ステップファミリーという言葉をご存じでしょうか。私は昨年末にシングルマザーの彼女と婚約し、彼女と小学生5年生の息子と生活しています。
この家族形態をどのように説明したら良いかと考え調べた結果、ステップファミリーという言葉を初めて知りました。
今回はステップファミリーについて、調べて分かった一般的な印象と、我が家の実例をもとにした幸せな家庭の築き方をご紹介しようと思います。
ステップファミリーとは、シングルマザーあるいはシングルファーザーで連れ子がいる状態で、新しいパートナーと再婚して一緒になった家族のことを指します。
普通の再婚との違いとして、初婚側のパートナーが、すでにある程度育った血縁関係のない子どもの親になる必要があります。
連れ後のパートナーと結婚した初婚側の親を継父(けいふ)・継母(けいぼ)と呼び、継父から見た連れ子を、継子(けいし)と呼ぶそうです。
ステップファミリーについて調べると、「気持ち悪い」というネガティブな印象があることが分かりました。
しかし、実際にステップファミリーになった私からすると、何に対して気持ち悪いと感じるのか分かりませんでした。
調べた結果分かった、「気持ち悪い」と言われる理由についてご説明します。
「気持ち悪い」の対象は、継父・継母が結婚相手の連れ子に対して感じる印象ということが分かりました。
主に、継父・継母と継子の性別が違う場合に、起こり得る事象なのではないかと思います。
継母の場合、継子(息子)の体臭や思春期に芽生える性の意識に対して、気持ち悪いと感じるそうです。
また継父の場合、継子(娘)に対して、性的対象として見てしまう場合があり、「継子に手を出してしまった」という最悪の事例もありました。
継父・継母と継子が同じ性別であっても、継子を通して実父・実母の存在を感じて不愉快に感じ、虐待に発展してしまう事例もあるようです。
ここまでは私が調べた結果分かったことで、調べて得られる情報が信じられないくらい、私と継子は仲良く生活しています。
私からすると継父・継子という壁を感じる言葉も不自然に感じるので、ここからは私の継子のことを「彼」と表記します。
私のステップファミリー家庭の事例をもとに、継父である私の立場から、幸せな家庭を築く上で大切だと思うことをまとめてご紹介しようと思います。
初めて出会ったときの彼は、小学4年生でした。彼は私が存在しない10年という歳月を生きていました。
週に2回は実父の家に泊まり、実父との関係も良好です。
彼とどう接するか考えていたときに、当時見ていた恋愛バラエティ番組に、連れ子を抱えた熟年の男女が出演していました。
2人が付き合う前の対話の中で、「あなたのお子さんの実親になることはできないけど、あなたのお子さんと家族になりたい」と話していた内容が印象的でした。
子どもの立場で考えると、両親が離婚したからとはいえ、週に2回は会っている父親がいるのに、いきなり現れた私を父と呼ぶのは無理があると思ったのです。
私も、無理に彼の父になろうとするのではなく、彼を一人の人間として彼のことを知っていき、「家族になる」ことを意識して関係を築いていくようにしました。
「親にならなければ」という先入観に捉われず、お子さんのことを知っていくと良いと思います。
彼は、週に2回は実父の家に泊まるほど、良好な関係を続けている実父がいます。
婚約前に彼女経由で、私が彼女と結婚してもいいけど、実父にはこれからも会わせて欲しいという彼の意志を聞いていました。
彼は「僕がいないとお父さん(実父)が可哀そう」と考えているそうです。
私は、こんなに優しい心を持った彼の実父も、きっと優しい人なんだろうと思っています。
家庭環境による部分はあると思いますが、「実父(実母)を受け入れよう」と考えるより、お子さんのことを理解しようとすると、自然と受け入れられるものだと思いました。
私のパートナーである彼女は女性でありながら、母親としての一面を持っています。
彼女との関係を深めていくと、彼女は自分だけではなく、実の息子も含めて大事にしてほしいという気持ちがあることがよく分かりました。
最初のうちは、彼女と2人でデートに行くこともありましたが、次第に息子も含めて3人でお出かけするようになりました。
パートナーである彼女だけではなく、彼女の息子である彼も含めて愛情を注ぐことが、幸せな家庭を築くうえで大事だと思います。
私は、婚約するまでの1年半、ステップファミリーについて調べたことがありませんでした。
調べていたら、ネガティブな情報に触れてしまい、「継子とどう接しようか」と考えすぎていたかもしれません。
ステップファミリーという言葉に捉われず、目の前にいる彼女と息子を大事にしようと考え行動し続けたことが、幸せな家庭を築けている今に繋がったと思います。
私たちのような事例があることも、これからステップファミリーとして歩もうとしている方々の参考になれば幸いです。
お互いに頑張りましょう。
Written by 三浦誠大