こだわりを捨てたら生きやすくなった。悟りを開いた瞬間エピソード

うじうじ悩んでいたのが嘘のようになくなった! 自分なりの悟りを開いた瞬間、周りの世界は驚くほど見違えるものです。現代人は、さまざまなストレスや悩みと戦っています。そこでここでは、筆者の身近な人に聞いた「悟りを開いた瞬間」のエピソードと、悩んでいることを吹き飛ばすきっかけについてご紹介します。 

「悟りを開く」ことについて

「悟り」とは仏教用語

「悟り」とは仏教用語

「あらゆる物事を分け隔てせず、ありとあらゆる物事を自分と一つの如(ごと)くに見ていく心を開く」

出典:「さとりの必然」浄土真宗本願寺派公式HPより

善人も悪人も、生きている人はだれでも救うとされる阿弥陀さまのことばに、「無分別智(むふんべつち)」というものがあります。この「無分別智」をわかりやすく言い表したものが、上記の引用です。仏教では、お坊さんが修行をする目的は、悟りを開くことだとされています。

「分別がある」というのは、生きていく上で大切なことですが、分別があるからこそ迷い、悩み、苦しみます。分別とは人間の智慧であり、悟っていない状態です。仏教では何ごとも別け隔てなくある状態が理想とされています。

現代の私たちにとっての「悟り」とは

社会で生き抜き、生活をしていくためには、分別は必要です。物心ついたときから「分別のある行動をしなさい」としつけられてきたのは、そうしなければ生きていけないからなのです。

僧でもなく、修行もしていない私たちにとっての悟りとは、「自分の軸を揺らぐことなく保ち続けることができること」ではないでしょうか。心が揺らぐというのは、自分軸が揺らいでいることであり、この揺らぎが迷いや悩みを生み出します。全く迷わずに生きていくことは不可能ですが、それでもその揺らぎの幅を最小限にすることができれば、心穏やかに過ごすことができるでしょう。

悟りを開くためには

一般人である私たちにとっての悟りを開くためには、「自分を信じること」最も大切です。ただし、根拠のない自信ではいけません。自分に自信を持つためには、たくさん経験し、知識を得るなどして学び続けなければならないでしょう。ですから正しくは、「信じられる自分であり続けること」なのかもしれません。

自分を信じることができれば、自分の選択に納得することができるし、たとえ選んだ道が失敗に終わったとしても、その失敗を学びとして捉えることができますよね。自分を信じることは、目の前で起こるあらゆることを肯定することにつながり、自分の中の揺らがない礎となっていきます。

悟りを開いた瞬間エピソード

悟りを開いた瞬間エピソード

ここでは、私の周りにいる「プロ」として活躍している人に聞いた、その人なりの悟りを開いた瞬間エピソードについてご紹介します。

こだわりを捨てたら写真が一気に良くなった(35歳/男性/ウェディングカメラマン)

「結婚式の現場では、その日、その瞬間しか撮ることのできないシーンばかりです。新人の頃は特に『いい写真を撮りたい』という思いが強く、なぜかものすごく教科書のように正しく撮ることにこだわっていました。するとある日先輩に、『基礎はいいのに、写真に気持ちがない』といわれてしまったのです。

その日から、構図へのこだわりを捨て、自分の感情のままに撮る練習をしはじめました。これ、僕にとってはだいぶ冒険でした。すると、自分ではイマイチだなと思った写真ほど、案外褒められるようになったのです

。前にはいただけなかった指名もいただけるようになりました(笑)それからは、『撮りたいと思う衝動で撮る』というのがポリシーになりました。」

寄り添うことが大切(25歳/女性/メイクアップアーティスト)

「メイクアップアーティストとしてデビューしたてのとき、早くメイク界での何者かになりたくて、練習も勉強も頑張っていました。ある日『おまかせで』とオーダーされたとき、すごくおしゃれに仕上がったのに大クレームになり、お客さんに泣かれてしまいました。ただそのときは、なぜクレームになったかわからず、逆に腹を立ててしまっていたのです。

もやもやがおさまらず、いつもそばで見てくれている先輩に相談して写真を見てもらうと、私のメイクのクセが出過ぎていたようです。ヒアリングをろくにせず、自分のやりたいことだけやった結果が大不評となったのです。

『大物になりたいなら地道にお客さんを増やさないと』と言われ、ハッとしました。個性の押し売りではなく、丁寧に接客し、積み上げていくことこそ大事だと悟った出来事です。」

他にもある! 悩みが吹き飛んだエピソード集

●「他人はそれほど自分のことを見ていないと気づいた。よく考えると、自分も他人のことをそれほど見ていない。それを悟ってからは、人前で話すときの緊張がマシになった。」(26歳/男性/営業)

●「悪口をいう人は、たいていその人も悪口を言われている。悪口を言う人には抵抗できないと思っていたけど、悪口を言っている本人も実際は悪口を言われているのだと思ったら、堂々と言い返せるようになった。そして堂々と言い返すと、相手は思った以上に縮こまってしまう(笑)」(22歳/女性/医療事務)

●「あるときふとラジオから『相手に期待をするから苦しくなる』と聞こえてきて、涙が出た。当時相手に浮気をされ、別れるかどうか迷っていたが、相手からの見返りを待ってしまっている自分に気づき、別れを決心した。」(31歳/女性/商社)

おわりに

おわりに

一般人にとっての悟りは、日常での気づきです。毎日の生活の中で少しずつ色々なことに気づき、そのたびに刺激を受けることで、成長していくことができます。

気づきの積み重ねが自分を成長させる貴重な糧になり、いつしか大きな悟りとなるのかもしれませんね。

Written by さあや

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