人間不信の特徴や原因とその根本的な対処法とは? 【ひとみしょうの余談ですみません】

今は本当に便利な時代で、人間不信の人の特徴なんて、ネットに山ほど出ていますよね。例えば一人でいることを好むとか、心配性とか、やたら他人のことに首を突っ込むとか。同様に、人間不信の原因もネットにはちゃんと載っていますね。親友に裏切られたとか、親と上手くいっていないことが原因だとか、色んなことが書かれて言います。

ここでは、ネットにあまり載っていない人間不信の原因と、その根本的な対処法についてお届けしたいと思います。ネットに載ってあることを書いても、お読みになる人も「また同じことを書いてあるのかよ」としか思えないですもんね。

人間不信に陥った原因:身体感覚が死んでいる

人間不信に陥った原因:身体感覚が死んでいる

人間不信になるというのは「余程のこと」です。このようなことになる前に、身体が悲鳴をあげていたはずなんですね。

例えば、会社の上司に何を言っても全否定され、それを同僚たちが見てみぬフリをし、その結果あなたが人間不信に陥った場合を考えてみましょうか。

上司に全否定されることが1週間続いたら、その翌週の月曜日に会社に行きたくないと身体が悲鳴をあげていたはずです。同僚たちがあなたに対して何のヘルプもしてくれないと分かった時、あなたはきっと食事が喉を通らなくなったはずです。なので、しかたなく流動食みたいなのを食べていたはずです。その時あなたの身体は、あなたに助けを求めていたはずです。同時に「こんなヤバい会社なんて今すぐ辞めようよ」と、あなたに言っていたはずなんです。

その身体の声を無視し続けた結果が、今の人間不信です。つまり、あなたが人間不信に陥った原因とは、あなたがあなたの身体が発する声に無頓着すぎたからだ、ということになります。

と、ここまでは、精神科医やカウンセラーも言っている、割とありふれた話です。では次に、ありふれていない話を思想家の内田樹の著書を元にしたいと思います。

対処法:人生の流れを感じること

対処法:人生の流れを感じること

内田氏は、人間不信に陥るという「余程のこと」になるずっと前に、あなたが人生の選択ミスをしたと指摘します。つまり、身体の悲鳴をあなたが聞かなかった(聞けなかった)原因はあなたがそれ以前に、人生の選択ミスを犯したからだ、ということです。

内田氏は、「余程のこと」に陥ってしまって、例えば今勤めている会社を辞めるか辞めないかという、いわば究極の選択が眼前に突きつけられるというのは、どこかしら人生の流れとしておかしいだろうと直感しているのです。

例えば、ウ●コのついているタオルと、おしっこの染みがついているタオルのどちらで手を拭くのか? なんていう選択は、自分にとって心地よい方を選択し続けてきた人の身には起こりえないだろう、と彼は言います。自分が日々「気分がいい方」を選択し続けていたなら、ウ●コのついたタオルと、おしっこの染みがついているタオルのどちらで手を拭くのか? なんていう選択は起こりえないというのです。

つまり、人間不信に陥るずっと前から、あなたは自分に無理をしてきた。こうすべきという「べき論」でのみ、人生を歩んできた。だから人間不信に陥ったのだと、内田氏は指摘します。

ということは、人間不信に陥った人の根本的な対処法とは、人生の流れを身体で感じること、です。具体的には、内田氏が提唱するように「気分が良い方」を選択し続けるということです。

終わりに

終わりに

「べき論」に生きている人って、真面目な人が多いと思います。つまり、人間不信に陥っている人は真面目な人だと僕は思います。そういう人に対して、内田氏は「そのうちなんとかなるだろう」くらいのスタンスで生きてみてはどうか、と言います。

この提言と同じことを、あのアップルの、故スティーブ・ジョブズ氏も言っているとのことで、スティーブ・ジョブズ氏の言葉をご紹介しつつ、この項を締めたいと思います。「一番大切なことは、あなたの心と直感に従う勇気を持つことです。あなたの心と直感は、あなたが本当は何者になりたいのかをなぜか知っているからです。」

なぜか、というところが素敵だと思いませんか? お互い頑張っていきましょう!

※本項で内田説としてご紹介したものは、ひとみしょうの意訳(超訳)が含まれています。正確な内田説をお知りになりたい方は、以下の本に当たってください。
※参考・引用 内田樹『そのうちなんとかなるだろう』マガジンハウス(2019/07)

Written by ひとみしょう

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