人見知りは子どもの頃からの性格だから変わらない、とあきらめている人もいると思います。今回は、大人になってから人見知りが治った人に起きた変化と、少しずつ人との距離を縮めるためにできることを紹介します。
人見知りが強いと、あいさつのあとに何を話せばいいかわからず、相手の言葉を待ってしまいがちです。人見知りが改善された人は、「このお店にはよく来るんですか?」「お仕事はこの近くですか?」のように、まず一つだけ質問を投げかけられるようになっています。
上手に話そうとしなくても、質問を一つすれば相手が話してくれる。そう気づくだけで、初対面の緊張はずいぶん和らぐのだと思います。
会話が途切れた瞬間、焦って何か話さなければと思うと、余計に言葉が出てこなくなるものです。でも、飲み物を一口飲む、メニューを眺めるといった間を、相手は特に気にしていないことがほとんどです。人見知りが改善された人は、少しの沈黙があっても「相手も考えているのかな」と受け止められるようになっています。
沈黙を自分のせいだと思わなくなると、肩の力が抜けて、次の話題も自然と出てくるようになります。
「あの、すみません」ではなく、「佐藤さんは、休みの日は何をしているんですか?」と名前を呼んで話しかける。名前を呼ばれると、相手も自分のことを覚えてくれていると感じて、話しやすくなるものです。
実は私自身、以前は人の名前を呼ぶのが照れくさくて苦手でした。新しい職場で意識して名前を呼んであいさつするようにしたところ、ランチに誘ってもらえることが増え、そのとき仲よくなった同僚は今も大切な友達です。
人見知りが強い頃は、知らない人がいる集まりに誘われると、「誰が来るんだろう」という不安が先に立ってしまいます。人見知りが改善された人は、「少しだけ顔を出してみよう」と、参加することへのハードルが下がっています。実際に行ってみると、同じように緊張している人が意外と多いことにも気づけるはずです。
合わなければ早めに帰ればいい。そうやって自分に逃げ道をつくれるようになったことも、大きな変化です。
意外かもしれませんが、人見知りを隠さなくなったことも変化のひとつです。「人見知りなので、緊張していたらすみません」と最初に伝えておくと、相手も気にかけて話しかけてくれます。
うまく話せなくても、「そういう人なんだ」と受け止めてもらえる安心感が、次の会話につながっていくのです。
習い事やジム、行きつけのカフェなど、同じ場所に通い続けると、自然と顔なじみが増えていきます。何度か顔を合わせるうちに「こんにちは」が言えるようになり、そこから少しずつ会話が生まれます。初対面の連続より、ずっと気持ちが楽だと思います。
同じ時間帯に通うと、会う顔ぶれも固定されやすくなります。話しかけるのが難しければ、まずは会釈から始めるだけで十分です。
話が盛り上がっても、「また今度ごはんでも」で終わってしまうと、そのまま会わなくなることがあります。「来月の第2土曜はどうですか?」のように日にちまで決めると、次に会う理由ができます。
日にちを提案するのに緊張するなら、「行ってみたいお店があるんです」とお店の名前を出すだけでも、話が具体的に進みやすくなります。
帰り道に「今日はありがとうございました、楽しかったです」と一言送るだけで、相手の中での印象はぐっと残ります。次に会うときの緊張も、少し和らいでいるはずです。
長い文章を考える必要はありません。「旅行の話、面白かったです」のように、その日に話した内容に一言ふれるだけで、相手も覚えていてくれたんだと嬉しくなるものです。
料理教室やワークショップのように、手を動かしながら過ごせる場は、人見知りの人にとって参加しやすい場所です。
作業をしているので会話が途切れても気まずくなりにくく、「それ、どうやるんですか?」と自然に話しかけるきっかけも生まれます。
人見知りが改善されたからといっても、まったく緊張しなくなったわけではありません。質問を一つする、名前を呼ぶ、「楽しかった」と伝える。小さな行動を重ねるうちに、人と関わることが少しずつ怖くなくなっていったのです。
大人になってから友達が増えた人も、最初の一歩はささやかなものでした。大切なのは、人見知りな自分を責めずに、できることを一つずつ試していくことだと思います。今日できそうなことを一つ選んで、次に誰かと会うときに試してみてください。
Written by Sara