人間は、つい人と比較してしまう生き物です。そんなことをしてもいいことはないとわかってはいても、なぜか比べることがやめられないと悩む方は多いでしょう。「周りの皆は可愛いのに私は……」など、勝手に落ち込んでしまう経験はよくあることですよね。
そこで今回は、人と比較してしまう理由と、比較せずに過ごす方法についてご紹介していきます。他人と比べては落ち込んでしまう、この癖が原因で楽しく生きられないという方は、ぜひ参考にしてみてださい。
人と比較してしまう理由として、一番に挙げられるのは「自分に自信が持てないこと」です。
自分の外見や性格、特技などに自信が持てないと、他人が優れて見えて劣等感が強くなり、羨ましく思えてしまいます。「同期は全員仕事できるのに私はダメだ」「友達の方が可愛い」など、ネガティブ思考が強まって常に自分を否定したくなってしまいます。
誰しも嫉妬心はありますが、つい周囲と比較してしまう癖がある人は特に他人を羨ましいと思う傾向があります。たとえ相手が仲の良い友達であっても、嫉妬や自己否定から周囲の人全員が敵に見えてしまうのです。
皆に評価されたい、褒められたい、という承認欲求が強い人も、周囲と自分を比較してしまいがちです。
人間は「誰かに認められたい」という願望を無意識に持っていますが、認められた経験が少ない場合、特にその欲求が強くなる傾向があります。褒められると思って努力したのに思ったよりも評価されないと、「やっぱり自分はダメなんだ」と凹んでしまうのです。
過去に大きな失敗をしたり、誰かに裏切られたりした経験がある場合、その失敗や裏切りがトラウマとなって「もう二度とあんな思いはしたくない」という恐れから他人と比較してしまうというケースもあります。
『もう選択を間違えるのは嫌だ』という恐怖心からの心理ですが、同時に自己否定をしてしまうという悪循環に陥っているのです。
では、つい人と比較してしまう時にはどのような方法を取ればよいのでしょうか。人と比べる癖をやめて生きやすい自分へと変わりましょう!
人と比較するのをやめるには、視野を広く持って相手を見ることが大切です。
「自分より勉強ができて羨ましい」「素敵な写真ばっかりアップしてる」など、相手の一部分だけを見て劣等感を抱いてしまうことが多いのではないでしょうか。
しかし、あなたが羨ましいと思っている姿は相手の一瞬でしかなく、切り取られた良い部分だけを見ているのです。そんな演出された一面ばかりを信じて劣等感を抱く必要はありません。
人間は一人ひとり生まれた環境や性格、得意・不得意なことが異なるため、そもそも他人と比較することにあまり意味はありません。
「無意識に人と比較してしまう」という人は、他人ではなく自分自身を比べる対象にすることをおすすめします。
例えば、昨日はできなかったことを振り返って、今日はそれよりも少し頑張ってみましょう。「昨日よりも成長している!」と感じられることで、数ヶ月後には理想の自分へと変身しているかもしれません。
どうしても人と比較してしまう人は、落ち込む前にその気持ちを素直に認めてみましょう。「私も友達みたいに綺麗になりたい」「仕事ができるようになりたい」と、自分の弱さを受けとめましょう。
高いプライドを守り続けるよりも、自分の弱さや相手への憧れを認めて受け入れられれば他人と比較せずに済むようになります。誰かを羨ましいと思うのは恥ずかしいことではなく、その気持ちが生きるパワーへと変えてくれるのです。
嫉妬心を感じた時、相手の表面上の姿だけを見るのではなく、その隠れた努力にも目を向けるようにしましょう。
どんなにスタイルが良い人も、仕事ができる人も、それは生まれ持ったものではなく、陰で必死に努力した成果なのかもしれません。
自分よりも優れて見える相手が持っているものは努力して手にしたものだと考えると、「私もそんな風に頑張りたい」と前向きになれるはずです。
周囲と自分を比較してしまうという人は意外に多いものです。一見キラキラした生活を送っている人や何でもできる完璧な人も、実は誰かと自分を比べているという場合があります。
比較することで憧れや向上心が生まれれば良いのですが、比較する度に落ち込んだり嫉妬したりしては人生を楽しむことは難しいでしょう。
しかし、悔しさや悲しみを感じる時というのは自分自身が変われる絶好のタイミングです。「自分は自分」という意識を持って前向きな考え方を身に付けましょう!
Written by 早紀