寿退社とは、結婚に伴い、会社を辞めることを指します。結婚をきっかけに退職する“女性”を指す言葉として捉えられることがほとんどです。
妊娠・出産など、結婚後のライフイベントがあるからこそ、退社して家事・育児に専念する、という女性が多かったからかもしれませんね。
近年では共働き世帯が増えつつありますが、寿退社に憧れる女性もまだまだ少なくないでしょう。
そこで本記事では、寿退社のメリット・デメリット、寿退社するときの注意点についてご紹介していきます!
1. 寿退社のメリット
まずは寿退社のメリットをご紹介していきます。
結婚相手の生活に合わせられる
一番のメリットは、結婚相手に生活を合わせられることなのではないでしょうか。
相手の急な転勤や仕事による生活リズムの変化に、仕事を辞めることで柔軟に対応できます。
また、退職後、結婚式や新居の引っ越しまでに時間がある場合には、その準備に集中することができます。
退職を言い出すきっかけになる
元々退職を考えていた人の中には、退職を切り出しにくいことに悩む人も多いのではないでしょうか。寿退社なら、退職する旨が伝えやすいと言えます。
もちろん、共働き世帯が増えつつある近年では、結婚が退職の意図を示さない場面もあるかもしれません。ですが、
- 相手の転勤先についていく
- 結婚したら家事や育児に専念する
など、これから結婚する二人の生き方についてしっかり示すことができれば、スッキリとした気持ちで退職できるのではないでしょうか。
夫婦、家族で過ごす時間をつくることができる
共働きだと、働き方によってはすれ違いの生活が続くことも考えられます。
でも結婚を機に退職すれば、共働きの時よりも一緒に過ごす時間がつくりやすくなります。
2. 寿退社のデメリット
もちろん寿退社にはデメリットもあります。特に経済面でのデメリットが大きく立ちはだかります。
収入的に不利になる
結婚を機に会社を辞めることで、世帯収入が一人分だけになってしまいます。
相手の年収だけで生活していく必要があるため、生活状況によっては家計が苦しくなることが考えられます。
他にも、
- 会社員時代の手当てがもらえなくなる
- 自分の収入がなくなり、自由にお金を使えない
など、今までと違った収入体系に困惑してしまうことも。
再就職したいときに不利になる
経済面の事情から、再就職を考える人もいるかもしれません。
しかし働き方改革が進みつつあるとはいえ、結婚後にブランクがあくと再就職しにくいのが現状です。
また、子育てとの両立を考えているのであれば、旦那さんとよく話し合いましょう。
仕事と家事の両立は、二人で協力しあいながら行うことを強くおすすめします。
3. 寿退社するときのタイミング
寿退社に限らず、退職する場合には3~1ヶ月前に退職の旨を伝える必要があります。
早めに伝えることを意識しよう
寿退社を考えているのであれば、早い時期から結婚する日取りが分かっているはずです。
退職までの予定が立てやすいはずですから、早め早めの報告を心がけましょう。
繁忙期や人員が足りないときに伝えるのはNG
ただし、退職を伝えるタイミングは必ずしも「3ヶ月前」とは限りません。
3ヶ月ぐらい前に退職の旨を伝えるのがベストですが、会社の繁忙期やすぐに仕事を引き継げないような場合にはそのタイミングに当てはまらないことも。
- 会社の状況
- 人員の状況
- 自分の仕事の状況
- 周りの仕事の状況
など、さまざまな状況を加味して臨機応変に対応する必要があります。
周囲の状況をよく観察して、伝えるようにしましょう。
4. 寿退社するとき、気を付ける点とは
最後に、円満な寿退社をしたい人にお伝えしたい気を付ける点についてご紹介します。
といっても寿退社に限った話ではありません。退職する際に心がけておきたい心得を紹介します。
まずは直属の上司に報告を
はじめに報告すべき相手は直属の上司です。結婚すること、結婚を機に退職する予定であることを伝えましょう。
仲のいい同僚や先輩後輩に伝えたい気持ちもわかりますが、会社においては「まずは上司に報告」がマナー。
会社への報告と仲のいい人たちへの報告は別物です。
タイミングと報告の仕方に気を付けよう
上記で紹介したように、退職する旨の報告は繁忙期や人がいないときにするのは避けるのがベター。
また、直属の上司に報告する際には、直接お話する機会を設けてもらえるよう「私事ですがお話があるので、お時間いただけませんか?」と聞いてみましょう。
もちろんこのときのタイミングも上司が外出しない日を狙うなど、上司が忙しいときをわざわざ狙わないよう心がけましょう。
報告する際には、
- 結婚の報告
- 退職したい旨
をしっかりと伝えましょう。
仕事の引き継ぎはしっかり行うこと!
仕事の引き継ぎ方は会社によってさまざまですが、上司の指示に従い、スムーズに引き継ぎが進むよう準備しましょう。
寿退社であろうとなかろうと、引き継ぎをしっかり行わないと、会社にいる人たちが困ってしまいます。
自分がいなくても仕事が回るよう、徹底して引き継ぎを完了させましょう。
5. <まとめ>円満な寿退社を!
共働き世帯が増えているとはいえ、結婚を機に家事や育児に専念する女性も0ではありません。
ですが、メリットもあればデメリットもあるというもの。思いつきで寿退社するのはあまりおすすめできません。
それから、退職するときのタイミングや報告の仕方、注意点について。寿退社だろうがそうでなかろうが、会社にいる人が困ることのないよう、相手の立場を考えて行動する必要があります。
繁忙期や相手の時間がないときに報告したり、雑な引き継ぎをしないよう注意してくださいね!