「結婚前に同棲がオススメ」と言われることがありますが、同棲することには利点だけでなく欠点もあります。同棲をやめたくなることも少なくないでしょう。どうして同棲をやめたくなるのか、主な理由や対応策、同棲をやめたくなったときの相手への伝え方について紹介します。
同棲をやめたいと思ったとしても、同棲解消が必ずしも恋人との別れを意味する訳ではありません。同棲はやめたけれど恋人としての付き合いは続いている、といったケースがあるからです。
しかし同棲をやめたいと思い、実行したと同時に恋人としても別れてしまう、といったケースもあります。相手のことを嫌になったのか、同棲生活が負担なのか、その理由によって同棲だけをやめるのか、恋人としての関係を終わらせるのか変わってくるでしょう。
同棲をやめたいと思うときは、お互いに不満や不安があるからでしょう。相手と一緒にいる楽しさよりも、一緒にいることのわずらわしさやストレスなどが理由で同棲をやめたくなってしまいます。
どうして、どんなときに同棲をやめたいと考えてしまうのか、主な理由について見ていきましょう。
同棲をしていると、2人で決めることが多くなります。
結婚前提で付き合っている場合、色々なことがスムーズに決まった方がいいでしょう。しかし考え方は人それぞれなので、意見が分かれてしまうこともあります。
そんなときに相手の意見を強く否定したり、自分の意思を押し通そうとしたりすると、相手が疲れてしまうのです。その結果、彼氏は「価値観が違うと面倒くさいことになる」と思い、一緒に過ごすこと自体が嫌になってしまいます。
同棲し始めたら寝る時間や起きる時間、食事の時間などの生活リズムをなるべくお互いに合わせるようになるでしょう。
一緒に暮らしていなかった恋人の頃は分からなかった相手の生活リズムが、同棲することで分かります。2人とも同じような生活リズムなら問題ないでしょう。しかし、生活リズムが大幅にずれていると、合わせようとすることがお互いにストレスになる可能性があります。
同棲すると2人分の家事が必要になります。2人でうまく分担できればよいのですが、家事に消極的な人や、お互いの家事への意識が違うことがあるでしょう。どちらかが家事をやらないとなると、負担は残った1人に大きくのしかかってきてしまいます。
家事は毎日する必要があることです。日々、家事をしない相手への不満がたまれば、同棲をやめたいと思うきっかけになることもあります。
同棲して長く一緒にいると、相手のいい面も悪い面も見えてきてしまうものです。相手の悪い面が見えてしまった結果、相手へときめきを感じなくなることもあるでしょう。
同棲相手への恋愛感情がなくなったり、他に好きな相手ができたりした場合、同棲することに利点がなくなります。同棲をやめたいと考えるようになるでしょう。
同棲したら「その次は」と先のことを考えるものです。しかし同棲自体はうまく続いても、将来に不安を感じることもあります。
長く同棲していても「将来に関する話が出ない」、「相手との幸せな将来が見えない」となると、同棲を続けることに疑問を抱き始めます。先が想像できない相手と同棲を続けることに意味があるのか、不満や不安から同棲解消を考えるようになってしまいます。
家にいるときが一番リラックスできるという人は多いでしょう。しかし同棲相手がいると自分だけの家ではなくなるので、自分の思うように過ごすことは難しくなりがちです。
同棲相手に気を遣ってしまったり、相手といることでリラックスできなかったりすると、家にいても落ち着けません。落ち着くはずの自分の家でストレスを感じてしまい、同棲をやめたいと考えるようになってしまいます。
同棲すると長く一緒に過ごせるようになるため、相手のこれまで知らなかった一面や、本性を知る機会が増えます。恋人として接するときには知らなかった本性を知ることで、相手に幻滅してしまうこともあるでしょう。
本性を知る前は理想の相手だと考えていたとしても、本性を知った後では考えが変わってしまいます。心が変わってしまえば、同棲を続けるのは難しいでしょう。
最初は好きな人と同棲を始めても、途中で他に新しく好きな人ができてしまうことがあります。同棲相手への恋愛感情がなくなって他の人に恋愛感情を向けるようになったら、同棲を続けることは難しくなるでしょう。
「相手が自分に合わせてくれている」、「尽くしてくれている」ことを嬉しいと思う反面、相手に無理をさせていると考えて心苦しくなってしまうことがあります。
価値観や生活リズムの違いで衝突することはよくあります。しかしそのような衝突が起こらず、無理に合わせてくれていると感じてしまったらどうでしょうか。相手にとって同棲が負担になっているのではないかと悩んでしまい、あなた自身も疲弊してしまうでしょう。
同棲はうまくいくこともあれば、うまくいかないこともあります。しかし、それでも同棲することには利点があると考える人もいます。結婚前に一度は同棲してみた方がいいと言われることもあるでしょう。どうしてそう言われるのか、同棲の利点を知っておきましょう。
同棲には1人よりも2人で一緒に住んだ方が、家賃や食費といった生活費をおさえられるという利点があります。
たとえば同棲するとなり、新しい物件を探すとします。同棲のための新居の家賃を2人で折半することで、1人暮らしよりも引っ越し費用や家賃の負担が軽減できることがあります。食事を作るにしても2人分で購入し、作った方が食費を安くおさえられるでしょう。
いきなり結婚すると、生活していく上でお互いにギャップを感じることがあります。そのギャップが離婚に繋がることもあるでしょう。
