ボルダリングに使う筋肉をトレーニング! 筋肉痛に苦しまない方法もご紹介

ボルダリングジムに通いだしてから「もっとボルダリングが上手くなりたい!」と言う人も多いでしょう。

ボルダリングを上達させるにはボルダリングで使う筋肉を理解すること、筋肉をトレーニングすることが必要です。

今回はボルダリングに使う筋肉やトレーニング方法、登った次の日に感じる、絶望的な筋肉痛を和らげる方法をご紹介します。

ボルダリングに使う筋肉はどの部位?

ボルダリングは全身を使うスポーツですが、特に上半身の筋肉が使われます。プロの人を見れば分かりますが、下半身より上半身の方が鍛えられているのが分かりますよ。

では、ボルダリングに使われる上半身の筋肉というのは、「広背筋、前腕部の筋肉、指の筋肉、体幹、上腕二頭筋、上腕三頭筋」が主に使われています。

広背筋

広背筋は、脊柱と骨盤後部から上腕骨をつなぐ筋肉です。

クライマーの中でも背中が逆三角形の形をしている人がいると思いますが、そういう人たちは広背筋が発達している証拠なのです。

ボルダリングでご自身の身体を引き上げるときに、また垂壁の課題で身体を引き付けたまま片手を保持しバランスを取りながら次のムーブをするときに広背筋は使われていますよ。

前腕筋

ボルダリングの中でも最重要な筋肉が前腕筋です。前腕金とは、肘から手首にかけての筋肉のことをいいます。

ボルダリングを初めて体験した日に「腕がパンパンになった」と感じたり、翌日「物が握れなかった」など、筋肉痛が引き起こりやすい筋肉なんですよ。

前腕筋は安定しないフットホールドに足を置いたときに身体のバランスを保つため、手のホールドを保持しながらバランスを取ったり、こまかいホールドを掴み身体を持ち上げたりするときに前腕筋はフル稼働します。

指の筋肉

ボルダリングで使う指の筋肉には大きく2つに分かれます。

「虫様筋」
……親指以外の指を曲げたり伸ばしたりするときに使う筋肉です。虫様筋は手のひらのなかに存在している筋肉で、ボルダリングではホールドを掴む、握るときに使われますよ。
「母指対立筋」
……親指の付け根付近にある筋肉です。親指を曲げるときに使われる筋肉で、日常生活では物を掴むときに使われています。ボルダリングではピンチホールドを持つときにとても使われる筋肉ですよ。

体幹

体幹とは、身体の中心となる部分の筋肉のことをいいます。腹筋はもちろんですが、背中や腰回り、お尻周りの筋肉など胴体全体の筋肉を指します。

登るときに体幹は必要不可欠で、どんなムーブをするときにも使われています。バランスをとるときはもちろん、足の入れ替えやホールドを取りに行くときなどさまざまです。

体幹を鍛えることで、オーバーハングなどで身体が振られたときに耐えられるようになりますよ。

上腕二頭筋

上腕二頭筋は、肘と肩の間にある筋肉。上腕二頭筋には、2つの部位があり内側が短頭、外側が長頭と呼ばれています。

ボルダリングでは、「ランジ」で飛びだす前の身体を引き上げるときや、なるべく体を壁から離れないようにキープしながらのムーブをするときに上腕二頭筋を使いますよ。

また、足を使わずに腕だけで登る「キャンパームーブ」のときにもよく使われます。

上腕二頭筋が発達していると、オーバーハングのゴール手前で足が切れてしまったときなど、キャンパームーブで完登できることもあります。

上腕三頭筋

上腕三頭筋は、二の腕部分の筋肉のことをいいます。上腕二頭筋は、マントル返しなどの身体を押し上げるムーブをするときに使う筋肉です。

「どうしてもマントル返しができない……」そういう人は、上腕三頭筋の筋力をアップさせると良いでしょう。

女性が上腕三頭筋を鍛えてあげると、二の腕の引き締め効果にも期待ができますよ。

ボルダリングを早く上手くなりたい! という人は、これらの筋肉をバランス良く鍛えてあげると良いでしょう。

ボルダリングに使う筋肉をトレーニング! 筋肉痛に苦しまない方法もご紹介

ボルダリング上達トレーニング①広背筋に効く

広背筋には、どんなトレーニングが一番良いのかというと、懸垂がオススメです!

「懸垂なんか1回もできないよ……」と悩んでいる人もいると思いますが、回数ではなく筋肉に負荷をかけることが重要なのです。1回も懸垂ができなくても、ご自身の広背筋に負荷がかかれば大丈夫!

何回も繰り返し行うことで、1回できるようになり、2回、3回……と回数が増えていきますよ。回数が増えていく=目に見えて筋力が上がっているのを体感できるので、やる気が湧いてきますよ!

