自分を知りたいという欲求は誰にでもあります。無料で気軽に楽しめる心理テストは、そんな承認欲求を満たせると大人気です。
中には、科学的根拠のないものもたくさん存在しますが、息抜きや暇つぶしに取り組めます。
自分を向上させたい人、可能性を見出したい人におすすめです。
私たちは、「自分を知りたい・他人に自分を知ってほしい」という欲求を持っています。
自分を知ることは自己啓発につながり、相手に自分を知ってもらうことは、承認欲求を満たすことになります。
そのため、多くの心理テストが作られ、利用されています。
心理テストは、厳密な心理学に基づいた「心理検査」とは異なり、「ポピュラー心理学」とも呼ばれています。
利用する人々も、心理テストが正確であるか否かよりも、その時間を楽しむためのちょっとした娯楽ととらえる傾向にあります。
心理テストは、利用する人も多く、インターネットでも数多く見られます。しかも、無料で簡単に気軽に診断できます。
いくつかの質問に答えるだけで、自分の性格が分かったり、生きていく上での注意点や、適している職業が分かるなど、魅力的なコンテンツが詰まっています。
また、占いに近いものまであり、多くの利用者を楽しませています。
一般的に広く知られている心理テストの中には、明確な科学的根拠がないものもあるにもかかわらず、多くの人に利用されています。
気持ちが楽しくなるものから、少し怖くなってしまうものまで、インターネットでも数多くの心理テストが紹介されています。
そんな無料で簡単に自分の性格が分かる心理テスト12選を紹介します。
エニアグラムは、「人は9つの本質を持つ」という理論に基づき、2000年以上前に始まりました。
そして、米国スタンフォード大学で研究が進められ、心理学会で発表されたり、同大学の修士課程の科目になるなど、一般的な心理テストとは一線を画しています。
エニアグラムは、いくつかの設問に答えることによって人間の本質を明らかにし、内面的な心理変化を解明する人間学で、人材育成に活用する企業もあります。
動物占いとは、生年月日から、その人の性格や運勢を12の動物キャラクターに分類した占いです。
一般的に言われる心理テストとは若干異なるものの、同じように気軽に自分の内面を見ることができ、友人や恋人との相性を確認できることなどから、人気の性格判断ツールとなりました。
また、12種類の動物をさらに細かく分類して60タイプに振り分ける形式に進化すると、一層「当たる」と評判になり、根強いファンがたくさんいる占いです。
サイコパスとは、反社会性人格障害などを持つ人々のことを指す言葉で、猟奇的な犯罪を犯すイメージを持たれます。
サイコパスの特徴としては、「他者の感情を理解できない」「呼吸するように嘘をつく」「プライドが高くて自己中心的」などの特徴があります。
しかし、一見魅力的に見えるため、サイコパスが周囲にいても気づかないという懸念があります。
また、自分自身がそうではないか、と恐れを抱いている人もいます。
そのため、自分や周囲の人がサイコパスではないかと疑念を抱いている人に、サイコパス診断は人気のある心理テストです。
エゴグラムは、人の心の特性を5つに分類し、その5つの自我(エゴ)が発する心的エネルギーの高さを表したグラフのバランスから性格の傾向を診断します。
エゴグラムの質問は、状況による感じ方や行動を選択方式で答えることにより、主観的な自己診断ではなく、深層心理の特徴を読み取り、客観的な性格傾向が分かります。
自分の本当の性格を客観的に知りたい人におすすめです。
16類型性格診断は、心理学者ユングの類型論に、判断的態度と知覚的態度を組み合わせ、性格を4指標16種類で区別する考え方を参考に、自己診断します。
心理学的にも意義が認められ世界的に広く使われている正式な性格検査は、質問項目が93問と非常に膨大で時間を要し、しかも有資格者が執り行います。
それを簡単にまとめて誰でも気軽にできる簡易型性格診断は、インターネット上で広く公開され、無料で簡単に自分の性格が診断できます。
同じ日本人でも、各県ごとに個性豊かな県民性があると言われています。
東京は流行に敏感で冷たい、大阪は人懐っこくケチ、沖縄はおおらかで時間にルーズ、愛知は蓄財好きで派手、京都はプライドが高いなど、それぞれイメージが作られています。
しかし、当然ながらすべての人がそんな性格をしているわけではありません。
県民性診断では、性格と好物から、本当は自分がどこの県民っぽいのかを分析します。
色彩心理診断では、自分の好きな色でその人の性格を診断します。
例えば、赤は「エネルギーが強く、すべてにおいて欲張り」、黄色は「明るく、話し上手で好奇心旺盛な個性派」、青は「冷静で理知的で自制心が強い」、緑は「忍耐強く、優しい性格」、ピンクは「優しく穏やかなロマンチスト」などです。
こういった色彩心理を利用して、カラーセラピーなどに発展していっているため、色彩に関する追求は、心理の探究に有用だと考えられています。
人には、それぞれ生まれ持った才能があります。
しかし、自分の才能に気づいてそれを開花させる人は、ほんの一握りの人たちです。
ほとんどの人は、眠っている才能に気づかないまま、それを発揮する術も機会もなく、一生を終えてしまいます。
才能診断は、心理テストを元にその人の性格から生まれ持った才能を診断します。
