世界中に広がる新型コロナウイルスの影響により、私たちの生活が一気にオンライン化しています。
コロナと共存する時代がくると言われる中、私たちはオンラインとオフラインの両方の中で生活するハイブリッド生活を送ることになるでしょう。
この新しい生活スタイルである「ハイブリッド生活」に対し、私たちはどのように向き合い、取り組んでいけばよいのか、メンタルビジョントレーニングを推奨する松島先生と DIAMOND ALLIANS代表の栄枝さんにお話を伺いました。
1. プロフィール
・松島 雅美(まつしま まさみ)
メンタルを『心の持ちよう』ではなく、『機能』として鍛えられる方法を広めたいと、アメリカで生まれて多くの実績を残しているビジョントレーニングに注目。
専門である心理学の知見を加え、目の機能とメンタル機能を向上させる「アイパフォーマンスメソッド」を構築する。その理論に基づいたトレーニングがメンタルビジョントレーニングです。
松島雅美のメンタルビジョントレーニング|国際メンタルビジョントレーニング協会
・インタビュー企画:株式会社 DIAMOND ALLIANS 代表 栄枝 慶樹(さかえだ けいき)
「人の心を豊かにするカルチャー産業に貢献したい」という理念で、文化人(スポーツ選手・芸能・芸術・伝統文化・ミュージシャン)を対象としたコンサルティング業務及びスポーツ、文化に関連する企画プロデュース業務を開始。
海外の富裕層には当たり前となっているファミリーオフィス業務をスポーツ選手・文化人に対して行っている。
2. インタビュー
ー先生が推奨するメンタルビジョントレーニングについてですが、目のトレーニングがメンタルを強くすることにつながる理由を教えてください。
松島先生 まず、目は脳の一部です。目から入った情報が脳に届いたときに初めて”見えた”という状態になります。
そのため、脳に届いた情報を的確に処理できれば、動作も的確になり、更にスピードも速くなります。
次に、メンタルはどこにあると思いますか……? 日本人の多くは「心」と答える人が多く、「心=心臓」と思っています。
アメリカ人は「心=脳」と思っています。日本とアメリカでは、そもそも認識が大きく違うのですが、心では何も生み出されません。
人間の脳の最高司令塔と呼ばれる”前頭前野”が感情をコントロールしているのです。
そのため目を鍛えることによって”前頭前野”を鍛えることにつながり、目を鍛えることで情報処理能力が上がるだけでなく、メンタルの機能自体も上がるのです。
ー松島先生がビジョントレーニングを推奨している理由を教えてください。
松島先生 もともと発達障害の子供たちのトレーニング方法としてビジョントレーニングを取り入れました。
発達障害の子供たちは、どうしても感情のコントロールが難しかったり、人より判断が遅くなったりしてしまいます。
一斉に指導するとできない子供たちも、ビジョントレーニングをすることで動作が速くなり、みんなと違う方法であれば理解できるという経験を積むことができました。
また発達障害の子供たちは、できないと思うことが多く、それはメンタルにも関係します。
僕はこれができない……と思うと、成功体験が減ったり、元気がなくなったり、やる気がなくなったりと、負のスパイラルで心まで元気がなくなってしまいます。
できることを増やしてあげるというビジョントレーニングによって、メンタル機能のトレーニングもつながっているのです。
ーメンタルが強い人ってモテますか?
松島先生 モテますね。例えば、柔軟に対応できる人はモテますよね。柔軟に対応できるかどうかは、前頭前野が活性しているかどうかなのです。
また、メンタルが強い人はポジティブな人が多く、その人たちは対処する選択肢が多いです。
もしメンタルが弱いと思っているのであれば、選択肢を拡げるためのトレーニングやその選択肢を必要な時に使えるようなワーキングメモリトレーニングが必要だと思います。
ー第一印象を良くするトレーニングを教えてください。
松島先生 まず、第一印象が決まる時間って知っていますか? だいたい2~3秒です。
次に、人は初めて会う人のどこを見ていると思いますか? それは”目”です。
人間は初めて見るものに恐れを感じており、その人が安全かどうかを見極めようと表情を読み解くために、顔の中で動くパーツである”目”を見るのです。
では、安心できると思う人の目は、どのような目でしょうか? 自分が興味を持っているものに対しては絶対目を見開きますよね。
その逆で、嫌いなものに対しては目をあまり開かなくなりますよね。
興味を持っていることを示し、安心感を与えるためにも絶対に目をぱっちり開くことをおすすめしています。
是非、目をぱっちりにする「多方向瞬きトレーニング」をして、第一印象を良くしましょう!
▼説明
1.正面を向きながら、上を見て目をパチパチ
2.斜め上を見て目をパチパチ
3.右を見て目をパチパチ
4.下を見て目をパチパチ
5.左も同様で、目を一周回したら反対回しでパチパチします。
このトレーニングをすることで、簡単に目の筋肉を使うことができます。そのため、普段から目がしっかり開くようになり、ぱっちりした目になれます。
朝目覚めたとき、ちょっと目が疲れたなと感じたときにやってみてください。
ーオンラインで出会う、交流することが増えてきた今、目の動きは大事ですか?
松島先生 ビデオ通話を使ったオンラインの交流は、上半身しか映っていない画面の中の情報しか入ってきません。
そのため、対面で会う時よりも入ってくる情報が少ないのです。先ほどお伝えした通り、私たちは初めて会う人の”目”を必ず見ます。
オンラインで会うときも、画面の中でどこに注目するかというと、やはり動きのある”目”になります。
オンラインで交流するときこそ”目”を意識すべきだと思います。
ーオンラインだからこそ意識すべき目の動かし方はありますか?
