休憩室に入った瞬間、後輩たちの楽しそうな会話がピタッと止まる……。ちょっと胸がチクッとする場面ですよね。今回は、年下から自然と慕われる大人に共通する特徴と、年下と良い関係を築くために今日から変えられることを紹介します。
年下から慕われる大人は、後輩がミスを報告してきたとき、最初の一言が違います。「なんでこうなったの?」ではなく、「早めに教えてくれてありがとう。一緒に考えよう」から入ります。
怒られるとわかっている相手には、人は報告をギリギリまで先延ばしにしがち。最初に受け止めてもらえる安心感があるからこそ、年下は困ったときにまずこの人に相談しようと思えるんですよね。
年下に慕われる大人は、頼まれていないアドバイスをしません。後輩が仕事の愚痴をこぼしていても、「それはあなたの言い方がね」と口をはさまず、「それは大変だったね」とまずは聞き役に回ります。自分の経験を話すときも、「私の場合はこうだったよ」と一例として伝えるだけにとどめます。
アドバイスするのは、「どうしたらいいと思います?」と聞かれてから。年下からすると、話すたびに指導が始まる相手より、黙って聞いてくれる相手のほうが、ずっと話しかけやすいものです。
年下から慕われる大人の特徴として意外と大きいのが、呼び方です。10歳以上離れた後輩にも、「田中さん」と名字にさん付けで呼び、頼みごとをするときも「これ、お願いしてもいいですか?」と丁寧な言葉を使います。
親しみを込めたつもりの「~ちゃん」が、相手によっては子ども扱いされているように感じることも。年齢に関係なく一人の大人として接してくれる人には、年下も自然と敬意を返したくなるものです。
年下に慕われる大人は、飲み会での引き際がスマートです。盛り上がってきた頃に「明日早いから先に失礼するね。あとはみんなで楽しんで」と、多めにお金を置いて席を立ちます。
上の立場の人がずっと残っていると、年下はなかなか本音で話せないもの。先に帰ることも、ひとつの気遣いなんです。お会計で「ここは私が」と全額払うより、少し多めに置いて帰るくらいのほうが、年下も気をつかいすぎずに済みます。
年下から慕われる大人は、成果をひとり占めしません。私が20代の頃にお世話になった先輩も、まさにそういう人でした。
私がまとめた企画が会議で通ったとき、先輩は部長の前で「これ、早瀬さんが一から考えてくれたんです」と言ってくれたんです。実際は先輩のアドバイスにかなり助けられていたのに……。あの一言がうれしくて、そこから何でも相談するようになりました。上の人から人前で認めてもらえる経験は、年下にとって何よりの自信になるものです。
年下が勇気を出して話しかけてきたとき、パソコンを見たまま「うん、何?」と返していませんか?それだけで、相手は「今、話しかけちゃいけなかったかな」と感じてしまいます。
キーボードから手を離して、椅子ごと相手のほうを向いてみましょう。たったこれだけで、「ちゃんと聞いてもらえる人」という印象に変わります。手が離せないときは、「5分後にこっちから声かけるね」と伝えればOKです。
相談されると、つい「こうしたほうがいいよ」と答えを先に出したくなりますよね。そこをぐっとこらえて、まず「〇〇さんはどうしたいと思ってる?」と聞いてみてください。
年下なりに考えている案があることも多く、それを認めたうえで補足するほうが、相手の自信にもつながります。考えがまとまっていないようなら、「たとえばAとBならどっちが近い?」と選択肢を出すと、話を進めやすくなります。答えを教えてくれる人より、一緒に考えてくれる人のほうが、長く頼られる存在になれます。
ランチや飲みに誘うとき、年上からの誘いは年下にとって断りにくいもの。誘い文句に「無理なら全然大丈夫だからね」と一言添えるだけで、相手の気持ちはぐっと楽になります。
断られても「了解、また今度ね」とあっさり返すのがポイント。断りやすい相手ほど、不思議と「次は行きたいな」と思ってもらえるんです。誘う頻度も月に1回くらいまでにしておくと、相手の負担になりにくいです。
年下から自然と慕われる大人は、年齢や立場を理由に偉ぶることがありません。相手を一人の大人として尊重し、話を聞き、手柄を譲っています。その積み重ねが、「この人なら相談したい」という信頼につながっていきます。
まずは明日、年下の人に話しかけられたときに、手を止めて体ごと向き直るところから始めてみてください。
Written by 早瀬ゆず