この才能診断によって、自分の才能に少しでも気が付き、それを開花させるべく努力するか否かで、その後の一生が変わるかもしれません。
心理テストは心理学に基づいてさまざまな現場で活用されているものから、暇つぶしや娯楽として楽しまれている簡易なものまであります。
ところが、心理テストの中には、FBIで犯罪者を特定する際に参考にしたり、犯罪者の考え方や心理の傾向を知るために使用されているものまで存在します。
正式なものは膨大な量があり、専門家が診断しますが、インターネットで紹介されているものは、簡易法ならではの特徴的な設問によって、簡単に判断します。
簡単に誰でもどこででも、相手の気持ちを知ることができる心理テストを紹介します。
まず、相手に自分の手をみせて、自分の指を引っ張ってみるよう指示し、どの指を引っ張ったかで相手の気持ちが分かるテストです。
相手が同性の場合、親指は「尊敬している」、人差し指は「好き」、中指は「友達」、薬指は「嫌い」、小指は「無関心」です。
一方、相手が異性の場合、親指は「相談相手」、人差し指は「仕事上のパートナー」、中指は「友達」、薬指は「結婚してもいい人」、小指は「理想の恋人」です。
腹黒い人は、一見すると良い人に見えます。
しかし、腹黒い人は他人の成果をちゃっかり奪ったり、急に人を裏切ったりして、周囲に悪影響を及ぼします。
誰しも、腹黒い人が好きではありません。しかし、腹黒い人はどこにでもいます。
そこで、他人や自分の腹黒度をチェックしてみましょう。
腹黒度チェックテストは、いくつかの設問に答えるだけで簡単に分かります。
そばにいる人の腹黒度が高い場合は、なるべくその人と距離をおいたり、心を開かないようにするなど、自衛することもお忘れなく。
人工知能(AI)が、自分の可能性を採点してくれるサービスがあります。
その名も、「AIスコア」という診断テストで、みずほ銀行とソフトバンクが設立したJ.Score(ジェイスコア)が立ち上げたサービスです。
AIスコアは、自分が相対的に見て何点ぐらいなのかを、客観的に採点してくれます。
使用はいたって簡単で、誰でもスマートフォンから、無料で自分の可能性に点数をつけてくれます。
所要時間はわずか2分程度です。ちょっとした話のネタや暇つぶしにもなるサービスです。
心理テストをやってみたいと思う人の心の中には、「自分の性格や心理状態を知りたい」という欲求があります。
つまり、心理テストをすることで、自分を客観視して、ひいてはそれをもとにより良い方向へ進みたいという向上心につながります。
とは言え、心理テストの中には、根拠が明確ではなく、科学的にも心理学的にも証明されていないことがたくさんあります。
心理テストについて知りたいことをまとめました。
心理テストで、性格診断に次いでよく見られるのが相性診断です。
恋愛における相性の良し悪しは、長い時間を共有しないと判断できません。
逆に、それが簡単に分かるならば、離婚はごくわずかになるはずです。
ただし、互いの性格を診断し、ある程度の相性は分かるはずです。
趣味嗜好、思考回路、人への接し方、育ち方など、性格をある程度正確に分析できれば、おのずと相性も決まってきます。
そのため、心理テストによって精度にばらつきはあるでしょうが、当然占いよりは科学的根拠がしっかりしていると考えられます。
前述したとおり、テストによってばらつきがあるものの、心理テストは占いよりは科学的根拠があると言っても良いでしょう。
ただし、治療やカウンセリングの現場などで使用される心理検査に比べると、どうしてもゲーム感覚は否めません。
心理テストには、万人に当てはまる事柄でも、そうかもしれないと思い込まされてしまう「バーナム効果」と、自分にとって都合の良い情報だけを信じてしまう傾向にある「確証バイアス」というものがあります。
心理テストに100%はないと思っておいたほうが良いでしょう。
性格診断として、もっともポピュラーなものが血液型による性格診断です。
A型は几帳面でB型は自己中心的などといった血液型で、性格を4つに分類します。
しかし、血液型の性格診断には、科学的根拠が全くないと言われています。
社会心理学者である松井豊さんが、血液型と性格の関連性を調べて発表しています。
逆に、自分の血液型を知ると、人は無意識にその血液型の性格に近づこうとする傾向にあるようです。
クレペリン検査(隣りの数字を足し算するテスト)やロールシャッハテスト(インクのシミが何に見えるかというテスト)は、ある程度の信頼性を持って、さまざまな現場で活用されています。
一部の心理検査は、専門家がカウンセリングの資料に使われることもあります。
しかし、一般的な心理テストのほとんどは、科学的根拠がないのが欠点です。
しかも、インターネットで無責任に公開されているものもあります。
心理テストはあくまでも気軽にできる娯楽の一つであり、まじめにとらえすぎて真剣に悩んだり、嘆く必要はありません。
たかが心理テスト、されど心理テストです。
インターネットを開けば、心理テストは無数に紹介され、科学的根拠のないものもたくさん存在します。
とはいえ、ユーザーも心理テストにそこまでの信頼性を求めてはおらず、あくまでゲーム感覚の娯楽であり、息抜きや暇つぶしであることがほとんどです。
そんなお遊び感覚の心理テストですが、少しでも自分自身や他人の違った一面を発見し、可能性を広げていけると良いですね。
Written by 菅原 紫月