スマホの通知が鳴るたびに、少しだけ気持ちが重くなる……。誘いを断れないまま予定が埋まっていく感覚、一度は経験がありますよね。今回は、相手との関係を壊さずに人付き合いを減らしていく方法と、減らしたあとも心地よく過ごすための工夫を紹介します。
付き合いを減らす方法として、まず見直したいのが断り方です。断るのが苦手な人ほど、「その日は親が来ていて」「仕事が立て込んでいて」と理由を細かく説明しがちですが、実はそれが次の誘いを呼び込む原因にもなります。理由が具体的だと、相手は「じゃあ来週は?」と別の日を提案しやすくなるからです。
「誘ってくれてありがとう。今回は見送るね」と、感謝と結論だけを伝えるほうが、相手もあっさり受け止めてくれます
すぐに返信する習慣は、相手に「この人はいつでも反応してくれる」という期待を育てます。付き合いを減らしたいなら、返信のペースを少しずつゆっくりにしてみましょう。
届いてすぐではなく、数時間後や翌朝に返すくらいで十分です。既読をつけたまま返さないのが気になる場合は、通知の表示だけで内容を確かめて、返せるタイミングで開くようにすると気持ちが楽になります。
返信が落ち着いてくると、相手からのメッセージの頻度も自然と下がっていきます。
毎月のランチ会や同僚との飲み会など、定例の集まりは、一度行かなくなるタイミングが難しいもの。私の友人は、子どもの幼稚園のママ友ランチに毎週参加していた時期があり、参加のたびに疲れていたそうです。
そこで思い切って、「これからは行けるときだけ参加させてね」とグループに伝えたところ、返ってきたのは「了解!」のスタンプで、気まずい雰囲気にはならなかったそうです。
付き合いを減らす方法として見落としがちなのが、SNSでのやりとりです。友人の投稿に毎回「いいね」を押し、コメントを書かなければと感じているなら、それも小さな付き合いのひとつです。
心理学では、他人の暮らしと自分を比べてしまうことを「社会的比較」と呼びます。SNSを見る時間が長いほど、この比較が起きやすくなるとされています。反応するのは本当に心が動いたときだけにして、見る時間そのものを短くしていくのもいいと思います。
付き合いを減らすと、「このままひとりになってしまうのでは」と不安になることがあります。そんなときは、紙に「本当に会いたい人」を3人だけ書き出してみてください。
イギリスの人類学者ロビン・ダンバーは、人が最も親しい関係を保てる相手は5人ほどだと述べています。全員と同じ距離で付き合わなくていいとわかると、少し気持ちが軽くなるはずです。反対に、リストに名前が浮かばなかった人とは、少しずつ距離をとっても大丈夫な関係なのかもしれません。
誘いを断って空いた時間を、ぼんやり過ごしていると、「やっぱり行けばよかったかな」と迷いが出てきます。気になっていた映画を観る、カフェで本を読むなど、ひとりで楽しめる予定を先に入れておきましょう。
自分で選んだ予定で時間が埋まっていく感覚は、心理学でいう「自己決定感」を高めてくれます。誰かに合わせて決めた予定より、自分で決めた予定のほうが満足感が残りやすいのは、そのためです。
付き合いを減らした直後は、「冷たい人だと思われていないかな」という罪悪感が出てくることもあります。そんなときは、「日曜の夜にゆっくりできた」「LINEを見る回数が減った」など、楽になったことを手帳やスマホにメモしてみてください。
目に見える形で残すと、自分の選択が間違っていなかったことを確かめられます。1週間ほど続けると、「会わなかったけれど、困ったことは何もなかった」と気づく人も多いものです。
人付き合いを減らすことは、誰かを拒むことではなく、自分の時間と気持ちを大切にすることです。無理に続けていた関係を少し手放すだけで、本当に会いたい人と過ごす時間の豊かさにも気づけるはずです。
大切なのは、「会いたいから会う」という気持ちを基準にすることだと思います。まずは次の誘いに、「今回は見送るね」と返すところから始めてみてください。
Written by Sara