女子にも人気急上昇中のスポーツ「ボルダリング」。ボルダリングジムでも一人で来ている女子がちらほら見られるようになりました。
しかし、始めてみたのはいいものの、男性よりもリーチがなくてなかなか上手くならない……。そんな悩みを持っている女子は結構多いんじゃないでしょうか。
今回はそんなボルダリング女子のために、女子のための上達のコツと、トレーニング方法をご紹介したいと思います!
なかなか上達しないボルダリング女子の共通点
ボルダリングを始めて、1~2カ月ほど経つと「もっと上手くなりたい!」という気持ちの裏で、「上達している感じがない……」と不安を抱えてるボルダリング女子も多いでしょう。
実は、なかなか上達しないボルダリング女子には、3つの共通点があったのです。
その共通点を詳しくご紹介しますので、「なかなか上達しない!」と感じている人は、ぜひ熟読してくださいね。
この記事で「普段気にしていなかったけれど、当てはまっている!」と気付くことができるはず!
共通点①:ウォーミングアップをしない
ボルダリングは始める前に、ウォーミングアップをして身体を温めることが重要です。
身体が温まるとムーブに対して筋肉も柔軟に動くのですが、身体が温まる前に“前回落とせなかった課題”などにトライして、激しいムーブをしてしまうと、筋肉が対応しきれず思わぬケガを招く可能性が高くなります。
上級者になればなるほど、ボルダリング前のウォーミングアップを大切にしている方が多いですよ。
プロクライマーも、課題にトライする前にはしっかり30分ウォーミングアップをして、身体のコンディションを整えています。
しっかりと身体が温まってくる目安としては、じんわりと汗をかいてきたらOK!
ウォーミングアップは、人それぞれで異なります。
・ウォールを自由に登ったり下りたりする
・ストレッチを30分くらいかけて丁寧に行なう
自分の身体の状態に合わせて、ウォーミングアップを行なうようにしましょう。
共通点②:できるムーブしかやらない
ボルダリングを始めて最初のころは、得意なムーブと苦手なムーブがでてくると思います。
なかなか上達しないと感じている女性の共通点としては、「得意なムーブばかりやること」です。
たしかに得意なムーブで落とせる課題はとても達成感がありますし、次に同じような課題のときは「絶対に使おう!」と思うことがほとんど。
しかし課題によっては、同じような課題でもムーブが全く異なるものがあります。
例えばヒールフックが得意だからといって、トゥフックを使う課題でもヒールフックを使うと、体の動きに制限がかかってしまい、次の一手まで届かない……ということが考えられます。
女性に比べると男性は、力があるので「パワー」で抑えることができることもありますが、女性になるとなかなか難しいですよね。
苦手なムーブを積極的にトライして、マスターできるように努力してみるのも、上達する一歩になりますよ。
共通点③:すぐに諦めてしまう
トライしているとき、手や足が届かなくて「もう少しなのに一手が進まないこと」があると思います。
そういうときに、すぐに「届かないから無理! 次の課題!」と諦めている人はいませんか?
