する」」ではなく、「夜食を食べたくならないような規則正しい生活サイクルを作る」ということです。
規則正しい生活習慣が定着すると、意識しなくても暴飲暴食の機会が減るはずです。
そこで次に意識したいのが「食事の質」です。
たとえば、市販されている加工食品の大半は味が濃くなるように作られています。理由は、味が濃い方が人間は本能的に「おいしい」と感じるため、リピート率が上がるからです。
しかし、そうして濃い味の食べ物に舌が慣れてしまうと、脳が「もっと!もっと!」と食べる快感を求めるため、過食につながりやすくなります。
可能であれば、食事は自分で食材を買ってきて調理するのが理想的。
それが叶わなくとも、できるだけ添加物が少なめで自然な風味の食べ物を、バランスよく摂るようにしましょう。
健全な食習慣は、ダイエットの一番の近道です。
率直に言うと、ダイエットを成功させる一番の秘訣は「十分な睡眠」と「健康的な食習慣」と「ストレス管理」、そして「適度な運動」の4つの習慣に尽きます。
これらを習慣づけられれば、大半の人の心身のコンディションは自然と最適な状態に整っていきます。
毎日ウォーキングをしてもいいですし、スポーツジムに通ってトレーニングしてもいいでしょう。
いろいろなダイエットに挑戦しているのになかなか成功しないのは、ダイエットそのものに失敗しているというよりも、そもそもこれらの4つの習慣の維持が難しいから。
人体のメカニズムからして、健康的かつ即座に効果を実感できるダイエット法などありません。
一念発起して過激なダイエットに挑戦すると「やった気」になって気持ちいいかもしれませんが、それも所詮は一時の満足。
生活習慣を整え、それを維持することが何よりも大切です。
体重計に乗って一喜一憂するのはやめましょう。
なぜなら、人間は水分を摂ったりご飯を食べたりすれば体重が増えますし、排泄をすれば体重が減ります。
前項でお話しした4つの習慣を実践すれば、脂肪が落ちる代わりに筋肉が適度に発達し、以前よりも体重が増えたということもあるかもしれません。
筋肉は脂肪よりも重いですから、十分にあり得ること。でも、それは体のためにはとても健康的で健全な変化です。
体重計に表示される数字は、ただその瞬間の体の重さを示すだけのもの。
どうせ気にするなら、冒頭にお話ししたBMIの推移と、体脂肪率の推移を意識しましょう。
日々移り変わり体重に一喜一憂せず、BMIの推移と体脂肪率の推移を参考にしながら生活習慣を整えていくこと。
かんぽ生命によると実はこれが、ダイエットのためにBMIを攻略する上でもっとも必要なものです。
健康的な習慣を定着させず、無理な方法でダイエットしても、最終的にはリバウンドしてしまう確率が高いでしょう。
なぜなら、リバウンドしてしまう原因は「無理をしたその状態を維持できないから」なのですから。
無理な方法でダイエットするよりも、無理のないところから生活習慣を改善していき、長期的に日々の暮らしを正していった方が簡単ですし確実です。
適正体重、適正体脂肪率の美しく健康的な体を目指し、今日からでも生活習慣を見直してみませんか?
・参考文献:かんぽ生命「Vol.22 あなたのBMIは大丈夫? ~今からでも始められる! BMIを下げる5つの生活習慣~」
Written by はるお