逃げ癖は1度付いてしまうと、いろいろな心理が働くようになり、なかなか抜け出せなくなってしまいます。しかし、逃げ癖はまったく克服できないわけではありません。そのため、逃げ癖の正しい克服法を把握して、逃げ癖を克服しましょう。
1. 逃げ癖とは
嫌なことや不安なことなどが目の前にある場合、それらから「逃げたい」と感じたり、また逃げたりしてしまうことがあります。
場合によっては嫌なことや不安なことなどからは逃げた方が良い場合もあります。しかし、いつも逃げてばかりいると、嫌なことに対して逃げ癖が付いてしまうことがあります。
逃げ癖が付いてしまうと、いろいろな心理が働くようになり、なかなかその逃げ癖から抜け出せなくなってしまう可能性があります。そのような逃げ癖から抜け出すためにも、逃げ癖を持つ人の特徴や心理、その克服法を把握しましょう。
そこで本記事では、逃げ癖がある人の心理や特徴について紹介していきます。心理や特徴を踏まえた克服方法も紹介します。
2. 逃げ癖がある人の典型的な心理状況6選
逃げ癖が付いてしまうと、その人にはいろいろな心理が働いてしまうようになります。逃げ癖を克服するためには、まずそれらの心理状態を把握する必要があります。逃げ癖がある人には働きやすい心理がいくつかあるので、それらを知っておきましょう。
1:問題を解決するのが面倒だ
問題や課題を解決するためには、その原因を見つけたり、わからないことを調べたり、解決のために行動を起こしたりなどしなければいけません。
これらを行うには大きなエネルギーが必要であり、心身に大きな負担がかかることもあります。そのため、問題や課題に直面すると、それらを解決することが面倒に感じることもあります。逃げ癖のある人は、その面倒な感情に従ってしまい、問題や課題から逃げてしまいます。
2:自分のことを「できる」と思っている
逃げ癖がある人は自分のことを過大評価してしまっている場合があります。そのため、問題や課題が目の前にあっても、いざとなればできる力がある、本気を出せばすぐに終わるなど、根拠のない自信を持っています。
しかし、実際は自分が思っているほどの実力がないので、半端な結果となったり、失敗してしまったりなどします。周囲から見ると、早くやっておけば良いのにという印象を持たれ、やるべきことを後回しにしていることを、嫌なことから逃げていると思われてしまいます。
3:小さな失敗もしたくない
問題や課題を解決しようとしたり、何かに挑戦しようとしようとするなどの行動を起こせば、その結果は成功することもあれば失敗することもあります。
その失敗の可能性を異常に恐れ、小さな失敗もしたくないと考えてしまう人がいます。このようなタイプの人は失敗をしないために、行動を起こさないという逃げの選択肢を選ぶようになってしまいます。
4:難しそうなことには関わりたくない
問題や課題を解決したり、新しいことに挑戦することなどは、難しくなる可能性があります。そのため、難しいことを行う際には大きなエネルギーが必要であり、心身に大きな負担がかかることもあります。
これらのことから逃げ癖のある人は、難しそうなことは面倒なので関わりたくないと感じてしまいます。面倒と感じることで目の前のことから逃げてしまいます。
5:問題から逃げることが最善策だと考えている
問題や課題が出た際に、場合によってはそれらから逃げるという選択肢が最善ということもあります。
しかし、逃げ癖のある人は、最善策だと思い、問題や課題から逃げるのではなく、問題や課題から逃げるために、いろいろな理由を結びつけて逃げることが最善策だと考えるようにします。
逃げることが最善と理由を作ることが癖になり、楽をするために逃げる理由を作るようになります。
6:面倒なことは後回しでも良いと考えがち
逃げ癖のある人は、いざとなれば自分はできると根拠のない自信を持っていたりします。また、面倒なことからは逃げることが多いです。そのため、面倒なことはつい後回しにしてしまうことも多いです。
しかし、実際には実力が伴っていないので、後回しにして溜まったことを消化することができない状況に陥ってしまいます。
3. 逃げ癖がある人の主な特徴9選
逃げ癖がある人にはいろいろな心理が働きます。それらの心理状態となりやすいのは、逃げ癖がある人の持っている性格的な特徴が原因となっていることもあります。
そのため、逃げ癖がつきやすい人にはどのような特徴があるのか把握しておきましょう。
1:自己肯定感が低く自信がない
逃げ癖のある人は失敗を恐れて行動を起こそうとしないことがあります。それほどまで失敗を恐れてしまうのは自己肯定感が低く、自分に自信を持つことができないからです。
自分が行動を起こしても失敗をしてしまうと思い込んでしまうことで、行動を起こさなくなり、物事から逃げやすくなってしまいます。
2:言い訳が多く失敗を認めない
逃げ癖がある人は、失敗をしても自分のせいではないと言い訳をすることがあります。自分のせいではないので、反省をしたり、失敗の原因を考えたりしません。
そのため、失敗したという事実から逃げてしまうので、何度も同じ失敗を繰り返したり、なかなか成長しなかったりなどすることがあります。
また、失敗によって問題や課題ができてしまったとしても、自分の失敗のせいではないと放置して逃げてしまうこともあります。
3:物事をネガティブに考えがちで向上心がない
逃げ癖がある人はネガティブな思考が強いことが多いです。いつもネガティブな考えをしてしまうことから、失敗を恐れて物事から逃げてしまうことになります。
また、ネガティブな感情によって積極的な行動ができず、成長ができません。そのため、自信を身につけることもできないので、いつまでも失敗を恐れて行動できない状況から抜け出すことができません。
4:努力が苦手である