「諦めは肝心」という言葉がありますが、ボルダリングは「諦めずに粘り強くトライしよう!」と言います。
実際、諦めずに何度もトライしていくうちに、一手ずつ進んで完登できることがほとんどです。
ボルダリング初心者の女性が躓きやすい7~6級くらいは、諦めずに同じ課題にトライしていくと完登することができるようになりますよ。
そのため「ちょっと自分には難しい課題かも……」と思っても、諦めずに何度もトライしてみましょう。
トライしていくたびに、一手ずつ進み少しずつ達成感を感じ、モチベーションを高く保つことができるはずです。
男性との登り方の違い
トライしているときに、常連の男性クライマーにアドバイスを受けたりすることってありますよね。
「こういうムーブの方が楽だよ!」など、女性の筋力やグレードを考えてアドバイスをしてくれる人もいますが、中には「男性クライマー自身が落としたムーブを教えてくれること」があります。
教えてもらったムーブをやっても、なかなかホールド保持ができない、ホールドまで届かないなど、「せっかく教えてもらっているのにできないなんて……」と落胆しますよね。
しかし、男性との登り方には根本的に違いがあります。根本的な違いとは「パワーの違い」です。
女性に比べると男性は力が強く、ホールドを保持したり引き上げたり、女性には難しいことでも簡単に行ないます。
そのため、「パワー重視のアドバイス」は「できないこともある」と気を楽にしてトライしてみましょう。
ただし、なんでもかんでも「パワーがないから無理!」「男性しかできないでしょ!」と決めつけないこと。ボルダリング女子の中には、男性に引けをとらないクライマーもいます。
諦めず課題にトライして男性クライマーからアドバイスを受けたときは、素直にトライしてみること。アドバイス通りにできるときもあれば、できないときもあります。
できないときは、さらに練習をしたり、違うアドバイスを実践してみたりするといいでしょう。
ボルダリング女子が上達するためのコツはこれだ!
「もっと早く上達したい!」そんな意識の高いボルダリング女子は、上達するためのコツを踏まえて登るようにしましょう。
コツといっても、どんなボルダリング女子でも実践できることばかりなので、すぐに行なうことができますよ。
上達のコツ①:ウォーミングアップをきちんとする
なかなか上達しないボルダリング女子の共通点で「ウォーミングアップをしない」とお伝えしましたが、上達のコツとしては「ウォーミングアップをすること」が大切です。
オススメのウォーミングアップ方法は、
・ウォールを使って自由に登ること
テープ課題ではなく、ウォールに取りつけてあるホールド全て自由に使いながら登る方法です。
登るときは、身体の筋肉を伸ばしながら、様々なムーブをするといいですよ。
・ホールドを掴んだときに腕の筋肉を伸ばす
・ホールドに足を置いて、脚の裏側を伸ばす
・ホールドを斜めにとりにいき、脇下を伸ばす
登ったり下りたりして、なるべくウォールから落ちないようにすることが大切です。ウォーミングアップをきちんと行なうことで、身体が温まり筋肉が柔軟に可動するようになります。
ウォーミングアップしながら、身体が慣れてきたころに、保持しにくいホールドをわざと触ってみたりするのもいいですよ。
ホールドをたくさん触ることで、「このホールドはここが持ちやすいんだ!」と少しずつ分かるようにもなります。
上達のコツ②:ムダな力を抜く
未経験の方やボルダリング初心者に多いことが、「ムダに力を入れてホールドを掴むこと」です。
男性より特に女性の方が、「落ちたら怖い」「落ちたくない!」という気持ちが大きく、ホールドを持つ手の力がずっと入りっぱなしになってしまいます。
手や腕の力をガチガチに入れながら登ると、スタミナ切れを加速させますし、指や腕などに痛みがでてくることが多いです。
登るときは、なるべく「ムダな力を抜くこと」を意識して登りましょう。それだけでも、十分スタミナの持ちが変わりますし、パフォーマンス性も向上しますよ。
上達のコツ③:苦手な課題を積極的にトライする
徐々に登れるようになると、「得意な課題」と「苦手な課題」がでてきます。
得意な課題は、登りやすく「楽しい!」と感じますが、苦手な課題の場合「楽しくない……」そう思うでしょう。
苦手な課題というと「同じグレードなのに、この課題だけは登れない……」そんな課題です。
