突発的にブワッと湧いてくる怒りや悲しみの感情は誰しもが経験したことがあるでしょう。しかし負の感情が、表に出てしまう頻度が多くなると、周囲の人や本人の負担になることも。今回は感情がコントロールできないことによるデメリットと、制御する方法について解説します! 最後まで読んで実践すれば、スムーズなコミュニケーションが図れるようになりますよ。
まずは感情のコントロールできないことによるデメリットを理解しましょう。ここではどのような弊害が起こりうるのか、解説します。
感情がコントロールできず、ヒステリックになりすぎると、周囲の人との関係にヒビが入る可能性があります。余計なトラブルにならないようにと、距離感を置く人も増えるでしょう。結果として、良いコミュニケーションが取れず、深い関係性が築ける相手がいなくなってしまうことも……。
泣いたり、怒ったりするのは、ストレスに必ずしも悪影響ではありません。しかし感情を吐き出してしまったあとには、相手との関係の修復やフォローが必要な場面があります。そうした時にストレスが溜まる人もいるでしょう。
イライラで気持ちが散漫になり、仕事や勉強の生産性が下がる可能性も考えられます。
感情の起伏を表すと、相手は意見をする隙がなくなってしまうでしょう。その結果、感情的になるシーンが多い人は、自分の意見ばかりが優先されてしまいます。周りの気持ちを考えられなくなり、視野が狭くなってしまう可能性が否定できません。
次に実践的な感情をコントロールする方法をお伝えします。
感情をコントロールする代表的な方法として、アンガーマネジメントが挙げられます。反射的な怒りで相手を攻撃しないよう、心の中で「1.2.3……」と6秒数える、『6秒ルール』。怒りに対して点数をつけて、過去の怒りと比較し、冷静さを取り戻す方法、などの独特な対処法があります。
アンガーマネジメントの本も多く出版されていますので、参考にし生活に取り入れてみましょう。
理想や価値観を押し付けるのをやめましょう。当たり前ですが、他人と自分はまったく別の人間です。人生の経験が違えば、生活するうえで気になるポイントも違うでしょう。
どちらかが几帳面すぎるのかもしれませんし、どちらかが大雑把すぎる可能性のかもしれません。さらにいえば、同じ基準で物事をこなせない人がいるのも経験値の差があれば当然です。
自分の意見が正しいと思い込まず、一度対話からスッと一歩下がり、客観視してみてください。自分の思いを伝える時にはよりポジティブな言葉に言い換えられないか、心がける癖をつけるのもよいでしょう。
睡眠が十分でないと、ストレスへの耐性が低下してしまいます。イライラの原因は日々蓄積される脳疲労のため、質の良い睡眠で解消できるのです。
なお睡眠の質を上げるには、起床1時間以内に朝日を浴びたり、入浴から入眠までの時間を1時間以上あけたりするのが効果的。感情のコントロールができない人は、その場で感情に対応するだけに限らず、生活面に気を遣えるとよいですね。
とにかく一度場所を離れて一呼吸おくのは、感情のコントロールに有効な手段です。トイレや喫煙所に少しの間、行くだけ。怒りから目を逸らす時間が大切です。ヒートアップした気持ちが落ち着いていくのが、感じられるでしょう。
怒りの原因が根本的に解決にするわけではありませんが、冷静さを取り戻せます。その結果、言葉の選び方や怒りのトーンも変わるはずです。
自分なりに確実なストレス発散方法を知っておくのも一つの手です。美容院でセルフケア・入浴・マッサージなど……。一見、自分のためだけの贅沢にも思えますが、周囲の人のためにもつながる大事な時間です。
手軽にできる方法なら、深呼吸やストレッチ、1人の場所で大きな声を出すのもいいですね。感情が爆発する前に、自分なりに気持ちをケアしましょう。
誰かに怒りや悲しみをぶつけてしまう前に、読書や映画鑑賞で感情を吐き出しておきましょう。他人事で笑ったり、泣いたりする分には、心に大きな負担はかかりません。溢れかけた感情をリセットしましょう!
怒りをぶつけようとしている状態に気づいて、客観視するのも、感情のコントロールに有効です。
頭に血が上っている状態では、誰しもが冷静な状況判断ができません。思い込みや相手の立場を考慮できていない場合もあります。感情の渦に巻き込まれないよう、心がけるとよいですね。
誰かのために感情をコントロールすることは、巡り巡って自分の生活を豊かにします。何より笑って過ごせる方が心地よいですよね。
感情をコントロールするには、大きく分けて以下の2点を意識しましょう。
・日常的にストレスを極力減らす
・怒りの瞬間に冷静さを取り戻す
怒りも悲しみも必要な感情と認めたうえで、どのように向き合っていくか今一度考えてみてはいかがでしょうか。
Written by 田中なお