ボルダリングでホールドの掴み方はどうしていますか?
「掴めるところをなんとなく掴んでいる」「掴み方に困るホールドがある」そんな人は、基本の掴み方から確認してみてはいかがでしょうか。
ホールドの掴み方を知ることで、なかなかできなかった課題がこなせるようになるかもしれません。
今回はホールドごとの攻略に必要なテクニック、なかでも手こずる人の多いスローパーの攻略方法について詳しくお話しします。
ホールドの基本の掴み方
ホールドを掴むときの基本は脇を締めることです。掴むというと手と指の全体を使うイメージですが、ホールドを掴むときはできる限り指先で引っ掛けるようにします。
指を曲げて握るよりも、引っ掛ける方が遠くまで手を伸ばすことができるからです。遠くまで体が届くほど、次のホールドを掴むのに有利となりますね。
ホールドを掴みに行くときは肘を伸ばして胸を張り、体を壁に近づけます。体重が足に乗ることで指や腕の負担を減らすことができます。
また、肘を伸ばした方が次に掴むホールドが見やすくなりますよ。
ホールドごとの攻略方法は?
ボルダリングでは、さまざまなホールドが出てきますよね。ホールドの形や位置によって攻略するためのテクニックがあります。
ガバと呼ばれる「ガバッ」と掴めるホールドに使う掴み方として、親指以外の4本の指をかける方法があります。
掴みやすいホールドですが、なるべく指の関節を曲げずホールドに引っ掛けるように掴みましょう。腕を長く使えるので、次のホールドまで届きやすくなります。
クリンプは、第二関節を曲げて指先で支える掴み方です。カチと呼ばれる、角のある小さめのホールドを掴むときに使います。
第一関節は曲げず、反らすように立てて握り込むことで強い支持力が保てます。握り込む分、次のホールドまでの距離は短くなります。指先を痛めやすいので使いすぎに注意しましょう。
ピンチグリップは、親指とその他の指でホールドを挟んで掴む方法です。多くのホールドで使える掴み方でもあります。
スローパーについて
スローパーとは、手前に傾いていて指がかかりにくい外斜ホールドのことです。すべすべとした丸みのあるホールドで、手のひらより大きいものも多いことから、掴みにくいのが特徴です。
スローパーは、垂直前後の壁であるフェイスでも登場するホールドです。傾斜のきつい壁に挑戦する前に攻略しておきたいですね。
スローパーの掴み方は?
丸みのあるホールドはクリンプでは滑ってしまい、うまく掴むことができません。手のひらでホールドを押さえる方法、パーミングで攻略しましょう。
パーミングでは、手のひらの摩擦を利用してホールドを押さえます。指先をかけることのできない丸いホールドや、手のひらよりも大きいホールドで有効です。
パーミングの際は指を立てず、指を閉じた状態でホールドに沿わせると押さえやすいです。
パーミングのコツ
全身を使って、ホールドを真下に引くように押さえます。手だけでなく、体で押さえつけることを意識しましょう。指先から肩、肘、腰まで繋がり、重心がお尻の下に来るようなイメージです。
ホールドの真下に体が来るように足の位置を変えましょう。壁から体を離さないことも重要です。脇を締めて、重心を下げることで安定します。
体を上げるときは、下に引く力を逃がさないように注意しましょう。
スローパー攻略のためのトレーニング方法
ホールドを体で押さえるには、上半身の筋力が大切です。さらに、ぶら下がる力をつけることでテクニックの向上にもつながります。
ぶら下がるトレーニングは、ボルダリングジムの壁でホールドを使って行ったり、公園の遊具でも可能です。
自宅でトレーニングをしたいという人には、ローリーボールなど専用のトレーニング道具もあります。5〜10秒から始めて、徐々にぶら下がる時間を長くしていきましょう。
あと一歩という課題はトレーニングをすることで攻略できる場合も多いです。次のステップに進むために、あきらめず挑戦してみてくださいね。