しかし結婚前に同棲しておくことで、ある程度お互いのことを知る期間ができ、結婚後のギャップをなくせるという利点があります。恋人として短い時間を過ごすのではなく、同棲して長く共に過ごすことで見えてくることはたくさんあるでしょう。
同棲すると一緒の家に住むようになるので、お互いの価値観を知ったり、好きな人と同じ時間を長く共有できるようになったりする利点があります。
特にふだん忙しい生活をしていて恋人と会える時間が少ない人の場合、同棲することで相手と過ごせる時間が増えるのは嬉しい利点なのではないでしょうか。
同棲していれば同じ家に住んでいるため、お互い一緒にいる時間が増え、相手に対する安心感が増える利点があるでしょう。
自分が一緒にいないとき、相手が何をしているのか気になって仕方ないことがあります。同棲していればお互いの生活を把握しやすくなるため、安心感が増して不安が減るでしょう。
ここまで同棲することの利点についてまとめてきました。しかし、同棲したことで発生する欠点もあります。できれば同棲する前に、同棲の利点だけではなく、欠点もお互いに理解しておいた方がよいでしょう。
結婚前に同棲しようと始めたとしても、実際に同棲生活がうまくいって長く続いていると、結婚話が出なくなってしまうことがあります。結婚しなくても、同棲して一緒に生活していることに満足してしまう、という人もいるためです。
あらかじめ同棲期間を定めておく、同棲の後は結婚するといった話を最初に決めておいた方がよいでしょう。
同棲するとお互いの距離がこれまでになく近づくことになります。一緒に寝たり、一緒に過ごす時間が増えることには欠点もあります。これまで気づかなかった相手の問題や、嫌なところに気づいて幻滅する可能性があるからです。
同棲する中で不満を感じたとしても、相手に嫌われるのを恐れて口にしにくかったり、気まずい空気になるのが嫌で口にできなかったりします。
結果的に同棲生活での不満を自分の中にため込んでしまい、ストレスを感じるようになってしまうこともあるでしょう。
同棲をやめたくなったときは、いったん落ち着きましょう。相手と気まずくなったりこじれたりしたくない場合には、伝え方に気をつける必要があります。本当に同棲をやめたいのか、不満が改善されるなら同棲を続けたいと考えているのか、自分の気持ちを明らかにしておくことも大切でしょう。
お互いに「同棲していたい」、「別れたくない」という気持ちが残っている場合は、原因となった言動や考え方を変えていく努力が必要になります。
特に長期間同棲を続けている場合、相手を思いやる気持ちが薄れてきてしまうこともあるでしょう。初心に立ち返り、当初はどのように彼と過ごしていたのかを思い出すのもいいでしょう。
同棲を解消したいという言葉をきっかけに、2人の仲を深めていきましょう。
彼氏の同棲解消の意思が固い場合は、なかなか考え直してもらえない可能性もあるでしょう。あなたはやり直したいという気持ちが強く、パニックになってしまうかもしれません。
そんなときは、「同棲を解消しても別れたくない」と伝えるのがいいでしょう。
彼とやり直すためには、同じことを繰り返さないように言動や考え方を改善していくのが大切です。自分が今後どう変わっていくつもりなのかを伝えると、彼も別れないという選択を取ってくれるかもしれません。
どうしても我慢できない不満は、「これが嫌」と相手にストレートに伝えた方がよい場合があります。あなたの不満が相手に伝わっているとは限らず、相手は無意識にしてしまっている場合もあるでしょう。
しっかり不満を伝えれば、相手が理解して改善してくれる可能性があります。同じようにあなたに対する不満を伝えられた場合は、できるだけ改善していくようにしましょう。
円満に同棲をやめたい、恋人としても終わりたい場合は、素直に恋人として「別れたい」意思を告げるのもよいでしょう。恋人と別れたのに、同棲を続ける理由はないからです。諦めてもらえないときには、相手の気持ちを考えながら誠実に思いを伝えるようにしましょう。
揉めずに円満に同棲をやめたい場合は、社宅に入ることや通勤距離、仕事に関することを理由にできます。「仕事に集中したい」と言えば、相手の理解もえやすいでしょう。
相手が別れたくないと考えていた場合は、どうしてもこじれやすくなります。しかしこの伝え方なら恋人との別れを前提とした同棲解消ではないため、相手にとっても受け入れやすい理由になるでしょう。
「親の介護をする必要があるから」という理由は、本人にはどうしようもない理由であるため、同棲解消の理由にしても揉めにくいでしょう。
相手との恋愛関係を終わらせたくない場合、相手に嫌われたくなかったり気まずくなりたくなかったりする場合に使える理由でもあります。
同棲生活に満足している相手は、結婚話にあまり乗り気でない場合があります。相手が結婚話を避けているなと感じていたなら、「結婚についてどう考えてるの」と結婚話を持ち出すと、先が見えないことを同棲解消の理由にしやすくなります。
また「結婚したいけれど少し距離を置きたい」と伝える方法もあります。相手への気持ちは変わっていないのに、同棲生活に不満がある場合には、「いったん距離を置きたい」と伝えるとよいでしょう。
同棲ではお互いのことを嫌でも知るようになります。相手のことを嫌だと感じる瞬間もあるでしょう。しかしその気持ちは相手も感じていたり、お互いに改善できたりする内容の可能性があります。
同棲をやめたい気持ちになっても、感情的に振る舞うとこじれやすくなります。本当に同棲をやめたいのか、その後の付き合いをどうしたいのかを冷静に考えましょう。
また自分の意思を冷静に伝え、相手の話も素直に聞いて、同棲生活についてやお互いの恋愛関係について話し合うといいでしょう。
Written by 早紀