断捨離という言葉がありますね。
断捨離。基本的にこれ、女性がハマる考え方というイメージがあります。
僕の周囲の女性のうち何人かが「断捨離で生き方が変わった!」と話していますが、僕にはイマイチそのメリットが分かりません。
というか僕だけじゃなく、ほとんどの男性は、断捨離のメリットについては理解しがたく感じているのではないでしょうか?
そもそも断捨離とは何か。
これ、断行、捨行、離行というヨガの行法を取り入れた考え方だそうですね。
ヨガも男性はほぼ興味ありませんが、女性は好きな方多いですよね。
それらの行法を日々の生活にあてはめ、単純な整理整頓だけではなく、モノへの執着を断つ身軽な生き方を実現する。
これこそが断捨離を追求する目的ということです。
なるほど。
でも、モノへの執着って、果たして断ち切る必要なんかあるんでしょうか?
断捨離の理念は分かりますけど、僕はこの理念を曲解している女性は、決して少なくないと思っています。
実体験に即した話をしますが、以前断捨離という考えに感化された知人女性Dさんが、リビングの不要な家具を次々に処分していきました。
すると部屋が広くなり、快適な住環境を得ることができました。
すると今度はリビングだけでなく、子供部屋、夫の部屋に置いてある、彼女の視点で「要らない」と判断したものまで、勝手に処分するようになっていったのです。
この時点で、断捨離を提唱した方の理念を思いっきり履き違えた行動になっていったわけです。
子供は好きな玩具を奪われて、旦那は会社で使う資料を処分されて怒り心頭。
最終的にDさんが断捨離されちゃいました。
こういう話って、実は断捨離というワードが話題になる前から、ちょくちょく男性たちは耳にして震えていました。
「家に帰ったら趣味で集めていたコレクションを、奥さんに勝手に処分された」という男性の話、ネットでも目にしますし、僕は実際元カノに同じことをされた経験もあります。
僕は決して裕福ではありませんが、部屋に置く家具や雑貨なんてものは、そもそも自分が「良いなぁ」と思ったから購入しています。
これは決して僕だけの話じゃないはず。
誰もがモノを買う際には、品質やデザインに惹かれることが購入の後押しになると思います。
つまり家にモノが溢れた原因は、自分の選択の結果ですよね。
元々自分が欲しいと思って購入したものを、「断捨離だ」と言って処分に躍起になるのは、僕からすれば「じゃあ最初から家のスペースに合わせてモノを買い控えていれば良かったじゃん」としか思えません。
そうしていればそもそもモノが溢れることもないし、購入費用も減らずに済んだはずです。
テレビで断捨離が話題になったから流されているだけのように思えますし。
と、好き勝手に書いてますけど、男性なら結構同じようなことを考えているんじゃないでしょうか?
先日も別の仕事でこの手の女性のことをコラムにしたんですが、男性からの食いつきは数字で表れていましたし……。
僕は、考え方としての断捨離は、あくまでも生活の全てに当てはめるべきものだと思います。
それは例えば家具を処分して家を広く感じるのが最終目的とか言うんじゃなく、余分な生き方をさせるものを次々に断つぐらいの勢いがないと、ただの整理整頓に終わると思うんですよね。
余分な財産、余分な人間関係、余分な承認欲求。
これらをトータルで離行することが重要なんじゃないでしょうか。
photo by jarmoluk