外出自粛が呼びかけられている昨今、せっかく外がいいお天気でも出かけにくい状態が続いています。
そんな中、休園中・休館中の動物園や美術館、博物館などがweb上でも楽しめるオンラインサービスの配信を始めました。本記事では動物園に着目し、注目を集めているネット動物園について紹介していきます。
1. 外出なしで楽しめるネット動物園3選
さまざまな動物園が、自宅にいながらにして動物たちの姿を楽しめるように工夫を凝らしています。またネット上に映し出される動物たちが普段以上にリラックスして見えるのも魅力的。
動物園をネットで楽しむと、実際に足を運ぶのとはまた違った楽しみ方が味わえます。
上野動物園
東京都上野恩賜公園内にある「恩賜上野動物園」。公式ツイッターでは園内の動物たちの様子を映した画像や動画が更新され、お家にいながら動物たちについて観察したり、学ぶことができます。
“休園中も #おうちzooで楽しく学習”と書かれたツイートには、
- 【宿題】 上野恩賜公園や動物たちに関するクイズを出題
- 【国語】 動物の名前が入った言葉に関する知識を紹介
- 【理科】 動物の生態に関する知識を紹介
など、さまざまなテーマで動物に関する話題が更新されています。動物たちの画像や動画が一緒に載っているので、動物たちの姿を楽しみながら学ぶことができます。
たとえばスマトラトラに関するツイート。トラのお腹がほっそりしていることから「痩せすぎ?」という声があがることも多いようですが、肉食動物のお腹が細いのは肉の消化しやすさが関係している、ということがわかります。
それからキリンの舌の色に関するクイズでは、続くツイートに問題の答えとキリンが舌を伸ばす画像が載っているため、実際にどんな色をしているのかオンライン上で確認することができます。
上野動物園が提供しているサービスはツイッター上のものだけではありません。上野動物園は公益財団法人東京動物園協会が運営する都立動物園・水族園のひとつなのですが、上野動物園の他、多摩動物公園、葛西臨海水族園、井の頭自然文化園を中心とした動物や動物園に関する情報を提供するウェブサイト「東京ズーネット」で、動物たちの行動や生態を学べる動画が提供されています。
「うごく!どうぶつ図鑑」では、都立動物園・水族園にいる動物たちの様子を見ることができるだけでなく、休園中の園内の様子を見ることができます。人気のない園内の様子は寂しげですが、園内の動画を見ることで実際に訪れた時の感覚が思い出されます。
「どうぶつえんシアター」は1991年に制作された動画もあるので、現在の動画に比べると独特に感じられるかもしれませんが「vol.2:動物たちのうんちいろいろ」や「vol.5:むしゃむしゃパクパク動物園」では、さまざまな動物の生態を知ることができますし、「vol.4:動物園のきょうの料理」では動物に合わせてえさの準備をする、動物園のお仕事について知ることができます。
千葉市動物公園
千葉市動物園の公式YouTubeでは、動物たちを映した360度・VR映像や少し珍しいレッサーパンダの体重測定の様子、アメリカビーバーの赤ちゃんの動画などが配信されています。
最近更新されている動画はYouTubeらしいサムネイル画像が施され、見る前から楽しい気持ちにさせてくれます。2020年4月22日に更新された動画では、星野源さんの「うちで踊ろう」とのコラボ動画もありました!
また千葉市動物公園では5月17日に、自動運転ロボット『RakuRo(ラクロ)』に搭載した360度カメラを使用してライブ配信を行う「オンライン動物園」を実施しました。イベントはすでに終了していますが、当日のダイジェストムービーが特設サイトで配信されています。
自動運転ロボットRakuRo(ラクロ)でバーチャルZOOトリップ体験!ロボットをうごかせる!
この5分半の動画は、当日どのようにイベントが行われたのかがまとめられたもの。動物の生態を映し出す動画ではありませんが、視聴者に向けた飼育員さんたちの親しげな声かけに心がワクワクしてきます。
千葉市動物公園では、このRakuRoを活用して新しい移動サービス、動物ガイドスタイルの実現を目指しているとのこと。
2020年5月25日、緊急事態宣言解除に向けた諮問委員会が行われ、動物園の再開が期待されていますが、このサービスが浸透し、遠隔地にいる人や外出が難しい人のための新しい動物園の楽しみ方が確立されるといいですね。
アドベンチャーワールド
和歌山県にあるアドベンチャーワールドといえば、やっぱりパンダ!
公式YouTubeチャンネルでは、YouTube LIVE配信にて毎日13:00〜14:00にジャイアントパンダのライブ映像が配信されています(5/27は休止。配信は予告なく終了する場合あり)。
ジャイアントパンダのライブ映像は、スマホとVRゴーグルがあればVR映像として楽しむことができます。VRゴーグルがなくても、ライブ映像が定点カメラからの映像になるだけなので、十分楽しめます。
また5月16日までは『ミライSmile教室』と題し、外出自粛を余儀なくされている小学生親子を対象に、自宅で動物について学ぶことができるオンライン教室が実施されていました。
小学生親子を対象とした動画ではありますが、大人でももちろん楽しめます。なんといってもこのライブ配信の特徴は、動物飼育スタッフや動物獣医がナビゲーターを務めていること。
実際に動物の世話や治療をしている人たちから解説を聞けるのはなかなか貴重な体験なのではないでしょうか。
2. 世界の動物園のライブ映像も見れる!?
ネットで動物園を楽しめる方法を探していたら、動物園・水族館のライブカメラをまとめたサイトがありました。
ここには日本の動物園・水族館はもちろん、世界各国の動物園・水族館のライブカメラもまとめられています。動物園のリンクをクリックすると、各動物園のライブカメラ特設ページに飛びます※。
たとえばアメリカのスミソニアン国立動物園。ホームページは全て英語表記ですが、文字だけでなく動物の画像も載っているので、そこまで戸惑うことはありません。日本の動物園・水族館とは違った飼育環境や規模の大きさが感じられ、とても新鮮です。
中国の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地をクリックすると、公式YouTubeチャンネルに飛びます。可愛いパンダの動画には1分未満のものも多いので、隙間時間やちょっとした休憩に動画を見て癒されてみてはいかがでしょうか。
カナダのバンクーバー水族館では、シロイルカのライブ配信の他に、ラッコやペンギン、クラゲのライブ配信を見ることができます。中でもクラゲのライブ配信は少し独特。
どの動物もそうですが、動物たちは観ている側が期待するような動作をとることはありません。そのため、はじめは何も映らない定点カメラに驚くかもしれません。
しかしそこへ突然フワフワと漂うクラゲがやってきます。何も映らないこともあるライブカメラですが、ごく自然な動物の姿が見れると考えれば面白いですよ。
※ライブカメラの映像は、Wi-Fi環境によっては見るまでに時間がかかることがあります。YouTubeチャンネルを持っている動物園の中には、ライブ配信された動画をYouTubeでアップしていることもあるので、過去に配信された動画で楽しむのもおすすめです。
3. まとめ
ネットで楽しむことができる動物園について紹介しました。可愛い動物の画像や動画に癒されたり、解説動画を聞いて学んだり、楽しみ方は色々あります。
ただ、Wi-Fi環境が整っていないと配信動画を見るのに時間がかかることがあるので、その点だけご注意ください。