「回避依存症」という言葉をご存知ですか?
もしかして、あなたが「恋愛はしていたいけれど、深い関係にはなりたくない」と感じているならば、回避依存症の可能性があります。
ここでは、回避依存症の特徴と要因、克服方法をご紹介します。
回避依存症を克服して、相手としっかり向き合える素敵な恋愛を目指しましょう。
1. 回避依存症とは?
そもそも、回避依存症とはどういった症状なのでしょうか?
回避依存症とは、「深い人間関係の構築を避けている」状態の人のことを言います。
回避依存症は、アルコール依存症等の病気ではないので、薬や治療が必要なものではありません。言ってしまえば一種の個性や特性のようなものだと言えます。
実際に、「深い人間関係を築けないのは自分の特徴だ」と開き直っている人もいますし、これまでそうしてきたという人も多いのではないでしょうか?
しかし、「このままでは一生良い恋愛や結婚ができない」「パートナーに回避依存症を指摘された」等とお悩みの人は、目を背ける訳にはいきませんよね。
まずは回避依存症についてよく知ることから初め、その上で克服方法を考えていきましょう。
2. 家庭環境の影響? 回避依存症の要因とは?
①親から過保護に育てられた
「親からの愛情をたっぷり受けて育ったはずなのに、なぜ?」と思いますよね。
しかし、過保護な養育環境を窮屈に感じていた人もいるのではないでしょうか?
親からの干渉や束縛、支配を受けて育った人は、無意識のうちに親の過剰な愛情と自身の恋愛を重ねて逃げたくなってしまったり、親にされたことを愛情だと学習し、相手に同じことをしてしまうといわれています。
②親の一貫性のない態度
親の勝手な感情や都合で、可愛がられたり拒絶されたりと一貫性のない家庭環境で育てられると、いつ愛情がもらえるのか、いつ裏切られるのかと常に不安な気持ちがつきまとい、幼いうちから他人に対する信頼を持てなくなってしまいます。
きちんとした愛情を受けずに育った結果、恋人のことが信用できなかったり、愛情がわからずに、恋人に対して親と同様のことをしてしまうこともあります。
3. いくつ当てはまる? 回避依存症女性の特徴と心理
①幸せから逃げる
回避依存症は「幸せになりたくない症候群」とも言われており、自らの幸せを避ける傾向にあります。
振り返れば、歴代の彼氏が既婚者だったり、結婚願望がない人ばかりだったという人もいるのではないでしょうか?
しかし、回避依存症の女性は、本当は幸せになりたいという気持ちが人一倍強く、深い人間関係を築きたいと思っています。
ただ、「相手を傷つけたくない」「傷つきたくない」という気持ちから、無意識のうちに幸せになれない道を選んでしまうようです。
②束縛や干渉を嫌う
回避依存症の女性は、恋人からの束縛や干渉を嫌います。恋人が少しでも自分の行動に口を出すと、過剰に嫌な気持ちになるのです。
これは、前述した親の過干渉と恋人の束縛を無意識のうちに重ねてしまうことが原因のようです。
窮屈な思いをしたくないという気持ちから、束縛や干渉をされると逃げたしたくなってしまいます。
③他人に心を開かない
恋人だけに関わらず、他人には本心がさらけ出せないという人が多いのも回避依存症の特徴です。
これは親の一貫性のない養育のせいで、自分に自信が持てず、親密になっても、いつ裏切られるかわからないと思っていることが原因だと考えられます。
また、支配やコントロールを受けて育った人は、親の都合のいいように自分を押し殺して生きてきたので、本心を心に留めてしまう傾向にあるようです。
どちらのパターンの人も、「自分をさらけ出したら嫌われる」「見捨てられる」という不安な気持ちのせいで、心を許せる安心した恋愛をすることができません。
④恋人が途絶えない、浮気をする
回避依存症の女性は、恋愛をしている時には「捨てられるのが怖い」という不安が常につきまとっています。
そのため、振られたときのために次の男性がいたり、捨てられても寂しくないように、複数の交際相手を確保していることもあります。
また、ちょっとでも恋人との関係が上手くいかなくなると、振られる前に振った方が傷つかずに済むと考え、自分から別れを告げてしまう人が多いようです。
4. 回避依存症の克服方法
①自分を見つめ直す
回避依存症女性の特徴は様々なものがあり、要因は人それぞれだと思います。
家庭環境や自分自身を見つめ直して、なぜ回避依存症になってしまったのか、どうして自信がもてないのかの原因を考えてみましょう。
それには、まず自分の性質を知り、それに対する対策を練ることが克服への第一歩になります。
②正しい愛情や信頼関係を知る
幼い頃に育てられた環境が影響し、回避依存症女性は正しい愛情や信頼関係がどういうものなのかよくわかっていません。
恋愛相手に親と同様のことをせず、しっかりとした信頼を築けるようになるためには、対等な人間関係というものを知る必要があります。
現段階で親友がいるのであれば克服する見込みが十分にありますが、居ない場合はまず信頼できる人を見つけることから始めましょう。
しかし、今までできなかったことをいきなりするのは難しいですよね。
そのような場合は、カウンセリングなどに通って、「自分は受け入れて貰える存在だ」ということを学ぶのがおすすめです。
裏切らない人もいるということがわかれば、人を信頼できるようになり、対等な人間関係を築くことができるでしょう。
③恋人に本心をさらけだす
回避依存症女性の特徴をみればわかると思いますが、残念ながら回避依存症女性の恋愛は、あまり良いイメージを持たれません。
しかし、ただの男好きで嫌な女だと思われていていいのでしょうか?
確かに浮気をしたり、急に別れを告げたりとひどいことをしているのは事実ですが、恋人の気持ちを思いやる余裕もない程、捨てられる恐怖と戦って辛い思いをしているはずです。
「見捨てられるかもしれない」と決めつけて逃避する前に、まずはその気持ちをさらけだして、恋人と向き合ってみてください。
普段本心をさらけ出さないあなたの気持ちを理解できたら嬉しく思うでしょうし、寂しくならないような策を考えてくれるかもしれませんよね。
もしも、恋人に受け入れて貰えなかった場合は、それはあなたのことを本気で考えてくれる人ではありませんので忘れてしまう方が賢明です。
寂しがり屋なあなたのことを、包み込んでくれる人は居ます。他人に心を開く練習をして、いつか運命の相手に出会えると良いですね。
5. さいごに
回避依存症は、自分も相手も傷つけてしまい辛いものですよね。日頃から寂しい気持ちでいっぱいになっていることだと思います。
しかし、回避依存症は正しい愛情を知れば、十分に克服できるものだとされています。
お伝えした克服法を試しながら、自分自身の幸せと向き合ってみてください。
きっと努力が報われて、今までにない幸せな恋愛をすることができるはずです。