松島先生 印象を良くするためには「安心感」が必要です。1対1で話しているとその人をずっと見ながら話す状況になり、相手に緊張感を与えてしまいます。
そこで、何か画面を共有ながらその画面を観て話をするなど、お互いが目をそらすことのできる環境を作ることが大切です。
共有した画面を一緒に観ながら話をしていると緊張が軽減され、「この人といると楽だな、気軽に話せたな」という印象をつけることができ、最終的に「安心感」を与えることができるのです。
結婚は、同じ時間を生涯共にするからこそ「気楽さ」や「安心感」がない相手とはできないと思います。だからこそ「安心感」が重要なのです。
ー松島先生の活動は、コロナの影響で変化がありましたか?
松島先生 はい、とてもありました。もともと全てのトレーニングを対面で行ってきたので、コロナの影響でトレーニングが全てできなくなりました。
そこで、オンライン上で行うことにしました。
これまでのお客様をオンラインでトレーニングすることはもちろんですが、オンラインにしたことで北海道の人が相談しに来てくれて、対面ではできない新しい出会いがありました。
今後は、オンライン・オフラインどちらにもメリットがあるサービスを提供していきたいと思っています。
ーコロナと共存する今の時代だからこそ私たちが心がけるべきこととはなんでしょうか?
松島先生 人間は基本的に安心・安全があるからこそ、いろいろなことを楽しめます。
今みたいに危機的な状況になると、不安な感情含めいろいろな気持ちが沸き起こります。
その気持ちをできるだけ速く正しく把握し、今自分にとって何が重要かという優先順位を意識しながら行動することが大事だと思います。
栄枝さん 見えない敵を見る必要があると思います。オンラインで交流する場合、見える情報画面に映っている情報だけです。
画面に映る中で印象を良くするための努力する裏には、画面上だけでつくろえるケースもありますよね。実際に会わないと分からない雰囲気や目だけでは語れない優しさなどがあると思うのです。
この見えないものがあると分かったうえで、私たちは日々を過ごしていかなければならない上京になりました。見る練習だけでなく、見えないものを見る練習をしていくと面白いのではないかと思います。
また、印象を良くするためにその場だけ自分をつくろっても、恋愛をしていくと本当の姿が出てくると思います。
自分らしい自分をファーストインプレッションで表現できる表情を練習をすることが大切なのではないでしょうか。それを可能にするのがメンタルビジョントレーニングなのではないかと思います。
松島先生 メンタルビジョントレーニングは、ベースの考え方がとても大事です。
婚活においても印象がいいだけではなく、ベースの考え方をしっかり持っていることが大事だと思います。
目のトレーニングをすると印象が良くなってモテるというものではなく、自分も相手を観察し、自分が相手にどんな影響を与えているかを意識しながら自分らしさを出していくことが大事ですね。
栄枝さん 目の力って本当にいろいろのあるですが、例えば周辺視野。
一点を見ながら周りのものを見て気付く周辺視野が優れていると、気遣いができる、気配りができる人になります。
私は昔、会社の飲み会などで周りの人のドリンクの減りや好みなどを把握して注文していると、会社の人に気配りができる人だなと言ってもらいました。
いろいろな目の動きが自分の性格や生活、コミュニケーションに直結しているということを多くの人に知ってほしいですね。
松島先生 観察力がある人は褒め上手ですよね。観察力がある人は周辺視が広いです。
いろいろなことに気付くので、いろいろなことを褒めることができます。褒められると嬉しいですし、褒め上手な人はやはりモテますね。
目のトレーニングというだけで特別に感じてしまっていますが、日常にとても根付いているのです。
ー最後に、松島先生が提唱する「ハイブリッド生活」のベストプラクティスを教えてください。
松島先生 まず、オンラインは対面とは違うということを意識してほしいです。
オンラインは対面よりも情報が少ないので、言ったつもりでも通じていなかったり、分かったつもりでも勘違いしていたりすることがあります。
最後までしっかり丁寧に話す習慣をつけることが大事だと思います。
そして、話の聞き方も大事です。この人は自分の話を聞いてくれていると、画面上で伝わるような表情をしているかを意識し、習慣化できれば良いと思います。
相手のことを思いやることが、より大切になってくると思います。
3. インタビュアーのまとめ
今回は、メンタルビジョントレーニングを推奨する松島先生にお話を伺いましたが、まず”目”と”メンタル”がつながっていることを初めて知ることができました。
目は脳とつながっており、脳の最高司令塔と呼ばれる”前頭前野”が感情をコントロールしている。
だからこそ、目のトレーニングが脳のトレーニングにつながり、感情をコントロールできるようになることでメンタルが強くなる。
これまで目のトレーニングというと、目の疲労を取るためのものだけだと思っていた私。
今回のインタビューを通して、目のトレーニングをすることで正しく、そして速く感情をコントロールできるようになり、相手に好印象を与えたり、つながりを深めたりすることができるということを学ぶことができました。
簡単にできるトレーニングがたくさんあるので、是非皆さんも目のトレーニングを通して自分の感情をコントロールできる余裕のある男性・女性になってみませんか?
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インタビュアー:株式会社リンクバル 広報担当 出来 千春(でき ちはる)
ニュースで観た街コンを自分で開催したいと、田舎から上京し新卒でリンクバルに入社。約3年間街コンやグルメイベントを開催し、多くの人に出会いの場を提供。現在は広報担当として新たな出会いの場を提供し続けるリンクバルのサービスを世の中に発信している。
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