近頃、結婚に対するイメージとしてデメリットばかりが先行し、若い人たちを中心に「結婚離れ」が起きているといわれています。
そこでここでは、彼らがなぜ「結婚しない」という選択をするのか、その理由を考えてみましょう。合わせて、結婚して得ることのできるメリットについてもご紹介します。
1. 未婚率は上昇中!?
2015(平成27)年は、例えば、30~34歳では、男性はおよそ2人に1人(47.1%)、女性はおよそ3人に1人(34.6%)が未婚であり、35~39歳では、男性はおよそ3人に1人(35.0%)、女性はおよそ4人に1人(23.9%)が未婚となっている。
<参考元> 厚生労働省 人口動態統計|内閣府
厚生労働省の調査結果では、高い確率で生涯結婚をしない人がいるということがわかりました。
なるほど、日本の少子高齢化が進むわけですよね。
2. 結婚離れをしている理由とは
未婚者の結婚離れは、何が理由なのでしょうか。調べていくと、彼らの結婚に対する冷めた見方が浮き彫りになりました。
さっそくご覧ください。
男性編
家庭に縛られたくない
「男女平等な社会」とはよく言われますが、未だ男性が一家の大黒柱である家庭が大半です。
特に子供ができると、安定した収入のために簡単に仕事を投げ出すことができず、背負うこととなる責任は増大。
共働きであれば、家事や育児など、自分のこと以外にやらなければいけないことも多くなり、自分だけの時間は激減します。
結婚したくない男性は、家庭を持つことで自分に重くのしかかる責任に抵抗を感じているのかもしれません。
お金がない
新型コロナウイルスのせいで給料がカットされたり、就職や転職活動が思うようにいかなかったり、世界的に不景気真っただ中の昨今。
結婚するといろいろとお金がかかることを考えると、結婚に踏み切れないという人は多いです。
ひとりの時間を謳歌したい
結婚をすると、自由な時間が少なくなります
たとえば、好きな音楽を大音量で楽しみたくても相手に遠慮がいるし、夜中の気ままな外出も、パートナーに行き先を告げてからなど、相手への気遣いが必要になります。
これを「煩わしい」と感じると、結婚願望が失せてしまうのです。
没頭している趣味があるとか、仕事に打ち込みたいなど、一人でいる時間に満足している人も、なかなか結婚願望が湧きません。
女性編
まだ自由でいたい
友達と自由に旅行したり、仕事に没頭したり、毎日の生活や人生を楽しんでいる女性には、結婚したくないという人が多いです。
恋人であればただ楽しく過ごせますが、夫婦となると生活があるため、あらゆる責任が伴います。また、子どもができると、仕事も自由な行動もセーブしなくてはいけません。
「あれをしなきゃ、これをしなきゃ」と誰にも縛られずに過ごせる独身生活に満足しているため、結婚したいとは思わないのかもしれません。
幸せになれる保証がないから
結婚した友達の話を聞くと家庭での愚痴ばかりとか、周りに祝福されて結婚したのに1年で離婚したなど、既婚者話を聞いて絶望してしまう人も多いです。
さらに、今後増税されるかもしれないとか、子供の教育費に何千万もかかるなど、将来が不安になるようなニュースも多く、若者たちが結婚に希望を抱けなくなっていることも原因ででしょう。
一昔前に言われていた「結婚 = 女性の幸せ」という方程式は、今は誰も信じられないものとなっているのです。
いい人がいない
結婚願望はあるものの、そもそも「いい人がいない」と嘆く女性は多いです。
将来が不安になるようなニュースが多いと、女性が結婚相手に求める条件はシビアになっていくものです。
自分と波長が合うかどうかだけでなく、見た目や収入、学歴など、相手に望むハードルがどんどん上がり、完璧な「いい人」とは出会えなくなっているのです。
仕事と家の往復で出会いがないというのも理由のひとつです。
3. 結婚にはメリットもある
若者たちが結婚に抱いているのは、どれもマイナスイメージばかり。
「将来の夢は花嫁さん♡」と夢を描く人よりも、結婚で変わるライフスタイルへの不安が先行し、冷静に将来を考えることで結婚を踏みとどまってしまいます。
しかし、結婚にはたくさんのメリットがあります。ここでご紹介していきましょう。
結婚のメリットとは
- 精神的な支えがある
- 育った家庭から自立することで、責任感が生まれ、精神的に成長する
- 孤独を感じることが少なくなる
- 愛する人といられる幸せを感じられる
- 親が喜んでくれる
- 価値観が広がり、これまでにない生き方や世界を歩むことができる
結婚には責任や使命感を伴い、それを「苦しい」と感じる人もいます。
しかし、思いが通じ合ったパートナーがいるというだけで精神的な支えとなり、困難を乗り越えることができるでしょう。
結婚による精神的、経済的な自立は自分を成長させる糧となり、会社や世間での信頼度がUPすることも多いようです。
孤独感がなくなるというのも結婚のメリット。毎日同じ食卓を大好きな人と囲むことができるというのは、幸せなことですよね。
4. まとめ
若い世代の結婚離れは、確かに起きているようです。
しかし、愛する人と生活を共にすることができる喜びや二人で生きていく連帯感など得られるメリットも多く、結婚は悪いことばかりではありません。
年々婚姻件数が落ち込み、未婚率が上昇しているという現実は、若者たちの生き方が多様になっているということを表しているのかもしれませんね。