恋愛って、キラキラ期もあればダラダラ期もあれば、色んな時期が螺旋状になってできているので、彼氏と別れた方がいいかな、と逡巡(しゅんじゅん)する時期があって当然です。
ずっとラブラブのまま交際が進み、結婚がゴールになって二人で手を繋いでゴールしたところで、その翌年大喧嘩して離婚しちゃうことだってあるしね。
さて、恋愛において「気持ちが落ちている」時期に悩みがちな「今彼と別れた方がいいのかな」という問題について、今回は一緒に見ていこうと思います。ズバリ、別れた方がいい彼氏とは?
実は別れた方がいい彼氏って、一種類しかいないんですよね。では、どんな彼氏が別れた方がいい彼氏なのでしょうか?
極端に言うと、例えばギャンブルに狂っていて、彼女から毎朝ギャンブルの軍資金1,000円を借りるような男は、別れた方がいいのかどうなのか?
一般的には、そんな彼氏となんかすぐに別れなさい、というのが答えですよね。
では、お酒も飲まずギャンブルもせず、毎日決まった時間に会社に行き、決まった時間に帰宅し、彼女のことを楽しませるわけでもなく、貯金と割引クーポン集めが生きがいという彼氏とは別れた方がいいのか?
これは答えが分かれるはずです。こんなに生真面目な男もちょっと他にいないだろうし、そういう男と結婚したら、まず「間違いのない家庭」になるから、女子としてつまらなくても付き合い続けなさい――田舎の母親はこう助言するかもしれないですよね。当然、付き合っている彼女は「もうちょっと気の利く彼氏と付き合いたいなあ」と思うと思いますが。
別れた方いい彼氏とは、ギャンブルが、とか、真面目すぎるとか、そういうことじゃなくて、優しくない男です。優しさの量が、あなたから見て少ない彼氏、これが別れた方がいい彼氏です。
ギャンブルに狂っている男であっても、根本に優しさをたくさん持っていたら、改心する可能性が高いものです。男ってそういう生き物です。もちろん、60歳70歳の男性を見ていたら、若い頃からギャンブル癖や深酒する癖が抜けないままその歳になっておられる方もいます。
でも根が優しい男性は、ギャンブルや酒で家族に大きく迷惑をかけていないんですね。ちょっとした迷惑は日々かけていると思われるものの(!)致命傷になる迷惑はかけていない。反対に、どんなに真面目であっても優しさの量が少ない男は、仕事ばかりして家庭を顧みないとか、奥さんに冷たいとか。
そして、一般的には、この「真面目で優しさの量が少ない男」が、タチ悪いんですよ。だって彼は真面目でしょ? ちゃんと真面目に働いて、お給料を持って帰ってくるわけです。真面目だから家庭も真面目で静かです。だから世間は「そういう家庭の何が不満なの?」と言います。表面的には真面目に見えるから。でも奥さんは大変ですよね。息が詰まる思いで、毎日夫と同じ屋根の下で暮らさなくてはなりません。
あなたの彼氏がどれくらいの優しさを持っているのか、つまり、別れた方がいい彼氏かどうかをどこで見極めるのか? 普段の彼の言動から、すぐに分かります。
例えば、電車でサッと席を譲ることのできる人と、そうじゃない人っていますよね? 言うまでもなく、席を譲ることのできる人は、優しさをたくさん持っています。お客さんが来た時に、サッとお茶を用意できる人っていますよね。あるいは、椅子がなければ、どこかから椅子を持ってくる人もいますね。誰かがくしゃみをしたらボックスティッシュを持ってくる人もいますね。そういう日常の細かな言動を見ていたら、その人が持つ「人としての優しさの量」が見えてくるのです。
彼氏はかっこいい、お金を持っている、でも優しさの量が少なそうだ――こういう彼氏は、別れた方がいい彼氏です。お金なんて来年、あるかどうか分からないですよ。例えば来年、彼の会社の株価が暴落したら、彼はお金持ちじゃなくなります。そんな変わる可能性のあるものなんて、別にどうだっていいんです。なければ増やせばいいし、増えすぎたらおのずと減るから。変わるとはそういうことです。
人としての優しさの量、これは子どもの頃から老人になるまで、ほぼ一貫して変わりません。余程のことがない限り変わりません。
同窓会に行ってごらんなさい。中学時代から自分の偏差値を高めることにしか興味のなかったヤツは、冷徹な男になって「俺29歳の時、〇〇(大企業名)の課長に大抜擢されたんだぜ」とか、アホなことを言うんですよ。それ、同窓会で言うことか? 優しさの量が少ない彼氏は、別れた方がいい彼氏です。
Written by ひとみしょう