婚活の場では「年の差カップル」も珍しくなくなってきましたが、10歳差となると実際のところうまくいくのか気になる人も多いでしょう。
年齢差が大きいことで、価値観やライフスタイルに違いが生まれる一方、安心感や包容力など、プラスに働く面もあります。
この記事では、10歳差婚の実態を解説すると共に、10歳差婚のメリット・デメリットや成功させる男性に共通するポイントなどを紹介します。
株式会社IBJの「成婚白書2024年度版」によると、成婚相手との平均的な年齢差は以下のような結果が出ています。
【男性】
|
年齢層 |
成婚相手との年齢差(相手-自分) |
|
~29歳 |
0歳 |
|
30~34歳 |
-1歳 |
|
35~39歳 |
-3歳 |
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40~44歳 |
-4歳 |
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45歳~ |
-6歳 |
【女性】
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年齢層 |
成婚相手との年齢差(相手-自分) |
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~29歳 |
+3歳 |
|
30~34歳 |
+2歳 |
|
35~39歳 |
+3歳 |
|
40~44歳 |
+3歳 |
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45歳~ |
+2歳 |
参考文献:株式会社IBJ「2024年度版 成婚白書」
あくまで平均的な数値ではあるものの、多くの人は1~3歳差の相手と結婚していることがわかります。
また、株式会社ZWEIが独身男女を対象に年の差恋愛・年上からのアプローチに関する意識調査を実施し、「恋愛・結婚対象としてアリと思える年齢差はどれくらいか」を尋ねたところ、最も多かったのが「5歳差まで」の36.6%で、次に「10歳差まで」の35.3%となり、全体の7割以上が10歳差以内までが恋愛・結婚対象としてアリと思える人が多いことがわかりました。
逆をいえば、7割以上の人が10歳差以上ある相手との恋愛・結婚は考えられない場合が多いことを表しています。
参考文献:ツヴァイ結婚相談所「「「年の差恋愛」は本当にアリ?ナシ? 464名の本音を徹底調査【結婚相談所ツヴァイ調査アンケート】」
このように、データでみると10歳差以上の婚活は難しいように感じてしまうかもしれません。
しかし、平均的なデータとして少ないだけで実際に10歳差以上の年齢差で結婚した人はいます。
10歳差以上年齢が離れている相手と結婚した場合、どのようなメリットが得られるのでしょうか?
10歳差婚の主なメリットは以下のとおりです。
・精神的な安定感が得られる
・経済的な余裕がある
・新しい価値観や世界が広がる
それぞれのメリットについて、詳しく解説していきましょう。
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10歳差婚のメリットとして、相手が自分よりも年上だった場合に精神的な安定感を得やすいという点が挙げられます。例えば年上男性と年下女性の場合、年上男性は人生経験に基づき包容力があるため、女性に安心感をもたらしてくれます。仕事やプライベートなどで悩みを抱えていた場合でも、やさしく寄り添い、相談に乗ってくれる人も多く、さらに自身の経験に基づいた的確なアドバイスも送ってくれます。
また、同年代だとお互いの意見が衝突し、どちらも譲れない部分があることでケンカに発展するケースもありますが、10歳差以上の年齢差があると包容力によって寛大に受け止めてくれることもあり、ケンカにまで発展しないことが多いです。そもそも10歳差婚の場合、お互いに年齢が離れているため価値観が違うものと理解しているため、相手の意見をまず聞いてみよう、受け入れてみようと考える傾向にあります。
このことからも、離婚に発展するような大きなケンカにはなりにくいと言えます。
国税庁の「令和6年分民間給与実態統計調査」で、年齢階層別の平均給与を見ると以下の結果になることがわかっています。
【男性】
|
年齢層 |
平均給与 |
|