こういうとき、「登れないから違う課題にしよう!」と諦めていては、苦手なムーブをいつまでも克服することができず、伸び悩む原因になってしまいますよ。
できない課題があるときは、すぐに諦めずに粘り強くトライしてみましょう。
ただ、1~2時間ひたすら同じ課題をトライし続けるのは、疲れてしまいますよね。
そういうときは、少し違う課題を挟んで「楽しい! この調子であの課題も落としちゃおう!」という気分にしてから、再び苦手な課題をトライするようにすると、モチベーションを高く維持しながら、トライし続けることができますよ。
上達のコツ④:足はウォールに対して直角になるように置く
7~6級くらいの課題をトライしているボルダリング女子に多く見受けられるのが、「足をウォールと水平に置くこと」です。
ウォールに対して水平に足を置くと、ホールドと足の接地面が広くなるので安定しやすいように思ってしまいます。
しかしウォールに対して水平に足を置くと、ムダな力が入ってしまい、力を抜くことができなくなる&動きに制限がかかってしまうのです。
そのため、ホールドに足を置くときは、基本「直角」になるように置きましょう。
このことを頭に入れながら登ると、今までできなかったムーブができるようになったり、力を抜く脱力姿勢ができるようになりますよ。
上達のコツ⑤:週2~3回ジムへ通う
ボルダリングにハマって1~2ヵ月ほどのときは、「楽しい!」「早く上達したい!」と思って毎日ジムへ通っている人がいます。
たしかに毎日ジムへ通っていると、少しずつ上達していきます。しかし、身体を休めてあげないと、疲労が蓄積していき、どんどんパフォーマンス性が落ちてしまいますよ。
思わぬところでケガをしてしまう可能性も高くなってしまいます。
「登るときは登る! 休むときは休む!」
身体の調子をよく把握しながら、週2~3のペースで登るようにしましょう。
意外と休息日明けに登るとき身体の調子が良くて、今まで落とせなかった課題も落とせることもありますよ。
苦手克服のためのトレーニング
「苦手な課題をどうしたら早く落とせるようになるのか」と疑問を抱えている人も多いでしょう。
苦手克服のためには、ジムやご自宅でトレーニングを行なうことをオススメします。トレーニングをすることで、筋力アップ&ムーブの強化&苦手克服ができますよ。
トレーニング①:「お腹をへこませてキープ」
筋力がない女性にオススメのトレーニングが、歩きながらでも仕事中でもできる「お腹をへこませてキープ」です。
ただ単純にお腹をへこませるのではなく、呼吸とともに行ないますよ。
①背筋を伸ばして、お腹を膨らませながら息を吸う
②お腹をへこませながら息を吐く
③お腹を最大限にへこませたら、その状態をキープ
※このとき普通に呼吸して大丈夫です
④状態をキープしながら、歩いたり家事をしたり、仕事をしたりしましょう
⑤5分くらいキープすると疲れてくるので、楽にします。
気が付いたときに繰り返し行なうと、腹筋の奥の細かな筋肉を鍛えることができるので、筋肉の少ない女性のトレーニングにオススメです。
トレーニング②:プランク
筋力がない女性にオススメのトレーニングが、「プランク」です。
プランクはご自宅ですぐにできるトレーニングなので、日常生活の中に取り入れることができますよ。
①うつぶせの状態で、腕は肩幅より少し広めに開く
②頭から足の先まで一直線になるよう身体をあげる
③その状態を15秒~30秒ほどキープする
④10秒ほど休憩する
⑤再度身体をあげてキープする
難しい場合は、5秒~始めてみましょう。大体3セットくらいを目安に行ないます。
どんどんキープする秒数を増やしていき、最終的に1分くらいを目標に頑張ってください。
ポイントを抑えて、早く上達しよう!
ボルダリングを始めて1~2ヵ月くらい経つと、少し登るときに余裕がでてきますが、そのときに気を抜かずにトライしましょう。
また、ウォーミングアップをしなかったり、できるムーブばかりしたり、すぐに諦めてしまうことが、なかなか上達しない人の共通点です。
上達するコツとしては、
・しっかりとウォーミングアップを丁寧に行なう
・適度に力を抜きながら登る
・苦手な課題を積極的にトライする
・ウォールに対して直角になるように足を置く
・週2~3回ジムへ通って、他の日は休息日にする
上記を頭に入れて、ボルダリングを楽しんでください! 続けることで「上達している!」そう感じられるようになるでしょう。