50代といえば、人生も中盤といえるでしょう。この時期を迎えると、男性の多くは「若い頃に比べて友達が減っている」という現実に気づきます。そのうえ、50代以降は新しい友達を作るのも容易ではありません。
しかし、人間関係は人生の質を高める重要な要素であり、何歳になったとしても、新たな友情を築くことは決して遅すぎることはありません。
この記事では、50代になるとなぜ友達が減るのか? という原因と、人生の後半戦であっても十分挑戦できる友達探しの方法を紹介します。
まずは、なぜ50代になると友達が減るのか? という理由から解説していきましょう。
年齢を重ねれば、男性であっても女性であっても社会的役割は変化していきます。
仕事では責任のある立場につく人が増えます。常に仕事のプレッシャーを感じているため、なかなか若い頃のように羽目を外して友達同士で楽しむ、なんてことは難しくなるでしょう。
なかには、「仲が良かった同期や友達と役職の面で差が生まれ、ぎくしゃくしてしまった」なんて話も聞かれます。
また、家庭においても役割の変化が生じます。子どもは独立し、「パパ友・ママ友」といったコミュニティも希薄になるでしょう。
親の介護問題も起こる時期ですので、仕事以外で出かけるのが難しくなるというケースもあります。
上記の通り、50代は、20~30代の頃とはまた違った忙しさに追われます。人によっては、あまり自由な時間はない、ということも少なくありません。
そのうえ、50代にもなれば若い頃と同じような体力を維持することも困難です。徹夜どころか夜更かしするのも一苦労。必死で起きていたとしても、そのツケは必ず翌日に支障をきたします。
お酒を飲めば酔いやすくなり、健康診断の結果も気になる今日この頃……「若い頃と同じようにはいかない」と、多くの人が口を揃えます。
さらに体調が芳しくないと、好きなはずの趣味やそれらの活動への意欲自体も損なわれ、「疲れる、面倒くさい」が口癖になり、どんどんアクティブさから遠ざかってしまうのです。
友達が減る理由を解説したところで、ここからは、「じゃあどうやったら友達探しができるの?」について紹介していきましょう。
人の趣味や興味は移り変わるもの。そのうえ、どんなに好きでも環境の変化によって活動自体が難しくなることもよくあることです。
つまり、何もせずにいてはどんどん友達は減っていく一方。これを回避するには、自ら行動する必要があります。
そこでまずおすすめしたいのが、ソーシャルメディアやオンラインサービスを活用する方法です。
たとえば、Facebookにはさまざまなグループがあります。試しに住んでいる地名で検索してみると、その場所に関するいろいろなグループが候補として表示されます。
その中で自分の興味のあるグループがあれば参加し、メンバーと交流してみるのも良いでしょう。
Facebook以外にもさまざまなSNSがあり、それぞれ特色があります。自分に合ったものを探してみてください。
もちろん、オフラインで探すのも一つの手。地域で活動するクラブやサークルなどに参加することで、オンライン上だけのやり取りよりももっと濃いコミュニケーションが期待できます。
地域の集まりでいうと、ボランティア活動への参加もおすすめです。
50代のうちはまだ仕事があるのでそれほど気になりませんが、定年退職後は今よりもさらに友達がいないという現実が重くのしかかってきます。
いざそうなってから町内会やシニアクラブの活動に参加しようとしても、そう簡単にはいかないかもしれません。
しかし、退職前からボランティア活動などで地域の人たちとつながりを作っておけば、退職後も友達がいなくて困ることはないでしょう。
シニア世代になってからの社会貢献や友達とのコミュニケーションは、まさに「人生の活力」と呼べるもの。このような活動を始めてから、「以前よりも元気になった」と話す高齢者は大勢います。
ぜひ、先を見据えてボランティア活動もチェックを。
自分の興味に合うものがあれば、習い事を始めるのも良いですね。
語学を学び、スクールに通っている人たちと仲良くなれば一緒に旅行に行く機会にも恵まれるかもしれません。
スポーツジムやフィットネスクラブなら、体力づくりもできて友達もできる、一石二鳥です。
何か学び始めるなら、オンラインではなく、ぜひ人が集まるオフラインの場へ出かけてみてください。
年齢を重ねるごとに、新しい友達を作るのは少し難しくなるかもしれません。しかしそれは決して不可能ではありません。
50代のこの時期は、自分自身を再発見し、新たな趣味や興味を探求する絶好の機会となるはずです。
共通の興味を持つコミュニティに参加したり、ボランティア活動に精を出したりすることで、まだ見ぬ、新しい友達と出会うことができるでしょう。
Written by 七尾なお