美容師さんやバーテンダー、憧れのブランドのショップ店員さん……そんな肩書きの男性を好きになっちゃうことって、結構あります。友達ではないけれど、プライベートの話をしたりもするという、なんとも微妙な距離感だからこそ、「好きになっちゃった。どうしよう!」と焦ってしまうものです。
また、自分が客であれば、相手は当然のように丁重に扱ってくれるわけで、優しい態度がビジネスなのか、恋愛感情が含まれているのか判断がつかないかもしれません。美容師さんは特に、親しみを込めて話しかけてくれるし、ニコニコと微笑みかけてもくれるので、勘違いしてしまうこともあるんじゃないでしょうか。
今回は、馴染みのお店のスタッフを好きになった時にどうすればいいかを、考えてみたいと思います。
お客さまに対して、プロの接客業の人が露骨に本音を出すことは、あまりないかもしれません。顧客からの人気が高く、誰からも愛されるスタッフは、それだけプロ意識が高く優れたサービスができるという意味ですから、本心でどんな気持ちを抱いているかを見抜くのは簡単ではないのです。
また、『客と店員』という関係にはそもそも、社交辞令や建前、嘘が多く、本当の意味で親密になるのは難しいといえます。「また来て」「早く会いたい」といった言葉の裏には、お店の利益が計算されている場合がありますので、真正直に受け止めるのはなかなかキケンなのです。
そのため、まず覚悟したいのは――恋が長期戦になること。
たとえ、店員さんが「好き」と本気で思ってくれたとしても、お店側からすればお客さまに手を出すなんて推奨されるべき行為ではないので、店員さんからアプローチを仕掛けてくることはほとんどありません。「カワイイな。きれいだな」と好感を抱くにせよ、それ以上の感情は持たないようにする人が多いはずです。
地道にお店に通って、業務の邪魔にならない程度におしゃべりをしながら顔と名前を覚えてもらう。とりあえずは、そこから始めましょう。
すでに顔見知りで、ニックネームで呼び合う仲になっているなら、店員さんのプライベートを気軽に聞けるくらいの距離まで近づくことを目指しましょう。
もし、自分がまだ20代で結婚を具体的に考えていない場合、店員さんを彼氏にするべく、じっくり時間とお金を掛けてお店に通い続けても良いと思います。でも、もう三十路に突入していて結婚願望もあるし、子供も産みたいという場合は、少しでも「これはムリかな」と感じた時点で潔く諦めた方が良いかもしれません。少なくとも、恋の可能性を一本に絞らず、他でも彼氏候補、旦那さん候補を同時進行で探すのが安全だといえます。
理由としては、お客と店員という関係性から恋人同士になることが、やっぱり容易ではないからなんですね。販売・サービス業の方は、ポリシーのある人ほどお店ではビジネスモードに切り替わっているものです。「いらっしゃいませ」と言った時点でプライベートの感情はなく、いかにして売るか、お客さまに気持ち良く過ごしてもらうかを重視するはずですから。
結構な時間を費やしたけれど、「結局ビジネススマイルだった。お客としてしか見てくれない」と断念した時、次の恋を探せる年齢かどうかが大事です。
すでに30代で一方的な片想いならば、ダメもとでアプローチをするくらいがちょうど良いかもしれません。
店員さんは、本気で好きと思っていてもお客さまを異性として扱うことはありません。恋人同士になりたいなら、待ちのスタンスを取るのではなく、自分からアプローチして好きだとアピールする必要があります。
また、向こうも想ってくれている場合、両想いと気づけばすぐに、何かしらのアクションを起こすはずです。お客さまと付き合うことはあまり良いとはいえないとしても、絶対にダメではないので。きっかけを作りさえすれば、動いてくれるパターンもあるでしょう。
何にせよ、一途になりすぎず、主体性を持って恋を進めていく覚悟が大事かと思います。
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