ネットやSNSなどを見ていると、「女性は生理のタイミングをコントロールできる」「生理には性的快感を伴う」と信じている男性がたまにいて面食らってしまう筆者ですが、実は女性の生態を誤解&勘違いしている男性は、かなり多いのかもしれません。
今回は、男性が意外と勘違いしてそうな女性の実態を、筆者の体験談からご紹介します。
最初に紹介したいのが、「女性はみんな小食である」というファンタジーの嘘についてです。
確かに「大食いの女性は美意識が低い」「大食いの女性ははしたない」といった漠然とした共通認識があるでしょう。
しかし、「本当は食べたいのに、男性の前では少食な自分を演じたい」という女性がそれなりに多いのは事実です。
また、男性の中には、ご飯をたくさん食べる女性を見て引く人もいるでしょう。
「理想の女性」というファンタジーの世界に生きていればいるほど、現実との乖離にショックを受けるかもしれません。
しかし、ほとんどの女性は普通にご飯を食べます。
しかも、どうやら女性には胃下垂の人がそれなりに多い印象で、そういう人は食べる量がめちゃくちゃ多いのに痩せているという、いわゆる「痩せの大食い」みたいなタイプです。
胃下垂の人は、文字数通り胃の位置が通常よりも低いようで、体の線は細いですが、下っ腹がぽこっと出やすいのが特徴です。
運動不足などの生活習慣によって胃下垂になる人や、生まれつき胃下垂になりやすい体質の人もいるそうです。
二次元のアニメキャラクターなどにムダ毛などの描写がほとんどないせいか、「女性は毛が薄い生き物」と思っている男性がたまにいるようです。
女性も人間ですから当然ムダ毛が生えますし、脱毛エステのマーケットも圧倒的に女性客がシェアを占めています。
脱毛の需要が高いということは、それだけムダ毛に悩んでいる女性が多いということでもあります。
筆者も、「女性のムダ毛を見ると萎える」と言う男性にこれまで何人も出会ったことがありますが、果たして彼らは現実でなくファンタジーの世界で生きているのでは…?と感じてしまいます。
もちろん、身だしなみとしてムダ毛はきれいに処理した方がいいですが、世界的に見るとムダ毛にここまで神経質な民族も珍しいので、日本人の美意識は少し過激だと感じるのは筆者だけではないはず。
大半の男性は、女性に対してさまざまな欲求を持っています。しかし、「だから女性だって同じように男を欲しているはずだ」と考えるのは短絡的です。
確かに「いい男がいたらお付き合いしたい」とか「いい人がいたら結婚したい」と思っている女性は多いでしょう。
でも、「世の中にはろくな男がいないから、もう恋愛や結婚はあきらめている」という女性も実はかなり多いのが現実です。
このように女性を失望させてしまうのは、男性側に原因があると筆者は考えています。
多くの男性は気付いていないかもしれませんが、男性社会は女性に対してかなり高い加害性を有しています。
たとえば、肉体関係に応じてもらえないことが原因でふてくされたり不機嫌になったり、強迫や恫喝めいた態度でフキハラをしたり、身の回りの世話を女性にやってもらうのが当たり前だと思っていたり。
これらも立派な加害性ですが、これを加害と捉えない男性の多さに辟易することがあります。
男性の実態に幻滅している女性が多いことに、男性自身が気付いていないのがまた悲劇的です。
女性=感情的、女性=ヒステリック、女性=非論理的……といったことが昔から言われています。
しかし、これらを裏付ける科学的根拠はありません。
「男性脳」「女性脳」といった俗説も根拠としては乏しく、そもそも性別による脳機能の差異も科学的に裏付けられていません。
とはいえ、一方で「女児の方が男児よりも発語が早い」のは周知の事実ですから、性別による脳機能の差異は確かにありそうです。
さて、根拠の話はともかく、「女性は感情的な生き物である」という説は誤りです。
正確には「女性は最終手段として感情に訴えなければならないほど追いつめられることが(相対的に男性よりも)多い」のは事実です。
筆者がよくする例え話として、こういうものがあります。
「仮に男性のあなたが、米国でもっとも治安の悪い刑務所に収監され、いかつい凶悪犯連中から毎日のように性被害を受けたらどうでしょう?女性はまさにそれと似た境遇にあります」
こんな状況にあり、しかも司法が安全を保障してくれるわけでもないのなら、ときには自分の身を守るためになりふり構わず振る舞ったり、感情的に訴えたりするのも不自然ではありません。
逆に、しっかりと安全が担保され幸福が実現されている女性は、感情的になる必要もヒステリックに何かを訴える必要もないわけです。
男性と女性には、確かに相違点がたくさんあります。
一番大きいのはホルモンバランスの事情です。もちろん月経によるコンディションの変化など、女性特有の体質も含まれます。
また、男性の性欲に基づく加害性や、女性との骨格や筋肉量の違いなども顕著な相違点として挙げられます。
こうした構造的な相違点はたくさんあるものの、どちらも同じ人間ですから、汗をかいたら放置しておいたら肌がべたつきますし、においも出やすくなります。
お風呂に入らなければ不潔な状態になりますし、ムダ毛を処理しないとボーボーになってしまう人もいます。
男性、女性、どちらも食べて排泄しなければ生きていけない人間であり動物であるという当たり前を忘れず、お互いに助け合いながら手を取り合って生きていけたら理想的ですね。
Written by はるお