19以下 |
144万円 |
|
20~24歳 |
295万円 |
|
25~29歳 |
438万円 |
|
30~34歳 |
512万円 |
|
35~39歳 |
574万円 |
|
40~44歳 |
630万円 |
|
45~49歳 |
663万円 |
|
50~54歳 |
709万円 |
|
55~59歳 |
735万円 |
|
60~64歳 |
604万円 |
|
65~69歳 |
472万円 |
|
70歳以上 |
380万円 |
【女性】
|
年齢層 |
平均給与 |
|
19以下 |
96万円 |
|
20~24歳 |
258万円 |
|
25~29歳 |
370万円 |
|
30~34歳 |
362万円 |
|
35~39歳 |
351万円 |
|
40~44歳 |
359万円 |
|
45~49歳 |
369万円 |
|
50~54歳 |
363万円 |
|
55~59歳 |
356万円 |
|
60~64歳 |
294万円 |
|
65~69歳 |
240万円 |
|
70歳以上 |
209万円 |
参考:国税庁「令和6年分民間給与実態統計調査」
女性は年齢階層によって平均給与が大きく変動するわけではありませんが、男性の場合は徐々に給与が増えていき、50代でピークを迎えます。
これはあくまで平均値であり、必ずしも給与が増えたり50代でピークを迎えたりするわけではありません。
しかし、年上男性の場合だと自分よりも収入が多い傾向にあり、万が一出産を機に仕事を辞めてしまった場合でも経済的に安心できます。
また、収入の多さから子育てや老後のための準備など、将来に向けて貯蓄がしやすいこともメリットと言えるでしょう。
10歳差以上の年齢が離れていると、育ってきた世代や経験してきたことなども異なるため、会話をしていると新しい発見や学びにつながる場合もあります。
例えば2人とも音楽を聞くのが好きだった場合、世代が違うことで好きな曲がお互い知らない曲であることも多いです。
ここで相手を否定したり、価値観を受け入れられなかったりすると衝突につながる可能性もありますが、自分も聞いてみることで意外と好きになることもあるでしょう。
これをきっかけに、より仲が深まっていくことも考えられます。
世代が違うからこそ生まれる新しい発見や学びは、自分の世界が広がり刺激的で飽きない生活を送れるはずです。
ここまで10歳差婚のメリットについて解説してきましたが、10歳差婚に対してデメリットに感じてしまうような部分もあります。
10歳差婚で直面しがちな課題は、以下の3点です。
・埋めがたい世代間のギャップ
・将来への不安(健康・介護・子育て)
・周囲からの偏見や視線
それぞれの課題について説明しつつ、具体的な対策についても紹介していきましょう。
メリットで新しい価値観や世界が広がることについて紹介しましたが、ネガティブに捉えるとジェネレーションギャップが起きやすい点がデメリットになります。世代間でズレが生じた場合、新しい価値観として自分の中で受け入れられれば良いのですが、意見や考え方がズレてしまうことで相手とすれ違いに発展する可能性があります。
例えば30歳男性と20歳女性で結婚した場合、20歳女性は若いこともありまだまだ遊びたいと考え、30歳男性は遊ぶことも大事ではあるものの、将来のために貯金をしていきたいと考えていたとします。このような考え方の違いからケンカに発展し、最悪の場合離婚に至ってしまう可能性も高いです。
他にも、ジェネレーションギャップによってあまり話が合わず、コミュニケーション不足に陥ってしまうこともあります。
ジェネレーションギャップを乗り越えるためには、自分と相手の違いについてよく理解し、共通点を増やせるよう努力することが大切です。
例えばコミュニケーションの取り方で言うと、年上は電話で連絡を取り合いたいと考えるケースが多いですが、逆に年下はLINEやSNSなどを使ったコミュニケーションを重視する傾向にあります。
相手が年下で自分が年上だった場合、相手にコミュニケーションの取り方を合わせてLINEなどで連絡を取り合うようにしましょう。
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10歳差婚のデメリットに、将来に対する不安が大きくなりやすい点も挙げられます。
例えば相手が年上男性、自分が年下女性だった場合、収入の多さから経済的に余裕のある結婚生活を送れるかもしれません。
