世の中には、「劣等感」が強い男性が意外とたくさんいます。そして、男性が抱えるコンプレックスは、外見や能力、社会的な立場など多岐にわたります。
これらのコンプレックスは、本人にとって非常にデリケートな問題であり、無神経な言動が深い傷を残すことも。
今回は、触れてはいけない「男性にありがちな5つのコンプレックス」について解説します。
それでは早速、「男のコンプレックス」あるあるを見ていきましょう。
男性が最もよく抱えるコンプレックスのひとつが身長です。特に日本では平均身長が170cm前後とされており、それを下回ると、「女性にモテない」「堂々と立てない」といった不安を持つ人が少なくありません。
「え、〇〇くんって意外と小さいんだね」などの一言は、冗談のつもりでも心にグサッと刺さることがあります。また、ヒールを履いて男性よりも背が高くなることを過剰に気にする男性もいます。
身長は努力で変えられるものではありません。それだけに、本人も受け入れるのに時間がかかるデリケートな問題なのです。
男性は社会的な役割や収入の多寡で「男としての価値」を測られがちです。たとえ本人が満足していても、比較されることで自尊心を傷つけられることも。
「もっといい会社に行けばよかったのに」「それで食べていけるの?」といった言葉は、何気ない一言でも、キャリアに自信が持てない男性にとっては大打撃。特に転職活動中や昇進を逃したタイミングでは要注意です。
男性にとって職業や収入は、社会的なステータスの象徴です。褒められるならともかく、軽んじるような態度をとってしまわないよう、十分に気をつけましょう。
恋愛経験の有無は、意外と男性同士でも話題になりやすいトピックですが、それだけに「経験が少ない」「モテない」ことへのコンプレックスを持つ男性が多いのが現実です。
「〇〇くんって彼女できたことないの?」といった無邪気な質問は、地雷そのもの。本人が恋愛に興味がないのか、過去に傷ついた経験があるのか、それとも積極的になれない性格なのか……背景はさまざまです。
恋愛の話題は距離が近くなる一方で、その人の自信や過去を直撃する繊細な領域でもあります。軽い気持ちで踏み込まず、相手のペースに合わせて触れていくのがベストです。
年齢を重ねるにつれて気になるのが、薄毛や脱毛です。20代後半から進行する人も多く、30代・40代では深刻な悩みに発展します。髪のボリュームが減ってきたとき、鏡に映る自分にがっかりした経験がある男性も多いでしょう。
薄毛の治療やカバーは簡単ではなく、経済的負担も伴います。「髪が薄いね」「最近ちょっと来てる?」などの発言はNGワード。たとえ親しい仲でも、相手が話題に出すまでは触れないのがマナーです。
SNSやテレビなどで「理想の男性像」として取り上げられるのは、引き締まった体、広い肩幅、たくましい筋肉──。しかし、すべての男性がそれを持っているわけではありません。
「細すぎて男らしくない」「もっと筋肉つけたら?」という言葉は、相手をモチベートするどころか、劣等感を刺激してしまう可能性があります。また、逆にぽっちゃり体型の男性に対しても、からかうような言葉は禁物。
努力している最中の人、あえて気にしないようにしている人、世の中にはいろいろな人がいます。相手の価値を“体格”で測るような態度は避けましょう。
「気にしすぎ」と一蹴するのは簡単ですが、誰しもが何かしらのコンプレックスを抱えているものです。特に男性は、「強くあらねば」「人に弱みを見せてはいけない」という思いから、自分のコンプレックスを隠そうとする傾向があります。だからこそ、無意識に傷つけてしまう可能性が高いのです。
大切なのは、相手の言葉や態度から「どこが地雷になり得るか」を想像し、慎重に接すること。もし本人が悩みを打ち明けてくれたなら、否定せずにまずは共感し、受け止めることが何より大切です。
一方で、いつまでたっても劣等感を克服できず、自分自身や現実と向き合おうとしない人もいます。そういう人とのコミュニケーションにストレスや負担を感じるなら、それは二人の立っているステージが違うということ。
人間は所詮「類友(類は友を呼ぶ)」ですから、足っているステージが違うと感じた相手とは離れるのが賢明でしょう。
男性にとってのコンプレックスは、想像以上に繊細で根が深いものです。男は特に女性の前で強がりたがりますし、自分の弱さを見せたがりません。だからこそ、地雷を隠し持っている人もまた多いのです。
本記事で解説したように、何気ない一言が相手にとって深いコンプレックスを刺激するトリガーになってしまうこともあります。
親しき仲にも礼儀あり。男性女性にかかわらず、相手の心に寄り添う思いやりこそ、恋愛や結婚をはじめとしたあらゆる人間関係に求められる「心の栄養」であり「潤滑剤」なのでしょう。
Written by はるお