難しい物事に取り組むためには、努力が必要となることが多いです。しかし、逃げ癖のある人は面倒なことが嫌いで、物事を後回しにすることがあることから、地道な努力を継続的に行っていくことが苦手です。
努力をしても長続きせず、すぐにやめてしまいます。努力を続けないので、半端な結果を出すことになったり、物事で結果を出すことまで至らなかったりなどすることになります。
5:得意な分野では力を発揮できる
逃げ癖のある人は面倒なことからすぐに逃げてしまいます。しかし、逆に面倒と思わないことであれば逃げることなく真面目に取り組むことがあります。
特に、自分の得意分野に関わることであれば、普段は逃げることが多く、後ろめたい気持ちになっていたり、自分にはできることが少ないとネガティブになっていたりなどすることから、その反動で生き生きとして実力を発揮するようなこともあります。
6:自分に甘く人に厳しい
逃げ癖のある人はネガティブで向上心がなく、努力することが苦手です。そのため、物事に取り組み始めても、面倒になるとすぐに逃げ出して妥協をしてしまいます。
しかし、逃げ癖のある人には失敗をしても自分ではなく他の人のせいにしてしまう一面もあります。そのため、逃げ癖のある人は、自分はすぐに逃げ出して妥協をするのに、他人の失敗は許さないという、自分に甘く人に厳しいという性格をしていることがあります。
7:ストレス耐性が極めて低い
生活をしているといろいろなストレスを受けることになります。逃げ癖がある人はそのストレスに対する耐性が極めて低く、日頃からストレスを避けるように行動していることがあります。
ストレスを避けて行動をすると、物事に対して積極的になることができないので、結果的に逃げる選択が多くなってしまいます。
8:場当たり的な行動が目立つ
逃げ癖がある人は常に自分が嫌に思うことや面倒に思うことなどから逃げてきています。物事から逃げ続けていると、成長をすることができません。
そのため、やるべきことと、能力が釣り合わず、場当たり的な行動をしなければいけない状況が続いてしまうことになります。また、逃げ癖のある人は自分に甘いので、面倒なことは適当にしてしまうこともあります。
しかし、これまで物事から逃げてきたが、何とか物事を乗り切ってきたということも多く、逃げ癖のある人は意外に効率的な行動ができていたり、非常に運が良かったりなどすることもあります。
9:約束しても口先だけで実現しない
逃げ癖のある人は地道に努力を継続していくことが苦手です。そのため、約束する時点では面倒なことと思わず、いざ実行し始めると面倒に感じて途中で物事を妥協してしまうことがあります。
逃げ癖のある人と約束をすると、快く引き受けてはくれるが口先だけでその約束を実現しないということがよくあるので注意しましょう。
4. 逃げ癖を克服する秘訣5選
逃げ癖がある人も、いつまでも逃げ癖を持ったままではいけないと思うこともあります。しかし、逃げ癖は1度ついてしまうと、いろいろな心理が働くようになってしまうので、なかなか抜け出せなくなってしまいます。
そのため、逃げ癖を克服するためには、正しい克服法を実践する必要があります。
1:実現可能な目標で自信をつける
逃げ癖がある人は失敗を恐れてネガティブな感情が強くなってしまっていることがあります。そのため、まずは自分が実現可能と思える範囲の目標を作るようにしましょう。
その目標を達成すれば、また新しく簡単な目標を立てましょう。実現可能な簡単な目標であっても、その目標を達成して成功体験を積み重ねることで、徐々に自信をつけていくことができます。
自信が持てればネガティブな感情を抑えることができ、逃げ癖を克服できます。
2:自分に合った仕事を選ぶ
もし、仕事が自分に合ったものでなければ、失敗をしやすくなったり、他の仕事をするよりも大きなストレスを受けてしまったりなどしてしまいます。
そのため、仕事が合っていない場合は環境を変えることを検討してみましょう。失敗やストレスが軽減されれば、ネガティブな感情も軽減でき、逃げ癖が克服できることもあります。
3:辛くても成長過程であることを認識する
逃げ癖のある人は面倒なことからはすぐに逃げてしまいます。しかし、逃げずに面倒なことをして、辛い思いをすれば、その辛い思いをした分だけ成長することができます。
成長をすれば、今まで面倒と思っていたことが、面倒ではなくなることがあります。そのため、成長して面倒なことが減るほど、自分にとっては良いことであるという認識を持ちましょう。
4:自分の非を素直に認める
逃げ癖を克服するためには成長をする必要があります。そのため、自分の失敗を他人のせいにせず、素直に認めるようにしましょう。自分の失敗を認めることができれば、反省をすることができるので、同じ失敗を繰り返さないように成長ができます。
また、自分の失敗を認めることで、問題や課題から逃げずに向き合うことができるので、早く成長できるようになります。
5:自分自身を追い込んでみる
逃げ癖のある人は自分に甘いです。そのため、努力が続かなかったり、物事を妥協してしまったりなどしてしまいます。
そのため、逃げ癖を克服するのであれば、周囲に目標を伝えておいたり、周囲に甘えが見えたときには注意してもらうようにお願いしておくなどして、その甘えが出せない状況を作りましょう。
自分で逃げ癖が出せない環境を作り、強制的に自分を追い込むことで逃げ癖を克服することができます。
5. 逃げ癖がある人の特徴を把握して克服しよう
逃げ癖が付いてしまうと、いろいろな心理が働くようになり、なかなか抜け出せなくなってしまいます。そのため、逃げ癖を克服したいのであれば、逃げ癖がある人にはどのような特徴があり、どのような心理状態となるのか把握し、正しい克服法で対処する必要があります。
逃げ癖はなかなか抜け出せませんが、抜け出せないわけではないので、頑張って逃げ癖を克服しましょう。