回避依存症という言葉をご存じでしょうか? 回避依存症とは、他人との深い関与を怖がったり、避けてしまう状況を指すワード。
依存症とありますが、何かに依存しているような中毒的な状態を意味するわけではありません。ちょっとややこしいというか、語弊があるワードですよね。
つまり平たく言えば、あんまり他人と仲良くしたがらない人のことを、回避依存症だと定義できるわけです。回避依存症の人は世間にちらほらいるもの。
みなさんの周りにも、一人か二人、思い当たる人物がいるんじゃないでしょうか?
さて、そんな回避依存症の人々は、恋愛においてもやっぱり、深い関与を避けたがる傾向があるみたいですね。
今回は、こういう人々の恋愛観と、もし回避依存症の人と付き合ってしまったらどうなるか、これを考えていきたいと思います。
回避依存症と目される人々であっても、恋愛をしないわけでも、友達を全く作れないわけでもありません。
あくまでもその頻度が普通より少ないという程度で、最初から他者を拒絶しているという限りではないようです。
そもそも回避依存症って、アルコール中毒やギャンブル依存症と違って病気ではなく、ただの性格だったりしますので、周囲と100%分かり合えないようなやっかいな習性を持っているわけではありません。
さて、そんな回避依存症の男性を、筆者も数人知っています。彼らの特徴としては、社会人としてはそつなく生活できているものの、私生活では割と対人関係が淡泊で、しかもその関係も短命で終わりやすい点が挙げられます。
つまり、浅く付き合って、ほどなくすると縁が切れるような関係を作りがちということですね。
恋愛においても、普通にデートもするしコミュニケーションもよくするけども、同棲とか結婚といった踏み込んだ関係には拒絶反応を見せることは多いものです。
今の時代、別に他者と完全な共感を得なくても生きていくことは可能ですし、昔ほど人間関係を重視しなくてもよくなりました。そんなこんなで、回避依存症になるべくしてなってしまう男性というのは多いのかもしれませんね。
実際そういう男性と話していると、恋愛をすること自体にあんまり意味を感じていない節が窺えますし、特に今の時代、結婚なんかしても家計的に贅沢ができなくなるなんて世帯も多いですから、余計に結婚を忌諱(きい)する男性もいます。
前述のように、回避依存症とされる男性との恋愛は、ある一定のラインを超えることがありません。同棲もなければ、プロポーズもない。いわゆる若い世代の恋愛像を、30になっても40になっても実践したがる。それがこの手の男性なのです。
だからもしも、そうした男性と結婚を前提に付き合おうとする場合は要注意です。あちらにはそもそもその気がありませんので、授かり婚の一点狙いをする他ないでしょう。しかもそれが可能になったところで、相手の男性のモチベーションは低いまま。全く充実のない結婚生活がスタートすることになるはずです。
だからこそ、付き合った男性がもしも回避依存症だと分かったら、関係の進展は一定のライン以上は求めても無駄です。結婚しなくてもいいならそれでも問題ないですが、もしも結婚願望があるなら別れる方がいいですね。
そしてこれも大きなポイントなのですが、別れた後ってそこまで落ち込む必要はないです。相手は深い関係を求めることがなかったわけなので、自分もそういう気持ちを持つ前に関係を切ったと考えて、さっさと次に向かいましょう。回避依存症の男性と別れた後に残るものなんて、ゆる~い思い出ぐらいのものです。
まあ、回避依存症という言葉そのものが、なんだか恋愛だの交友関係だのに対してそこまで精力的でない人に向けてのレッテルみたいな文字構えのような気もするところ。昔からそういう人っていましたし、別に当人たちにとっては、何かを回避しようとも思っていないし、ただめんどくさいからやらないだけだったりするんでしょうね。
この手の人たちにはこの手の人たちなりの考えがあるわけなので、私たちの当たり前を念頭に接したり、説得しようとはしない方がいいでしょう。むしろ私たちの方が、余程恋愛・交友依存症と呼べるほどに、他人に依存してはいるような気もします。
Written by 松本 ミゾレ