「家庭的な女性」と聞くと、皆さんはどんなイメージを思い浮かべますか?
男性が思う家庭的な女性とはどんなイメージなのでしょうか。そのイメージは昔と今では変わってきているのか、現代における「家庭的」とは何なのか、まとめてみました。
まず、世の独身男性が思ういわゆる「家庭的な女性」について、5つあげていきましょう。
「胃袋を掴まれる」という言葉があるくらいなので、一番に思い浮かぶのは、やはり料理上手であることではないでしょうか。
仕事から帰ったら妻が美味しい料理を作って待っていてくれる。そんなシチュエーションに憧れている男性は多いのだろうと思います。
「結婚=子ども」というイメージを持つ人も少なくないですよね。結婚相手にしたい女性の職業ランキングでも、保育士が上位にあるのを見ると、男性は子ども好きな女性を求めていることが分かります。
また、子ども好きということは、優しそう、明るい人という印象があり、家庭的な良い奥さんのイメージを持ちやすいのだと思います。
「子ども好き」と「家庭的」は、切っても切れない関係性にあるようです。
結婚するにあたって避けられないのが、お金の問題ですよね。浪費したり、計画性のないお金の使い方をする女性は家庭的とは程遠い印象です。
決まった金額の中でうまくやりくりできることは、家庭的な女性の条件といえるのでしょう。
ファッションやメイクに関しては、清楚で落ち着いているほうが家庭的な印象があります。
やはり見た目の印象は大きいもの。中身がどうであれ、派手すぎる見た目は「まだ独身を楽しみたいのかも」「お金がかかりそうな人」と男性に思われがちです。
結婚すると、夫の同僚や上司と会う機会も少なくありませんよね。そんな時、さりげなく男性のことを立てたり周りに気を配れたりする女性は、周囲からも「家庭的で良い奥さん」という印象になります。
男性は本能的に自分を立てて欲しい生き物です。それが結果的に、自分の評価や出世にも繋がると思っているからです。
この「家庭的な女性」のイメージですが、ずばり、時代の移り変わりと共に変化してきていると言えます。
現代の家庭的な女性のイメージ像はどう変わったのでしょうか? 男性が思う家庭的な女性のイメージは通用するのでしょうか? 変化してきた背景も含め、考察していきます。
昔は、花嫁修行という言葉があったように、男性がしっかり働いて女性は家事育児をする、というのが主流でしたよね。
社会でも、男性と女性の役割がはっきりしていて、「女性はこうあるべき」というイメージ像が強くありました。外で働いてきた夫を優しく出迎え、家庭を守ること。それこそが女性のあるべき姿、良き妻、と賞賛された時代があったのです。
多様性を謳う現代でも、そのなごりから、女性に対して前項のようなイメージを求める傾向が残っているのでしょう。
寿退社という言葉が死語になりつつある現代。女性は、結婚しても子どもができても、そのまま正社員として働くのが一般的になりましたよね。
男性側としても、結婚後共働きを希望している人が多いのが現実です。女性に対しても、ある程度の収入が求められるようになってきたのです。
それ故に、家事ができることはデフォルトであり、経済力、それを上手に両立できるマルチタスクな能力が必要となってきました。
仕事も家事も要領よくこなせることが、ある意味現代の「家庭的な女性」なのではないでしょうか?
「結婚したからこうしないと」「子どもがいるからこう在るべき」という世間一般の固定観念から、「結婚しても子どもができても自分は自分!」と、枠にはまらない生き方を望む女性が増えてきました。
結婚後もキャリアアップを目指し、長期出張をこなす女性もいます。またファッションやメイクも「家庭的な雰囲気」や「お母さんらしさ」よりも「自分らしさ」を大切にしていく傾向にあります。
結婚後の女性のスタイルも多様化し、「家庭的な女性」という言葉そのものに違和感を感じる人も少なくないのではないでしょうか?
女性の生き方が多様化してきた一方、「家庭的」という言葉は、どちらかというと男性に対して求められるようになってきたように感じます。
一昔前は仕事さえできていれば賞賛されていたのが、今では結婚の条件として男性の家事能力は必須項目といっても過言ではないでしょう。
男性、女性、で役割を分けるのではなく、互いに仕事と家事育児を分担して協力し合うパートナー。そんな考えが現代では一般的です。
一人ひとりの考えが違うように、夫婦の形も10組いれば10通りです。専業主婦の家庭があれば、専業主夫の家庭もあります。また、結婚という形だけを望む人たちばかりではありません。
大切なのは、世間一般に囚われるのではなく、パートナーと共に自分らしい生き方を大切にしていくことです。
「家庭的」と「女性」を結びつけること自体に違和感を感じ、言葉に対するイメージそのものが変わりつつあるのではないでしょうか?
Written by 花山こころ