ボルダリングやクライミングがメディアでも取り上げられ、クライマー選手をCMで見かける機会も多くなりました。
伊藤ふたば、楢崎智亜、野口啓代選手など、注目のクライマー選手が続々と出てきていますが、「彼らの収入ってどのくらいなの?」と気になった人もいるのではないでしょうか?
ニュースでも「クライミングの大会で〇〇選手が入賞しました」ということまでしか紹介されないので、大会で優勝した賞金がいくらぐらいなのかを知る人は少ないと思います。
今回の記事では、「大会賞金っていくらぐらいなの?」「賞金以外にも収入源ってあるの?」といった、あまり知られていないフリークライマーたちのお金事情を探っていきました。
フリークライマーとは?
まずは「フリークライマー」とはどういった人たちのことをいうのでしょうか?
フリークライマーは、「フリークライミングをする人」のことを指しますが、今回の記事では「ボルダリング」「リードクライミング」「スピードクライミング 」といった「スポーツクライミング」に出場している選手のことを主に取り上げています。
特に最近では、伊藤ふたば、野中生萌、楢崎智亜選手などがメディアでも出演しており、名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
クライミング・ワールドカップの賞金は?
クライミング選手の収入源として、まず思いつくのは大会での賞金でしょう。年間のクライミング公式大会は約30の大会があります。
気になる賞金ですが、ワールドカップ大会での優勝賞金は約46万円。高額の大会として知られている、中国オープンの優勝賞金でも約132万円となっています。
これを多いと見るか少ないと見るかは、それぞれの見解があるとは思いますが、これだけだと普通に生活していくことは難しいですよね。
選手は生活だけでなく、大会に出場するための移動費用や、練習のための遠征費用なども必要になってくるはずです。
賞金のみでは微々たるもの……。その他の収入源は?
大会の賞金のみでは微々たるものなので、他の収入源として、スポンサー契約、CM出演、メディアへの出演、講演、書籍の執筆、クライミング教室を運営している人もいます。
こうした収入源がない方は、応援してくれるスポンサーの存在が必要となります。
大会で勝つためには一秒でも長く練習に時間を割きたいところですが、収入面で時間が割かれてはもったいないですね。
東京五輪での賞金はどうなのか
スポーツクライミングは、2020年の東京五輪の正式種目として採用されました。実はオリンピックでメダルを獲得すると賞金が出るというのはご存知でしたか?
前回までの、JOC(日本オリンピック委員会)での報奨金は次のようになっています。
・金メダル 500万円
・銀メダル 200万円
・銅メダル 100万円
ちなみにこれは2016年のリオオリンピックでの賞金ですが、それまでは金メダルは300万円でした。つまり、報奨金は上がる可能性もあるということです。
2020年の東京五輪でも、さらなる報奨金の増額があれば、選手にとってもさらに励みになります。
競技団体やスポンサーからの報奨金もあり
またJOCとは別に、競技団体やスポンサーからの報奨金がある場合も。
しかし、これは競技によって差があり、水泳だと最高で3,200万円ですが、柔道では0円など競技によって大きく変わってきますので、どのような形になるのかは現時点では不明です。
まとめ
今回は、クライマーの収入源である大会の賞金や、その他の収入源についてまとめていきました。
大会の賞金だけでは生活にかかる費用や練習費などはまかなえず、現時点ではどうしても援助やスポンサー契約が必須となりますので、クライミングのプロスポーツ人口はなかなか増えにくい状況です。
しかし、ボルダリング人口も徐々に増えていっていますし、東京五輪をきっかけにクライミングの認知度もさらに上がることで、選手の環境の改善にも繋がるかもしれません。