初心者が必ずぶつかる壁の一つが「次のホールドがとれない……」という悩みだと思います。
しかし、一言でホールドがとれないと言っても、「次のホールドを取りにいこうとすると、手が離れてしまう。」「体が振られてしまい、姿勢が安定しない」「そもそも、体が小さくて手が届かない」というような悩みがいくつかでてくるのではないでしょうか。
これらの悩みを解消するために、意識してほしいのが「足元」です。ボルダリングを始めたばかりの人は、次のホールドをとるために意識が上に向いてしまいがち。
「足元」を意識することで、
・体力の消耗を抑えられる
・姿勢が安定するので、ムリなく次のホールドを取りにいける
・届かなかったホールドが届くようになる
というメリットがあります。ムーブを学ぶ前に、まずは基本の足元について学んでみましょう。
登り方の基本は「はしご登り」
登り方の基本は、右手を出すときは先に右足をあげて、左手を出すときは左足をあげる動きです。これは、はしごを登るときと一緒の動きで、上級者の方もこれを基本として登っています。
この「はしご登り」しっかり覚えることで、冒頭にあげた、「次のホールドを取りにいこうとすると、手が離れてしまう。」「体が振られてしまい、姿勢が安定しない」「そもそも、体が小さくて手が届かない」という悩みの大半を解消できてしまいます。
体力の消耗を抑える
初心者の方が、ムダに体力を使ってしまう要因の一つに「腕の力で強引に登る」があります。
これは、はしごを足を使わずに腕だけで登るようなものです。想像しただけで、「何の筋トレだろう……」とつい笑ってしまいそうですよね。
しかし、ついつい手元やホールドに意識が集中してしまうとやってしまいがちなんです。
はしごを登るときを思い出してみてください。
上に登るときは、足を次の段に乗せて、「脚の力」で体を持ち上げています。そして、手は体が落ちないように軽く支えている程度ではないでしょうか。
ボルダリングでも「足で体を持ち上げる」。この意識が重要になります。
姿勢を安定させる
ホールドから手が離れてしまう要因は、体力や筋力の消耗の他にも「姿勢が安定していない」ことがあげられます。
姿勢が安定していないと、体が振られてしまったり、次のホールドに手を伸ばしたときに、残りの手に負荷がかかって耐えられなくなってしまいます。
例えば、はしごを登っている途中で、「片手を離してください」と言われたらどうしますか? 足元をしっかり確認し、姿勢を安定させますよね?
両足と残った手の3点でしっかり体を支えることができれば、残った手はフリーになるので容易に上の段に手を伸ばせます。
ボルダリングでも、次のホールドに伸ばす手をフリーの状態にできるよう、姿勢を安定させることが重要です。
そのために必要なのが「足元」。
はしごと違ってホールドの位置は不規則なのですが、足を乗せるホールドを変えてみる、足の向きを変えてみるなど、姿勢が安定する場所を探してみてください。
届かなかったホールドに届くようになる
「次のホールドに手が届かない……。」体格が小さい人だったら特に、この壁に当たります。このときに「私は体が小さいから……」と諦めたりしないでください。
この悩みも「足の位置」で解消できます!
ホールドに届かないというのは、はしごで例えると、二段先、三段先に手を伸ばそうとしているようなものです。どうすれば、届くようになるかといえば、体を持ち上げるしかありません。
やってみてほしいのは、「大胆に足をあげてみる」です。
始めたばかりの人に「足をあげてみて」とアドバイスしても、足の上がり具合が足りないことが多いんです。足をあげて、より上のホールドに足を置いてみましょう。
ボルダリングでは、体を大胆に使ってみる!
少し怖いと思うかもしれませんが、大げさなまでに足をあげて体を持ち上げてみると、今まで届かなかったホールドが「簡単に取れた!」ということもあります。
まとめ
今回は、初心者の人に向けて「足元」に焦点を当ててテクニック上達のコツをお伝えしました。まとめると、
・体力の消耗を抑えるために、「腕の力」ではなく「脚の力」で体を持ち上げる。
・姿勢を安定させるため、足の位置や向きを変えてみる。
・ホールドに手が届かなかったら、大胆に足をあげてみる。
でしたね。これから、ムーブなども学んでいくと思いますが、基本の「はしご登り」はしっかり覚えておきましょう。