それ、愛じゃないかも…… 共依存恋愛セルフチェック&自分の取り戻し方

「愛し合ってるはずなのに、なんだかしんどい……」そんな違和感があるのなら、それは「共依存」のサインかもしれません。この記事では、共依存の恋愛に見られる特徴やチェックリスト、対処法をわかりやすく紹介。恋の形を見直すきっかけにしてください。

「共依存」とは?

「共依存」とは?

共依存の恋愛は、お互いの心をむしばみ、場合によっては深く傷つけ合う結果を招くことも。まずは、「共依存」とは何なのか、その詳細から解説します。

共依存=お互いが「支え」ではなく「鎖」になっている状態

共依存とは、簡単にいうと「お互いがいないと不安で生きていけない」と感じてしまう関係。一方的な依存ではなく、両者が「支え合う」ことを通り越して、もはや「縛り合っている」ような状態をいいます。

共依存の関係には、尽くしすぎる人と、それを当然のように受け取る人がセットになっていることもあれば、両者ともに「見捨てられる不安」を抱えていて離れられないケースもあります。

一見、情熱的で濃密な関係に見えたとしても、心の健康を損っている危うい状態。それが共依存なのです。

共依存カップルの特徴

共依存関係にあるカップルには、一定のパターンがあります。

もしも、LINEの返信が遅いだけで不安になったり、相手が機嫌を損ねないよう自分の本音を飲み込んだりすることが当たり前になっていたら要注意。

また、相手の予定にすべてを合わせ、自分の趣味や人間関係を後回しにしている人も、共依存傾向が強いかもしれません。

さらに、相手の成功や失敗に自分の価値が左右されるような感覚も、共依存カップルに見られる特徴です。

これらは「恋してるから仕方ない」と思いがちですが、本来は自分の人生と相手の人生は独立したもの。「恋人が生きがいのすべてになっている」と感じたら、一度お互いの距離感を見直してみる必要があるかもしれません。

あなたの恋は大丈夫? 共依存傾向をセルフチェック

あなたの恋は大丈夫? 共依存傾向をセルフチェック

自分の恋が共依存かどうか、自覚しにくいのがこの問題の難しさです。以下のチェックリストの中で、どれだけ心当たりがあるかを確認してみましょう。YESが多ければ多いほど、共依存度が高いと判断できます

▼共依存セルフチェック

・相手の機嫌に振り回される
・会えないと不安で落ち着かない
・自分の予定を後回しにしがち
・「嫌われたくない」が口癖
・本音を言えず我慢してしまう
・相手の問題を自分の責任に感じる
・相手が喜ぶことばかり考える
・一人でいるのが怖い
・別れを考えると息が苦しくなる
・自分に自信がなくなってきた

共依存の恋愛で生じるリスク

「このままでいいのかな……」という違和感を抱えたまま共依存を続けると、心のバランスが崩れてしまうことがあります。ここでは、共依存の恋愛によって起こりやすい3つのリスクを紹介します。

「苦しいけど離れられない」状態が続く

共依存のカップルでは、「本当は別れた方がいい」と感じていても、どうしても離れられないというケースが多く見られます。

これは、相手の存在が自分の生活の中心になってしまっているため、別れることは「自分の一部を失うこと」のように感じてしまうため。

また、相手を「見捨てられない」「私が支えなきゃ」と思い込んでいることも多く、罪悪感や不安が足かせとなって別れを選べません。

その結果、関係を断ち切れずにズルズルと続けてしまい、心がすり減っていくことに……。

このような状態では、恋愛が心を満たすものではなく、むしろ自己消耗の源になってしまいます。自分の心の声にもっと耳を傾けて、本当に必要な距離感を見直すことが大切です。

自己肯定感が下がる

共依存関係では、恋人に尽くしているつもりが、いつのまにか「わたしはこれくらいしないと愛されない」「わたしがダメだから彼も不安定なんだ」といった考え方に変わってしまいがち。

相手の評価や態度で自分の価値を判断してしまうようになると、自分を信じる気持ちがどんどん削られていきます。これは「私は大切にされるべき存在」という感覚を麻痺させてしまい、自信を失わせる大きな要因に。

また、こうした低い自己肯定感は次の恋愛にも悪影響を及ぼしやすく、ますます共依存を深めてしまうリスクがあります。

自分の価値を相手に委ねるのではなく、まずは「私自身が私を大切にする」という視点を取り戻すことが大切です。

冷静な判断ができなくなる

共依存が続くと、恋愛にのめり込みすぎて視野が極端に狭くなってしまいます。

周囲から見ると明らかにおかしい状況でも、自分ではまったく気づけないといったケースも珍しくありません。

場合によっては、相手の問題行動やモラハラ的な言動を「わたしのせいかも」と受け止めてしまうこともあり、どんどん冷静な判断力が失われていきます。

また、恋愛を最優先するあまり仕事や友人関係をおろそかにしてしまい、社会的な孤立に陥ることも。結果として、恋愛以外の居場所を失い、ますます関係に依存するという悪循環に陥ってしまうのです。

共依存から抜け出すためには

共依存から抜け出すためには

共依存の恋から抜け出すには、「別れ」や「ドラマチックな変化」を求める必要はありません。必要なのは、小さな習慣の積み重ね。ここでは、自分を大切にする感覚を取り戻すためのシンプルな行動を紹介します。できそうなことから、少しずつ始めてみましょう。

・1人の時間を意識的に作る(予定に「自分だけの時間」を入れる)
・信頼できる友人やカウンセラーに気持ちを話してみる
・どんなにささいなことでも毎日必ず自分を褒める
・相手と物理的な距離をとってみる(スマホを離すなど)
・「自分がどうしたいか」をノートに書き出してみる

自分の心地よさや人生を優先し、自分自身を取り戻すことが、共依存から抜け出す第一歩です。

お互いを支え合える恋愛を楽しもう

恋愛は、無理をし続けることで成り立つものではありません。自分を押し殺してまで続ける関係は、いずれ心を疲弊させてしまいます。

共依存から抜け出した先には、もっと自然体で心地よくいられる関係があるはず。自分らしく愛し、愛される恋を選び、本当の意味での幸せな恋愛を手に入れてくださいね。

Written by やまだうめ

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