ボルダリングジムでは、「あのホールドが……」「カチを握って……」「スラブにある……」聞きなれない言葉がよく飛び交っています。
初心者には何のことだかさっぱりわかりませんよね。
今回はそんなボルダリング専門用語を解説していきたいと思います。
専門用語を覚えると、それだけでレベルアップした気分……。たくさん覚えて、ボルダリングをさらに楽しみましょう!
【ボルダリング用語①:難易度について】「グレード」とは?
ボルダリングの課題は、易しい課題から難しい課題まであります。そのレベルをレベルとは言わず、「グレード」と言います。
グレードは日本やアメリカ、フランスなど国によってグレードの表し方が異なります。
日本のほとんどのジムでは「階級グレード」と言って、級や段でグレードを表しているんですよ。ちなみに10級が易しくて、七段にいくにつれて難しくなります。
階級グレードの他に、Vグレード、フレンチグレードという表し方もあります。
【ボルダリング用語②:壁の種類】「スラブ」「垂壁」とは?
ボルダリング初心者の人が登りやすい壁は、「スラブ」や「垂壁」です。
■「スラブ」
「スラブ」とは、90度以下の壁のこと。
■「垂壁」
「垂壁」とは、垂直の壁のこと。
傾斜が強い壁の場合は、自分の体重を支えることが辛くなってしまいますが、「スラブ」「垂壁」の場合は、自分の体重を支えるというよりは、バランスをとることが多いので、比較的初心者の人でも登りやすい壁の形状と言えます。
【ボルダリング用語③:ホールドの種類】「ガバ」「カチ」とは?
登っているときに「カバ」や「カチ」など聞きなれない言葉が出てくることはありませんでしたか? この「ガバ」や「カチ」というのは、ホールドの種類のことを言います。
■「カバ」
大きくて持ちやすいホールドのことを言います。主に初心者向けの課題や、ウォーミングアップ、長物課題のときに多く使われていますよ。
■「カチ」(クリンプ)
小さくて指の先しかかけることができないホールドのことを言います。中級者から上級者向けの課題に多く使われています。
【ボルダリング用語④:ホールドの持ち方】「ピンチ」「ガストン」とは?
レクチャーを受けているときに「ピンチ持ちをしましょう」「ここはガストンで!」など言われたことはありませんか? これらはホールドの持ち方の種類なんです。
■「ピンチ」
「ピンチ持ち」とも言われており、親指と他の指で挟みこむように持つこと。こちらは中級者から上級者向けの課題に多い持ち方です。
■「ガストン」
親指を下にして持つこと。じわじわとバランスをとりながら登るスタティックなムーブに多い持ち方です。
【ボルダリング用語⑤:登るときの技】「ダイアゴナル」「ランジ」とは?
登るときの技として、「ダイアゴナル」や「ランジ」という技があります。
■「ダイアゴナル」
「ダイアゴナル」は「対角」という意味で、右手でホールドを掴みにいくときは、右手を出す前に右足を上げる、左手でホールドを掴みにいくときは、左手を出す前に左足を上げるという動きを「ダイアゴナル」と言います。
ボルダリングの基本的なムーブとして「ダイアゴナル」はよく使われていて、初心者から上級者の課題までこのムーブがベースです。少しバランスをとるのに難しいですが、練習あるのみです!
■「ランジ」
「ランジ」とは、腕を伸ばしても届かないホールドを掴みにいくときに、掴んでいるホールドから勢いよく飛び出して、次のホールドを掴みにいくダイナミックなムーブのことを言います。
パワーやバランスなど体幹を使うので、中級者や上級者向けの課題に多いです。完全に身体を宙に浮かせてホールドを取りにいくことを「エア・ランジ」と言います。
【ボルダリング用語⑥:その他】「オブザベーション」とは?
課題を登る前に「どうやって登ろうかな?」と考えることを「オブザベーション(オブザべ)」と言います。オブザべはとても重要で、上級者になればなるほど、丁寧にオブザべをしている人が多いですよ。他にも……
■トライ
同じ課題に挑戦した回数を「1トライ」「2トライ」などと言います。
■オンサイト
1トライ目で完登したことを「オンサイト」と言います。
■フラッシュ
ボルダリングコンペなどで、他の人が登る姿を見ても良いことを「フラッシュ」と言います。
■レッドポイント
2回目以降のトライで完登することを言います。例えば、1トライ目で完登→オンサイトですが、2トライ目以降→レッドポイントとなります。
【ボルダリング用語おまけ】合言葉は「ガンバ」「ナイス」
ボルダリングをしているときに、「ガンバ!」や「ナイス!」など言われたことはありませんか? これは、登っている人に対して応援するときに使う言葉です。
苦戦している課題を登っている人に対して「ガンバ!」と声をかけて応援することや、完登した人に対して「ナイス!」と声掛けをします。
知っている人に対してはもちろん、知らない人が登っているときでもよく使われますよ。実際に登っているとき、「ガンバ!」や「ナイス!」と言われると、とても嬉しくなります。
最初は恥ずかしいかもしれませんが、苦戦して登っている人には「ガンバ!(ガンバです!)」と声をかけましょう。
専門用語を覚えてもっとボルダリングを楽しもう!
ボルダリングの専門用語は始めのうちは「何言っているの?」とわからないかもしれませんが、覚えることで専門用語の意味が理解でき、さらにボルダリングが楽しくなりますよ!
この機会にボルダリングの専門用語を覚えちゃいましょう。