女性の肌は、生理周期によって調子がめまぐるしく変わるもの。そして生理中は、生理前に次いで肌のコンディションが不安定になりやすい時期であるとされています。この記事では、デリケートな生理中の肌のトラブルを防ぐためのスキンケアについて詳しくお伝えします。
生理中は、肌の水分が奪われて乾燥しやすくなるといわれています。これはホルモンバランスの変化によるもので、生理前から生理中にかけて肌の水分量を増加させる働きのあるエストロゲンの量が減少してしまうため。
また、ほてりを感じる生理前とは打って変わって基礎体温が下がり、全身の血行が悪くなります。生理中の血行不良は骨盤内の血液の流れを悪くして生理痛を引き起こす原因としても知られています。
しかし、血行が悪くなるのは骨盤内だけではありません。生理中は、肌の血行も悪くなりやすい時期です。肌の血行が悪くなると、肌に必要な水分や栄養が行きわたらなくなってしまい、乾燥や肌荒れを引き起こします。
生理中以上に肌トラブルが多発するのが生理前。
生理前はプロゲステンという女性ホルモンの働きによって皮脂が過剰分泌されやすくなります。生理が始まるとこうした皮脂によるトラブルは落ち着く場合が多いのですが、中には生理が始まっても生理前のような肌のベタつきが続いてしまう人も。肌がオイリーになったり、毛穴が詰まってニキビができやすくなってしまったりと、何かとつらい状態が生理明けまで続きます。
生理中、まず力を入れたいのが乾燥対策です。普段よりも肌の水分量が減少しているため、化粧水や乳液などの基礎化粧品を使ったデイリーケアに加えて、クリームやパックなどで念入りに保湿をするのがおすすめです。不足しがちな水分をしっかりと補い、クリームなどで肌にフタをして乾燥を外側から防ぎましょう。
スキンケアで外側から乾燥を防ぐことも大切ですが、根本の原因である血行不良を改善することも重要になってきます。
血行を良くするには、基礎体温の低下によって冷えやすくなってしまった体をしっかりと温めるのが効果的です。腹巻きやレッグウォーマー、湯たんぽ、カイロなどの温めグッズを駆使して冷えを防止しましょう。
また、食べ物や飲み物で体を温めるのもおすすめです。冷たい飲み物は控え、根菜や生姜、スパイス類などを取り入れて体を芯から温めましょう。
生理中の肌は、乾燥や皮脂の過剰分泌によって敏感になっている状態ですので、普段は何でもないような少しの刺激でも負担になり、肌荒れを引き起こしてしまう可能性があります。肌に強い刺激を与えるケアは控え、生理が終わってから行うようにしましょう。
特に避けた方がよいのは、スクラブ入りの洗顔料やピーリングジェルの使用、顔のシェービングなど、粒子・薬品や刃物によって肌を傷める可能性のあるケアです。どうしても、という場合以外は、生理後まで行わない方が無難です。また、スキンケアとは少し話題がずれますが、髪のカラーリングやパーマなどの薬品も頭皮のトラブルの原因になりかねないため、生理中は避けた方がよいとされています。もし生理日とサロンの予約が重なってしまったら、担当の美容師さんにこっそり相談すると頭皮の保護剤を使用してくれる場合もあるそうです。
新しい化粧品を買ったらすぐに使いたくなってしまうものですが、これまで使ったことのない新しい化粧品を生理中に使うのは避けましょう。これは、使い慣れたもの以外の化粧品の成分が肌への刺激になり、肌トラブルを引き起こしてしまう可能性があるからです。新しい化粧品は、生理が終わって肌の調子が落ち着いてから使いましょう。
Written by 六海うい