それ、言ったらまずいよ… 子どもに言ってはいけない言葉5つ

親の言葉は、子どもの成長や人格形成に大きく影響を与えるもの。

大人になってからも「小さいときに親からこんなことを言われたな~」という記憶がずっと残っているという人は非常に多いのです。

そのため、場合によっては、普段からなにげなく口にしている言葉の一つひとつが子どもの心を深く傷つけている可能性も。

今回は、子どもに言ってはいけない言葉5つとその理由について、事例や体験談とあわせてまとめました。

子どもに言ってあげてほしい言葉についてもあわせて紹介しますので、ぜひ日常会話に取り入れてみてくださいね。

子どもに言ってはいけない言葉5つ

子どもに言ってはいけない言葉5つ

子どもをきちんと育てたいという気持ちから、ささいな失敗や間違いに対してもつい強く叱ってしまうことはありませんか?

しかし、過度に批判的な言葉やネガティブなワードは、逆に子どもの自己肯定感を下げる原因となり、結果的に健やかな成長を妨げてしまうことも。

まずは、子どもに言ってはいけない言葉5つをその理由とあわせてみていきましょう。

「そんなこともできないの?」

「そんなこともできないの?」は、子どもを叱る親がつい口にしがちなNGワードの一つ。

しかし、この言い方では、次からは具体的にどのように改善すればよいのかが伝わらないため、子どもの成長につながりません。

筆者自身も学生時代に「できないとまた叱られてしまう」という不安から、新たなことにチャレンジするのが怖くなってしまい悩んだことがありました。

できなかったことを一方的に責めるのではなく、「どうしたらできるようになるかな?」と子どもに問いかけて、一緒に考える姿勢を示すことが大切です。

「男の子/女の子なんだから~しないで」

性別にもとづいて行動を制限する言い方は、子どものストレスや不安の原因となります。

「小学生のころ、男の子の友達とサッカーをするのが好きだったのに、もっと女の子らしい遊びをしなさいと言われて悲しい思いをしました」(女性/20代/フリーランス)

「イラストを描くのが趣味だったけれど、男の子なんだからもっと活発な遊びをしなさいと言われて落ち込んだことがあります」(男性/30代/会社員)

場合によっては、子どもが生まれつき持っている自分らしさや才能の芽を摘んでしまうことも。

性別に縛られず、子どもの個性や感情を尊重する言葉を使うことを意識しましょう。

「○○ちゃんは~しているのに」

教育熱心な親に多いのが、子どもの成績や習い事などの成果を優秀な友達と比べてしまうケースです。

子どものためを思って口にしているつもりでも、他の子どもと比較するような言葉は、想像以上に子どもの心を傷つけます。

「受験生のとき、いつも頑張っていたのに他の友達と比べられてつらかった……。私は私なりに頑張っていたことを、素直に褒めてほしかったなと思います」(女性/20代/会社員)

子どもを励ましたいのなら、誰かと比べるような表現や言い回しは絶対にNG。

まずは子ども自身の努力を認めて、今後のモチベーションアップにつなげる言い方を心がけましょう。

「どうしていつもダメなの?」

幼い子どもは自分の感情や考えをうまく表現できないことが多いため、思わぬ失敗を何度もくり返すことも珍しくありません。

そんなとき、つい「どうしていつもダメなの?」と厳しい口調で叱ってしまった経験のある人も多いはず。

しかし、「いつもダメ」「またダメだった」という徹底的な否定のフレーズは、子どもに大きな精神的ストレスやプレッシャーを与えてしまいます。

「自分はいつもダメだ」という認識が定着し、結果的に子どもの自己肯定感が大きく下がってしまう原因となることもあるため注意しましょう。

「あなたのためを思って」

子どもを叱るときに「私はあなたのためを思って言っているのよ!」という言葉を使いがちな人は、実はかなり多いです。

しかしこのフレーズは、親の価値観や判断を一方的に押しつけるニュアンスが強いため注意が必要です。

「親の期待に応え続けなければならない」「親を満足させなければならない」そうしたストレスから、子どもが自分らしく生きることが難しくなってしまうケースも。

また、自分の意思や意見を大切にされていないと感じ、子どもの自己肯定感が低下する原因となることもあるのです。

子どもに言ってあげてほしい言葉3つ

「大好きだよ」「愛しているよ」

「大好きだよ」「愛しているよ」

子どもとの信頼関係を築くためには、「大好きだよ」や「愛しているよ」といったストレートな愛情表現を大切にしてみて。

「あなたは大切な存在なんだよ」とはっきり言葉にすることで、子どもにも愛情を言葉で表現することの大切さが伝わります。

そのため、親子の絆が深まるだけでなく、友達や先輩、後輩など他者との関係においても、自分の気持ちを正直に伝える力を育てることができるのです。

「あなたを信じているよ」

子どもが大事な試験や試合などを控えているときは、「頑張りなさい」「必ず結果を出しなさい」といったプレッシャーのかかる言葉はむしろ逆効果。

子どもの緊張をほぐすためにも「あなたを信じているよ」という信頼の意思をストレートに伝えましょう。

「私はあなたのこれまでの努力をしっかり見てきたからね。良い結果が出ると信じているよ」

このように子どもの過去の行動と具体的に関連づけることで、子どものモチベーションアップにつながりますよ。

「失敗しても大丈夫だよ」

「失敗したらどうしよう……」「怒られたり、呆れられたりするかも」

こういったプレッシャーは、子どもにとってとてもつらいもの。

子どもによっては、失敗を怖れるあまり挑戦すること自体を避けるようになります。

しかし、失敗を怖がってばかりでは決して成長できません。

子どもの挑戦する意欲を大切にするためには「失敗しても大丈夫だよ」と伝えて安心感を与えることが大切です。

「私も昔、こんな失敗をしたけど、それがあったから今の自分があるよ」といった具体的な経験談を伝えるのもよいでしょう。

子どもの心に寄り添った言葉選びを大切にしよう

子どもの心に寄り添った言葉選びを大切にしよう

親の言葉は、子どもの情緒や行動、言動、さらには未来の人間関係にまで大きく影響します。

ポジティブな励ましの言葉や具体的な褒め言葉が嬉しいのは、大人も子どもも同じです。

子どもと会話する際には、子どもの心に寄り添った言葉選びを心がけることが何より大切。今一度、子どもとの会話を通じて親子の関係を見直してみては?

Written by 糸野旬

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