「お見合いしようかな」と考えているのであれば、同時に「釣書」についても考えましょう。
釣書とは、自分自身のプロフィールを紹介する履歴書のようなもので、お見合いをするにあたり大切なものです。
ここでは、釣書を書くのが初めてという人に向けて、現代の基本的な書き方やマナーについてご紹介します。
1. 釣書って何?
お見合い前に男女が取り交わす「人生の履歴書」
「釣書」とは、「つりしょ」「つりがき」と読み、身上書(しんじょうしょ)と呼ばれることもあります。自分の名前や住所、経歴などプロフィールを書き、お見合いをする先方に渡します。
相手は、釣書を見てお見合いをするかどうかを判断し、これでOKとなれば、具体的に日程や場所を決めて、お見合いに向けての準備が進んでいきます。
恋愛結婚の場合でも交わされることがある
釣書は、お見合いの時に相手と取り交わすことが一般的ですが、恋愛結婚でも使われることがあります。
結婚は本人たちの意思であっても、これからの付き合いは家族ぐるみのものになりますよね。お互いの両親を安心させるために、自分の経歴や家族について記した釣書を用意することがあります。
タイミングは、両家顔合わせの時というのが一番多く、両家顔合わせの前に交換するというパターンもあります。
2. 釣書(身上書)の基本マナー
①手書き、縦書きが基本
自分のことを相手に紹介するためのものですから、なるべく手書きにした方が丁寧です。最近ではパソコンで作成する人も多くなっていますが、スタンダードなのは手書き。
字には、教養や性格が色濃く表れるので、丁寧に書きましょう。
ボールペンや万年筆、筆などを使うことが一般的で、できるだけ本人が書くと◎。
字に自信がない人は、字の綺麗な家族や友人に代筆を頼むのもいいでしょう。縦書きが基本です。
②上質な和紙や綺麗な便せんに書くこと
釣書を書くときは、上質な和紙や上品なデザインの便せんに書きましょう。無地かワンポイント程度の柄がついているものがおすすめです。色使いの派手なものやキャラクター物はNG。
「涙」を連想させるドットや「よこしまな気持ち」を思わせるボーダー、弔事のようなモノトーンも避けましょう。ピンクやイエローなどあたたかみのある淡い色合いで、モチーフは花や植物など自然のものが理想です。
用紙の大きさは便せんサイズからB5、A4くらいまでがベター。二つ折り、もしくは三つ折りにして、紙を開いたときに文のはじめがわかりやすいように配慮することがポイントです。
③封筒は白無地
釣書を入れる封筒は、白で無地のものが基本です。
便せんと同じデザインの封筒でもいいのですが、色やデザインが目立ちすぎてしまうようなものであれば、白無地のものを用意しましょう。表に「釣書」もしくは「身上書」と書き、封をのりづけせずに渡します。
3. 【現代版】釣書の書き方とは
①基本プロフィール
「氏名」「生年月日」「現住所」「現職業」が基本事項です。
年齢は特に書かなくても大丈夫ですが、生まれた年がはっきりとわかるようにすることは大切です。
職業は、新しい職業が次々とでき、親御さんの世代にはなかった職業も生まれています。
勤め先の企業名で書いてもわからないことがあるので、一言程度、簡単でいいので事業内容の説明を付け加えると親切です。
昔は学歴や職歴について書く人もいましたが、最近では省く人も多くなっています。
もし必要な場合は、中学くらいからの学歴と、正社員として働いた職歴を添えるといいでしょう。
基本的には「自分が今どのような状況なのか」ということを中心に作成することがポイントです。
②趣味や特技、資格など
趣味や特技は、その人が「どういう人なのか」ということを知るための重要なポイントです。ですから、空欄にせず、できるだけ書くようにしましょう。
たとえば、食べ歩きやスポーツ観戦、ジョギングなどは同じ趣味の人を見つけやすいので、話のタネになることも多いでしょう。
パチンコや競馬などのギャンブルが好きな人はたくさんいますが、釣書に書くにはふさわしくありません。
趣味がないのであれば、無理に書く必要はありませんよ。
③家族書
家族書は、釣書と一緒に先方に渡すものです。
二親等まで(親、兄弟、祖父母)の家族の住所、名前、生年月日、本人たちから見た続柄を書きます。家族の職業や学歴の記載はしなくてOK。
家族構成を知らせるためであることと、今後家族付き合いをするにあたって慶事や弔事の際の参考とするための2つの目的があります。記載の項目数や内容は、お相手と合わせておく方がいいでしょう。
家族書自体が不要というパターンもあるので、お見合いのお世話をしてくれる人を通して、先方の意見も聞いてから用意しましょう。
4. まとめ
釣書は、昔に比べて簡素化されている傾向にあります。
手書きが最も良しとされていますが、最近ではパソコンを使って作成したり、インターネットから業者に発注したりと、簡単に作成できるようになっているので、知識のない人でも大丈夫。
釣書は初めて顔を合わせる時の資料となり、相手に与える第一印象を大きく左右する重要なもの。
書き方もそうですが、真心こめて作成するということが最も大切ですよ。ぜひ参考にしてみてくださいね。