日本では古くから愛されている椿。最近では海外の人たちからも人気が高い椿ですが、実は恋する女性の背中を押してくれる、素敵な花言葉が詰まっています。
そんな椿の花言葉とは? 女性が見習いたくなる椿の『花言葉』をまとめてみました。
12月から4月に開花を迎え、冬の雪景色にも映える美しい椿。日本では江戸時代の庶民の間でも愛されており、多くの人に親しまれている花です。
赤・ピンク・白と、色とりどりの花びらは力強さと美しさを兼ね備えています。
今回はそんな美しい花である椿の特徴や椿の花言葉、椿の花言葉の中にあるちょっと怖い裏花言葉について紹介していきます。
椿は、ツバキ科ツバキ属の常緑高木で、光沢のある濃い緑の葉を持つという特徴があります。実は椿は日本原産の植物であるということを知らない人も多いのではないでしょうか。
よく同じぐらいの時期に花を咲かす山茶花(サザンカ)と間違われることがありますが、椿の花はやや筒状で立体的で厚みがあります。一方で、山茶花は平面的で薄い花を持つという特徴があります。
椿というと赤い花を咲かせるものをよく見かけますが、原種のヤブツバキやユキツバキを元にして交配が行われさまざまな種類があります。
花の色は赤だけでなく白やピンク、白斑、覆輪、絞りなどがあり、花形は一重咲きや八重咲き、千重咲きなどがあります。地域により守り育てられてきた品種もあります。
椿の花名の由来は、諸説あります。椿は丈夫な葉を持っていることから『強い葉を持つ木(強葉木・つばき)』からツバキと言われるようになったという説。
艶のある葉を持つことから『艶葉木(つやはき)』がツバキに転じたという説など、その由来は様々です。
厚い葉を持つことから『厚葉木(あつばぎ)』からツバキに転じたという説もあるようです。
1月から12月までの各月には誕生花があるということを知っている人も多いでしょう。
しかし月だけでなく1日から31日までの日にちにも誕生花が決められていて、椿が誕生花に当てはめられている日にちもあります。
椿が誕生花に当てはめられているのは、1月1日(白)・1月2日(赤)・1月25日(白)・2月3日・11月11日(白)・12月10日・12月21日(白)です。
花を贈る時に、それぞれの花に込められている花言葉を気にする人は多くいるでしょう。
同じ花でも色によって違う花言葉があり、さまざまな意味が込められています。もちろん椿にも花言葉があります。
国や文化により微妙に花言葉には違いがあります。ここからは、日本語、朝鮮語、英語それぞれの椿の花言葉の由来についてみていきましょう。
椿につけられている日本語の花言葉にはさまざまなものがありますが、主なものとして『控えめな優しさ』『気取らない優美さ』『誇り』があります。
椿の花言葉に『控えめ』や『気取らない』という言葉などが見られるのは、諸説ありますが椿の花には香りが無いことが由来であると言われています。
日本における椿の花言葉は、女性のなりたい姿が凝縮しているような気がしますよね。
実は椿は朝鮮半島から伝来し栽培が始まったのですが、韓国では冬の柏と書いてトンベクやトンベイと呼ばれています。トンベイが訛ってツバキと呼ばれるようになったという説もあります。
韓国も四季がはっきりとしており、冬の厳しい寒さの中でも凛と花を咲かせる姿が美しいと今でも愛されており、韓国での椿の花言葉は、『真実の愛』『謙虚な心』『あなたを誰よりも愛しています』などです。
椿は『東洋のバラ』として18世紀に日本からヨーロッパに渡り、今では世界中で愛されている花木です。椿は英語でCamellia(カメリア)と言われています。
ゲオルク・ヨーゼフ・カメルという宣教師の名前にちなみつけられたと言われています。英語で椿の花言葉は、『admiration(敬愛、感嘆)』『perfection(完全、完璧)』です。
それぞれの国でさまざまな花言葉を付けられ、多くの人に愛されている椿。さきほど、花の色によっても花言葉には違いがあると言いましたが、ここからは椿の花言葉を色別に紹介していきます。
誕生日などお祝いの時に椿の花を贈りたいと考えている人はぜひ色ごとに違う花言葉について知っておき、どんな椿が贈り物にふさわしいか考えてみましょう。
一般的に椿は、赤い花を咲かせるものというイメージがあります。原種であるヤブツバキの花の色が基本的に赤であるため、赤い色の椿が庭木として古くから育てられてきました。
赤という色は激しく、情熱的なイメージがあり、たとえば赤いバラには『情熱』や『愛情』という花言葉があります。赤い椿にはどんな花言葉があるのでしょうか。
赤い椿には、『謙虚な美徳』という花言葉があります。冬には厳しい寒さの中でも凛として咲く姿を見せ、春になると梅や桜の陰でひっそりと花を咲かせる椿。椿は主張をせず、主役になるということもありません。
