ボルダリングの壁には、90度に立った垂壁や90度以下のスラブ、100度以上のオーバーバングといった種類があります。
壁の種類の一つにルーフという壁があります。180度の壁で、逆さまになって登っていくため、他の壁とクライミングの方法や必要な技術が変わってきます。
今回はボルダリングの壁の一つであるルーフについて、どのような壁であるか、どう攻略するかを解説していきます。
ルーフに挑戦したい方、苦手としている方はぜひ参考にしてみてください。
ボルダリングのルーフってどんな壁?
ルーフという英語は日本語で「天井」を意味します。ボルダリングのルーフにおいても、180度の壁を指し、天井を逆さまに登っていくクライミングが必要になってきます。
スラブや垂壁でのクライミングは、壁が目の前に立っていて登っていく方向に身体も対応しています。
ルーフでは、180度の壁から常に下方向に重力がかかるため、身体を支えつつ登るという難しさがあります。
登り方についても、重力により手足が離れやすいことや進行方向が上方向ではないことなどから工夫が必要です。
初心者・中級者で登れる? ルーフの意外な攻略ポイント
ルーフについてどのような壁か知った方もクライミングジムで遠くからルーフを見ていた方も「逆さまになって登るなんてできない」と諦めてはいませんか?
逆さまだと身体への負担は当然スラブや垂壁よりも大きいですが、ルーフの特徴やコツをおさえることで初心者・中級者でも十分攻略可能です。
ルーフは無理な体勢で登る分、ホールドは掴みやすくなっている場合が多いです。しっかりと手と足でホールドを保持できれば、意外にも難易度は高くないと言えます。
「ルーフは上級者向けだから無理」という意識を一旦置いて、次に紹介するコツを参考に挑戦してみましょう。
ルーフでは思い切って肘を伸ばそう!
ルーフでは下方向への力が働くため、落ちないように腕を曲げて踏ん張ってしまうケースが多くあります。
腕を曲げることは逆効果で、かえって腕の力を消耗してしまい、落下やきついクライミングになってしまいます。腕への意識が強いと、足の意識が薄くなります。
手と足をしっかりホールドに乗せることが大切です。体幹を意識しお腹に力を入れて、思い切って肘を伸ばすことで、足も使ってバランスをとることができます。
腕に必要以上の負担をかけず、足をホールドから切らないことで、次のホールドへのムーブの際にも消耗を抑えられます。掴みやすいホールドが多いことも思い出して、思い切って腕を伸ばしてみましょう。
ルーフで欠かせないトゥフックでホールドをがっちり掴もう!
肘を伸ばす意識ができたら、足でのホールドの掴み方を覚えましょう。
ルーフではホールドにただ足を乗せるだけでは離れやすく、バランスを崩すだけでなく、再度ホールドへ足を動かすことで体力を消耗してしまいます。
足のつま先を意識して、ホールドをギュッと掴む意識で足を乗せましょう。中級者向けのムーブであるトゥフックに似た動きであり、ホールドを掻き込むようなイメージです。
ホールドへのひっかかりを意識しながら、親指の付け根でホールドを掴むのがコツです。離れやすい足をがっちりホールドにつけることで、ルーフでのクライミングが格段に上手くなること間違いなしです。
ルーフを攻略して、ボルダリングの幅を広げよう!
初心者や中級者の方は、ルーフの印象が変わったでしょうか。一見難しく見えるルーフですが、掴みやすいホールドが多いことや手足を意識することなどを頭に入れておくことで、登っていくことができます。
体幹はルーフ以外にもボルダリングには欠かせないため、ルーフ挑戦と合わせて鍛えるのもおすすめです。これまで避けてきたルーフに、コツを身につけて挑戦してみましょう。