2020東京オリンピックに向けて注目の集まるスポーツクライミング競技。メディアなどで特集される機会も増えてきました。
実はクライミング競技の強豪国である日本。多くの世界大会で、日本の選手が表彰台に登っています。
オリンピックでのメダルも期待される中、どんな選手が活躍しているのか気になりますよね。
今回はボルダリング・ジャパンカップ3連覇で話題の、藤井快(ふじい こころ)選手についてご紹介します。
会社員クライマー! 藤井選手のプロフィール
藤井選手は静岡県出身の26歳。都内のクライミングジムで働く会社員です。
勤務先では、クライミング講座を担当したり、接客に出ることもあるそうです。兼業でトッププレイヤーとして活躍するには、大変な努力が必要でしょう。
仕事をしながら練習時間も確保し、着実に力をつけていく姿に励まされますね。限られた練習時間でありながら、大会でも好成績を残しています。
藤井選手がクライミングを始めたのは中学時代とのこと。トッププレイヤーとしての素地は少年時代に作られたのですね。
何年も練習を続けてきたことも現在の活躍につながっているのでしょう。
オリンピック強化選手の一人
藤井選手はスポーツクライミング 第3期 JMSCA(日本山岳・スポーツクライミング協会)強化選手の一人です。
JMSCAオリンピック強化選手とは、東京2020オリンピックでメダルを獲得するために、日本山岳・スポーツクライミング協会が最優先で強化する選手のことです。
オリンピック強化選手に選出されるには、国際大会の複数種目で入賞の実績があること、複合種目で戦える競技力を持つことなどの厳しい基準をクリアする必要があります。
強化選手の中でも基準となる実績によってランク分けが行われ、上位であるほど国際大会や強化合宿に優先的に参加することができます。
藤井選手は世界選手権2018で6位の実績があり、最高のSランクで選出されています。
オリンピック強化選手は、6か月ごとに追加や入れ替えが行われます。藤井選手は3期連続で選出されており、継続して実績を残していることがわかります。選手としてのレベルの高さがうかがえますね。
藤井選手の戦績は?
国際大会での上位入賞も多数の藤井選手。主な戦績を紹介します。
2012年 第7回ボルダリング・ジャパンカップ 13位
2013年 第8回ボルダリング・ジャパンカップ 7位
2014年 第9回ボルダリング・ジャパンカップ 3位
2016年 第11回ボルダリング・ジャパンカップ 1位
IFSCクライミング・ワールドカップ(ボルダリング)ナビムンバイ 1位
IFSCクライミング・ワールドカップ(ボルダリング)ベイル 1位
2017年 第12回ボルダリング・ジャパンカップ 1位
日本選手権リード競技大会2017 9位
IFSCクライミング・アジア選手権(ボルダリング、リード)テヘラン 1位
アジアカップ万仙山2017 ボルダリング 1位、リード 2位
2018年 第13回ボルダリング・ジャパンカップ 1位
日本選手権リード競技大会2018 9位
IFSCクライミング・ワールドカップ(ボルダリング)重慶2018 1位
IFSC-ACCクライミング アジア選手権 倉吉2018 リード 1位、ボルダリング 4位
藤井選手の練習方法は?
藤井選手の練習は「とにかく登ること」。クライミングでは登り慣れることが大事なので、さまざなな体の動きを試すトレーニングを行っています。
クライミングは大会ごとに課題の傾向が変わるため、起こりうるパターンを想定した練習を繰り返します。地道な練習が結果につながっているのですね。
ボルダリングの試合では、事前に課題を見ることができません。試合の時に初めて課題を見て攻略方法を考えるため、課題を作る人の得意技を推測しながら練習しているそうです。
また、藤井選手はストレッチに何年も力を注いでいます。クライミングでは関節の柔らかさによって足からの力を上半身に伝えるので、体が柔らかいほど上手に力を使うことができるのです。
藤井選手を応援するには?
クライミングの大会が各地で行われています。大会の日程は、JMSCAのホームページに掲載されますのでチェックしてみてください。
観戦チケットは、国内の大会であれば各種プレイガイドで購入が可能です。大会は数日かけて行われます。予選と準決勝・決勝は日程の異なる場合があるため、注意が必要です。
試合の観戦に興味のある人は、まずは大会会場に足を運んでみませんか。一度観戦に行けば試合会場の熱気に驚き、楽しめること間違いありません。未来のメダリストを直接応援してみてはいかがでしょうか。