ついつい小さな嘘をついてしまう男性は、好きな女性に嫌われたくない等の理由で、どうでもいいことに小さな見栄を張り、嘘をついてしまうことが多いのです。
それに男性にとっては、見栄を張ったこと自体カッコ悪い自分をさらけ出しているようなものです。彼は、彼女から嫌われることを一番恐れていますので、嘘がばれそうになると誤魔化そうと意味不明な事を言ってしまい、余計にお調子者となってしまって、自ら「いい加減な男性」のレッテルを張ってしまう自分に自己嫌悪でいっぱいになってしまうのです。
男性のどうでもいい見栄っ張りな嘘には女性は案外気付くものです。女性の勘は鋭いのです。彼の愛情が彼女に伝わるかどうかは、彼の小さなクダラナイ見栄に彼女が「愛」を感じるかどうかが問題ですね。
もし彼女が「愛」を感じてくれる人なら、彼女は彼が初めからそういう人だと期待しないようになります。多少の見栄で付いた嘘なんて彼女にとってはどうでもいいことなので、彼は嘘がばれたら誤魔化さずに素直に謝ってしまえばすむのです。
「気に入られようとちょっと見栄張っちゃったんだ・・・ごめん」これでお終いです。女性にとっては、彼が自分を愛しているからコンプレックスから付いてしまった嘘なら、騙された怒りよりも愛しく思うものなのです。
彼にとっては気付いて欲しくないことでしょうが、彼女は彼のコンプレックスに気付くと同時に、彼がいつも自分のために一生懸命頑張っていることにも気付くでしょう。幼児がお母さんに誉めてもらうために頑張っているような感じなのですから彼の小さな嘘も微笑ましく見えてくるしょう。
そのうち「また見栄張ってない!?」なんて返せるようになって、彼が照れ笑いをするような関係にもなれるでしょう。そうすれば彼もありのままの自分を受け入れてくれる女性だと信じて弱い自分も見せ始めるでしょう。彼の嘘は彼の心の鎧だったのです。そうすれば本当の彼は臆病者でどうしようもなくてもものすごく優しい人だということに気付くかもしれません。
一方、もし彼女が「愛」を感じてくれない女性なら彼の嘘に傷ついて怒ってしまって彼の良さを見ないまま、彼の嘘がばれた時点で恋は終わりでしょう。
本来、このような男性はドラえもんの中の「のび太君」的男性だと思います。のび太君は、普段は臆病者で何をやってもダメでも、優しくてイザという時にはとんでもない頑張りを見せるのです。現実にはドラえもんがいない「のび太君」なのですから、見栄を張って嘘をついても、助けてくれる人はいません。どこか頼りなくあぶなっかしく、嘘から出た誠があったりなかったりでしょうが、失敗してもその嘘の中にもあなたを喜ばせようとする彼の気持ちがいっぱいに詰まっているのです。
実力もないのに見栄を張ってできないこともできるように言ってしまうような嘘を肯定しているわけではありませんよ。でも、女性のスッピンを隠すお化粧も「のび太君」的彼の嘘も似たようなものだと思いませんか!?
幸せにしてもらうのではなく、一緒に幸せになるという気持ちを持っていたら「のび太君」的彼との方が幸せも2倍になれるかもしれません。
Written by 鶴山あずさ