どこか控えめな美しさがあることから、『謙虚な美徳』という花言葉があるのではないでしょうか。控えめでも美しい椿を、支えてくれる家族や友人に贈りたいですね。
赤い椿には、『気取らない優美さ』という花言葉もあります。
品種改良され豪華な椿の品種も見かけることができるようになりましたが、どちらかというと椿は飾り立てるような美しさがある花というよりは気取らない内面からにじみ出てくる美しさを持つ花です。
飾り立てない、気取らない美しさがある花ですから、『気取らない優美さ』という花言葉がつけられたのでしょう。内面の美しさを持った女性に贈るといいでしょう。
シロバナユキツバキやシラユキツバキなどの品種で見られる白い椿。赤い椿と同じように古くから愛されてきた色です。
白という色には、穢れがない純真なイメージがあり、たとえば白いバラには『純潔』や『無邪気』といった白のイメージに合った花言葉があります。白い椿にはどのような花言葉があるのでしょうか。
白い椿には、『理想の愛』や『申し分のない魅力』といった花言葉があります。
白い椿には、『理想の愛』という花言葉があります。18世紀に日本からヨーロッパに渡った椿は、19世紀に一大ブームを巻き起こしたといわれています。
その中でも白色の椿はもてはやされ、多くの人を魅了しました。社交界では女性たちが胸に椿の花を付けていました。
白い椿は清楚で凛としたイメージがある花ですから、『理想の愛』という花言葉がピッタリ似合います。
白い椿には、『申し分のない魅力』という花言葉もあります。
椿というと謙虚や気取らない美しさという控えめ印象がある花ですが、白い椿は冬の寒さに耐えながらも凛として咲き誇る美しさがあり、その美しさが社交界でもてはやされていました。
女性たちは胸につけた椿の花を競っていました。白い椿には完ぺきな美しさを連想させる『申し分のない魅力』という花言葉はピッタリです。
最近では、ピンクの色をした椿の花もよく見かけるようになりました。ピンクの椿は、品種改良により誕生したもので、乙女椿などの種類があります。
ピンクは可憐な可愛らしいイメージを持つことができ、ピンク色のコスモスには『乙女の純潔』というような愛らしい花言葉が付けられていたりもします。
では、ピンクの椿にはどのような花言葉があるのでしょうか。
ピンクの椿には、『慎み深さ』という花言葉があります。ピンクの椿には、赤い椿のような絶対的な存在感があるわけではありませんし、白い椿のように光り輝くような存在感があるわけでもありません。
どこか奥ゆかしい雰囲気のある花です。密やかな美しさを持つピンクの椿には、『慎み深さ』という花言葉がとても似合っています。
ピンクの椿には、『控えめな愛情』という別の花言葉もあります。
やはり『控えめな愛情』という花言葉からも分かるように、奥ゆかしく主張しない控えめなイメージがピンクの椿には持たれているようです。
ピンクの椿は品種改良により誕生した新しい色ですが、どことなく日本古来の奥ゆかしい女性の姿を想像することができます。
椿の花言葉は、花のイメージから想像することができるような謙虚で気取らない美しさや魅力、慎み深さがあります。
どの花言葉も悪いイメージはなく、どちらかといえば良いイメージを持つことができるものばかりですが、椿の花言葉にはちょっと怖い裏花言葉があるということを知っているでしょうか。
ここからは、椿の花言葉にあるちょっと怖い裏花言葉を紹介していきます。
椿の裏花言葉は『罪を犯す女』です。由来となったのは、オペラでおなじみの『椿姫』だそうです。
椿姫は1853年にジュゼッペ・ヴェルディが発表した作品で、原作のタイトルは『堕落した女』でしたが、主人公であるマルグリット・ゴーチェが椿をモチーフとした装飾品を好んでいたことから『椿姫』という題名になったとも言われています。
美しい街パリの『裏社交界』と呼ばれる世界で、高級娼婦のマルグリット・ゴーチェは社交界の青年アルフレードと恋に落ちるが、肺の病にかかり余命が少ないことを知る。
そんなときにあるアルフレードの父から息子と別れてほしいと言われ、嘘をついて別れを切り出すという話です。
彼女が娼婦であること、そして嘘をつき別れを切り出したということから、裏花言葉として『犯罪を犯す女』が誕生したと言われています。
季節を彩る花や植物たち。昔から親しまれてきた花は、さまざまな『花言葉』をもっています。
昔の人たちはどんな気持ちで花を眺めていたんだろうと思うと、感慨深くなりますよね。季節の花をより楽しんだり、花から生き方を学んだりするためにも、花言葉を知ってみてはいかがですか?
慌ただしい毎日の中、花を飾って花言葉に思いを馳せる時間をつくれば、きっと心にも余裕が生まれるはずです。
Written by 焼肉ハナコ