ボルダリング上達トレーニング②前腕に効く

・ダンベルや水の入ったペットボトルを用意しましょう。
・その場に立って、手のひらを後ろに向けます。
・そのままダンベルやペットボトルを持って、手首を使って持ち上げます。

注意点としては、必ず立って行なうことです。座ったままでもできるのですが、手首に重さが全てかかってしまうので、手首を痛めてしまう原因にもなります。行なうときは立ってやりましょう!

ボルダリング上達トレーニング③指の筋肉に効く

指の筋肉を鍛えるには、どのご家庭でもある輪ゴムを使ってトレーニングすることができますよ。

・輪ゴムを5本用意する。
・5本まとめて指の第一関節にかける。
・指を閉じたり開いたりして、限界まで行なう。

とても簡単ですが、何回も繰り返していくうちに、とてもキツくなってきます。

さらに負荷をかけたい人は、輪ゴムの本数を多くしたり、ストレッチャーやハンドグリップなど専用のアイテムを使ったりすると良いでしょう。

ボルダリングに使う筋肉をトレーニング! 筋肉痛に苦しまない方法もご紹介

ボルダリング上達トレーニング④体幹に効く

体幹に効くトレーニングの中でも、初心者向けのトレーニングが「ダイアゴナルバックレイズ」です。

・うつぶせの状態になります。
・足を肩幅に広げましょう。
・右手と左足、左手と右足の対角の手足を、床から離れるように引き上げます。
・10回×3セットを目標に行ないましょう!

ボルダリング上達トレーニング⑤上腕二頭筋に効く

スタンディングダンベルカール ※ダンベルを使います
・両手にダンベルを持ち、足は肩幅に開いて背筋を伸ばしましょう。
・手のひらは前に向けます。
・肘の位置を固定しながら、ゆっくりとダンベルを上げていきましょう。
・肩に向かって曲げていき、肩につくくらいの位置で10秒キープします。
・ゆっくりと肘を伸ばしていきます。 ※このとき、急に肘を伸ばすのではなく、ゆっくり行うことがポイントです。

10回×3セットを目安にトレーニングしてくださいね。

ボルダリング上達トレーニング⑥上腕三頭筋に効く

プッシュアップ(腕立て伏せ)
・肩幅よりも拳2つ分くらい外に手を置きましょう。
・足は肩幅くらいに開いて、つま先だけを床につけましょう。  ※このときに、首から足まで一直線になるよう意識してください。
・目線は前を向いて、ゆっくり肘を曲げていきましょう。
・床につかない程度に下げたら、3秒キープしましょう。
・地面を押し上げるようにして、元の状態に戻ります。

20回×3セットを目安にトレーニングしてくださいね。

どうして筋肉痛が起きるの?

ボルダリングを行なった次の日に、絶望的な筋肉痛に襲われた人も多いと思います。そもそも筋肉痛というのは、同じ筋肉を駆使したり、普段使っていない筋肉をいきなり使ったりすることで、筋肉の筋線維に傷がつきます。

その傷ついた筋線維を修復しようと、血管を拡張してリンパ球や白血球が集まります。

傷ついた部分の細胞を分解して、新しく細胞をつくり出すのですが、このときに炎症反応が起き、新たにつくり出されるプロスタグランジンという物質が痛みを引き起こすのです。

ボルダリングに使う筋肉をトレーニング! 筋肉痛に苦しまない方法もご紹介

筋肉痛を和らげる方法①ストレッチ

ボルダリング後に、筋肉痛が起きそうな箇所を触ってみましょう。熱を持っている場合は、冷やすことが一番大事ですよ!

筋肉痛を和らげる方法として、ストレッチがあります。筋肉痛が発生しそうな前腕や背中、腰回り、足など、ゆっくりと無理ない程度に伸ばしてあげましょう。

中でも前腕は特に筋肉痛が起きやすいので、

・腕を肩の位置まで床と平行になるまで上げる。
・指先を上に向けて、反対の手で指を体の方に引き寄せましょう。
・次に指先を地面に向けて、反対の手で指を体の方に引き寄せます。

気持ち良いと感じるくらいでOK! 痛みを感じるくらいまで伸ばさないように注意してくださいね。

筋肉痛を和らげる方法②マッサージはプロの手で!

数日間ストレッチを行なっても回復が難しい場合は、マッサージを行ないましょう。マッサージをすることで、血液はもちろんリンパの流れをスムーズにしてくれるのです。

ただし、ご自身で行なうのではなく、接骨院や整体院、リラクゼーションサロンなどでプロのマッサージを受けることをオススメします!

トレーニングをして持てないホールドを持てるようになろう!

ボルダリングにハマると、持てないホールドを持てるようになるためにトレーニングをしよう! と思う人も多いでしょう。どの部分の筋肉が、ボルダリングでよく使われているのかを理解することが必要です。

今回は、ボルダリングに使う筋の部位や、その筋肉のトレーニングの方法、筋肉痛を和らげる方法をご紹介しました。効率良くトレーニングを行なうことで、今まで持てなかったホールドを持てるようになり、よりボルダリングが楽しくなりますよ!

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