ボルダリングをはじめたての頃は、多少力ずくでも登れることも多いので、スイスイと課題をクリアできたと思います。
課題のレベルが上がると、力だけでは登れなくなってきて、なかなか課題をクリアできず、つまづきがちです。つまづきの原因は、ボルダリングの基礎にあります。
ムーブやホールドのつかみ方など基礎をおさえることで、レベルアップを実現できます。そこで本記事では、ボルダリング上達に欠かせない基礎をつくる練習方法をご紹介していきます。
基礎が身についていない初心者の特徴
基礎がついていない初心者には、いくつかの共通点があります。当てはまる特徴があるなら、それがつまづきの原因と考えられます。さっそく特徴を説明していきます。
腕の力だけで登って足を使わない
初心者にありがちなのが、腕の力だけで登ること。ゴールまで上に登っていくので、腕力さえあれば何とか登れるとゴリ押しになりがちです。
腕と一緒に足をしっかり使って、ムーブを駆使してバランスを取る必要がでてくるので、徐々にゴリ押しではきつくなっていきます。
ムーブを覚えていない
ボルダリングの上達には、ムーブの習得が不可欠です。
カウンターバランスをとるダイアゴナルやかかと・つまさきを使うヒールフック・トゥフックなどのムーブを習得すると、距離のあるホールドをとれるようになったり、腕の消耗を減らせたりして、クリアできる課題の幅が広がっていきます。
ある程度慣れたら、自己流で登っていくのではなく、基本ムーブの習得から始めると、つまづく場面が少なくなるでしょう。
ボルダリングの基礎をつくる7つの練習方法
さっそくボルダリングの基礎をつくる7つの練習方法をご紹介していきます。
ムーブやホールドのつかみ方、足の使い方などのポイントをおさえて、練習を始めてみましょう。
「右手右足の法則」を意識して登る
ボルダリングの上達には、他のムーブの基礎にもなる「右手右足の法則」を身に付ける必要があります。
はしごを登るイメージで、右手を上げたときは右足を上げるムーブで、重心のブレが少なくなるので、安定してホールドをとり登っていくことができます。
力だけで登っていた方は、右手右足の法則を意識的に使い、身体で動きを覚えましょう。
ムーブを繰り返し練習する
ムーブは、動き方を頭で考えるより、実践で覚えるようにしましょう。普通に登れる課題でもあえてムーブを繰り返し使うことで、身体に染み込ませることができます。
足を入れ替えてあえてムーブを使ったり、壁から降りるときもムーブをしながら降りたりするなど、とにかく繰り返し実践することが大切です。
ホールドにあったつかみ方を練習する
ホールドをしっかり保持することで、次のホールドへの推進力を出したり、バランスをとれたりするので、ホールドのつかみ方が重要です。
ホールドのつかみ方の基本は、力まずひっかけるように持つことですが、ホールドにはいくつかの形状があるので、ホールドにあったつかみ方があります。
例えば、大きく丸いスローパーは手のひら全体で、小さいカチは指をひっかけるなど、それぞれに合ったつかみ方を練習しましょう。
足の使い方を意識して登る
手の動きと合わせて、足の使い方も重要です。まずホールドに立つときはつま先立ちが基本で、次の動きがスムーズになり、足の入れ替えもしやすくなります。
足の上げ方も大切で、腕より下のホールドに足があるのが通常ですが、思い切って高い位置に足を上げてみましょう。身体が持ち上がり、距離のあるホールドにも届くようになりますよ。
また壁の使い方も練習してみましょう。ホールドだけを使うイメージがありますが、壁に足をつけてバランスをとるのはルール違反ではありません。
バランスのとりやすい足の着き方を探ってみましょう。立ち方・上げ方、壁の使い方を意識して登り、足の使い方をマスターしてみてくださいね。
オブザベーションの癖をつける
ボルダリングの基礎は、登っている最中の技術だけではありません。登る前の課題の把握からボルダリングは始まっています。
ルートや難所を確認するオブザベーションをトライごとに行い、癖をつけましょう。何度もオブザベーションを練習するうちに、どこを重点的に見るべきかわかってくるはずです。
オブザベーションは、トライのイメージをつかむことで、クライミングがスムーズになり、体力温存にもつながり、途中で力尽きていた課題もクリアできるようになるでしょう。
同じ課題に繰り返し取り組む
できない課題にぶち当たったときにあきらめていませんか?クリアできなかった課題には、身についていない基礎や登り方が関係しているはずで、弱点克服に最適な課題です。
すぐにあきらめるのではなく、どうして登れなかったかを考えながら、繰り返し取り組んでみましょう。
上級者にアドバイスをもらう・セッションする
基礎の練習は、ひとりでもくもく取り組むよりも、ジムスタッフや上手い人にコツを聞いたり、セッションしたりするのが効果的です。
わからないことや感覚をクライマー目線で教えてくれるので、基礎の習得が早くなります。はじめは緊張しますが、勇気をだして話しかけてみましょう。
基礎を身に付けるためにはウォーミングアップも大切!
ボルダリングの上達には実践が大切ですが、忘れてはいけないのがウォーミングアップです。ウォーミングアップを怠ると、筋肉が疲労しやすくなり、満足に登れなくなってしまいます。
あらかじめ筋肉をほぐしておくことで練習量が増え、基礎を早く身に付けられるでしょう。すぐに登りたい気持ちをちょっと我慢して、ウォーミングアップから始めることが大切です。
ボルダリングの基礎を身に付けてレベルアップしよう!
ボルダリングの基礎を身に付けるには、実践練習が大切です。ムーブや手の使い方、足の使い方、オブザベーションなどを意識的に取り組みましょう。
スタッフや上級者に教えてもらうのも効果的なので、コミュニケーションをとってみることがおすすめ。ボルダリングの基礎を身に付け、よりハイレベルな課題をドンドン攻略していきましょう!