近年、雑誌などで「丁寧な暮らし」が多く取り上げられています。一般的には、生活に必要な道具や生活そのものにこだわりを持ち、瞬間瞬間を大切に生きる暮らしを指すようです。
しかし、そんな「丁寧な暮らし」という生活スタイルが、時に女性を苦しめていることをご存知でしょうか? 本記事では、丁寧な暮らしの特徴を紹介すると共に、丁寧な暮らしに疲れてしまった人・嫌いな人の本音を紹介します。
丁寧な暮らしとは、料理の素材、服、生活全てにこだわることを表します。料理であれば、自家菜園やハーブを育てる、ヨーグルトや豆腐を素材から作るなど、少し手間暇をかけたりすることを指すようです。丁寧な暮らしが好きな人は、なるべく手作りにこだわっています。
オシャレなインテリアにこだわって取り揃えたり、ファッションやメイクも手を抜かないように意識しています。
最近では「#丁寧な暮らし」とタグをつけてインスタグラムに写真をアップしている人もいます。時間をかけた分だけ「素敵な奥さん」と呼ばれることを求めている女性の中には、インスタグラムなどでハンドメイドのアクセサリー、バッグや手のこんだ料理をアップすることもあるようです。
しかし、このような行為に対し疲れている人がいるのは事実です。丁寧な暮らしはそもそも精神面、金銭面が豊かでなければできるものではありません。日々の生活に追われ、丁寧に過ごしたくても過ごせない人はいます。このような人からすれば、「丁寧な暮らしをアピール=豊かな暮らしができる私」にしか見えず、丁寧な暮らしアピールに対して疲れを感じるようです。
また、わざわざ丁寧な暮らしをしていることをSNSでアピールすること自体が馬鹿っぽいと感じられることもあるようです。そもそも、本当に生活が豊かであればわざわざインスタグラムなどでアピールする必要もないでしょう。特にインスタグラムの場合は、大半が「丁寧な暮らし」に憧れて無理して着飾っているような人も多いのではないでしょうか。
家庭菜園のハーブでも、お菓子作りでも、「北欧インテリアにこだわって揃えちゃいました」にしても、自分がやりたいのであれば黙ってやればいいのです。それをSNSでは「ぜひやってみてね」などと一言多いのです。この一言が、丁寧な暮らしアンチの女性達の反感を勝っている原因です。
「丁寧な暮らし」、「めぐる四季を感じながら焼く、日常により添うお菓子」「今日の元気と綺麗は自分で選ぶ! 素材を感じる、野菜&フルーツのレシピ集」といった特集が、美しい写真と共に並ぶ。……というライフスタイル提案だ。
「丁寧な暮らし」は季節感と手作りがキーワードになっていることが多いようです。夏には梅酒を作成し、クリスマスにはケーキやチキン、ピンチョスなどを手作りし、四季折々の食材を丁寧に調理しようとします。ハロウィンやクリスマスには、ハンドメイドのオーナメントを飾るなど余念がありません。
しかし、このような暮らしは専業主婦で時間とお金に余裕がなければ難しいものです。共働き夫婦の多い現代では、実現するのは厳しいでしょう。
丁寧な暮らしは、無理をしてやる必要はありません。SNSやネット、雑誌では丁寧な暮らしをしている素敵な女性が取り上げられていることも多いですが、だからといって真似をする必要はありません。
そもそも他人と生活を比べる必要はありません。あなたが居心地よいように過ごせば良いだけなのです。生活は自分の心地いい生活を作り、ストレスを抱えないことが一番です。
ここ数年、丁寧な暮らしがインターネットや雑誌などで取りあげられることも増え、憧れる女性も少なくありません。
しかし、その暮らしを送る為に生活そのものに翻弄されてしまっては本末転倒です。暮らしとは、ストレスなく楽しめるからこそ心が豊かになれるのです。SNSには、あなたが本当の意味で丁寧に暮らせるヒントは載っていません。「自分にとって心地よい暮らしとは何か」を知ることこそ、あなたにとって本当の意味で丁寧な暮らしに近づけるのかもしれません。
Written by みくまゆたん