しかし、夫が定年を迎えた場合、女性側が家計の大黒柱として動かなくてはいけない場合もあります。
また、厚生労働省の「簡易生命表(令和6年)」によると、日本人の平均寿命は2024年時点で男性が81.09歳、女性が87.13歳で、女性の方が長生きです。
夫が年上だった場合は妻が1人で生活する期間がかなり長くなるという不安もあるでしょう。
他にも、年上の男性と結婚することで親の介護・夫の介護が重くのしかかってくる可能性もあります。
また、夫の定年退職後に子どもが大学生になる場合、多額の教育資金が必要となり年金収入だけでは賄えなくなってしまいます。
こうした10歳差婚における将来への不安を解消するためにも、ライフプランを早めに設計しておくことが重要です。
ライフプランを設計することで、いつ、どれくらいの費用がかかってくるか目安が分かり、それまでに準備を進められます。
また、早いうちに保険の活用を考えておくことも大切です。
例えば年上の夫が亡くなってしまった場合に、住宅ローン残債と葬儀費用を受け取れるように、生命保険に加入しておきます。
万が一のことも考慮して、早めに対策を講じるためにお互いに将来のことやお金のことについてきちんと話し合うようにしましょう。
参考文献:厚生労働省「簡易生命表(令和6年)」
本人同士はうまくいっていると感じていても、10歳以上も年齢が離れていることで周囲から偏見の目が向けられてしまうこともあります。
例えば夫婦2人で街中を歩いていて友人から声を掛けられた時、友人は「お父さん(お母さん)ですか?」と聞かれてしまうこともあるでしょう。
友人に悪気はなかったとは言え、周りから見ると親子に見えてしまうのはあまり良い気分にはなれないものです。
また、結婚の挨拶などで年上相手の親族と会った際に、親族から「お金目当てで結婚したんじゃないの?」と聞かれてしまうこともあるでしょう。
こうしたことが続けば、相手から「気にしなくても大丈夫」と言われても精神的に大きな負担を感じてしまうケースもあります。
周囲からの偏見や視線に負けないためにも、お互いの絆を強くすることが重要です。
お互いが強く信じあい、信頼関係を構築することで周囲から何を言われようと振り回されません。
また、全員に理解を求めることは難しくても、身近な人にはなぜ結婚したのか、今どんな関係を築けているのかなどを丁寧に説明し、受け入れてもらえるように努めましょう。
身近な人だけでも理解してくれる人が増えれば、精神的な安定にもつながります。
10歳以上年齢が離れている相手と結婚したくても、なかなか相手が見つからないという現状があります。
しかし、これまでに10歳差婚を成功させた人がいるのも事実です。
特に男性は10歳差婚を成功させるために、どのようなポイントを押さえれば良いのでしょうか?
ここで、10歳差婚を成功させる男性の5つの共通点について解説します。
清潔感のある髪型や服装、体型維持の重要性を説明してください。無理な若作りではなく、年相応の品格と清潔感を両立させるポイントを解説してください。
10歳差婚を成功させている人の特徴として、実年齢より若々しい外見を保っていることが挙げられます。「若々しい外見」というと薄毛や白髪などを気にする人も多いですが、実は薄毛・白髪は若々しいかどうかを判断する上で重要ではないことがほとんどです。
例えば薄毛であっても若々しさを感じられる見た目によって、成婚に至るケースも少なくありません。
では、「若々しさ」はどこから生まれるのかというと、実は清潔感が大きく影響しています。
毎日お風呂に入って清潔にすることは当然として、例えばシワのない服を着たり、自分の体型に合った服でコーディネートをしていたり、肌や髪の毛をきちんと整えていたりすることで、実年齢よりも若々しく見られやすくなります。
また、体型を維持することも重要です。
特に40代以降は体重増加やお腹のたるみなどが気になってくるタイミングなので、運動を取り入れて体を鍛え、スマートな印象を与えられるように心がけましょう。
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10歳差婚で将来的な生活や子育てなどを考えた際に、女性を安心させる経済力があることも重要となってきます。男性の平均給与は587万円になりますが、子育てのことを考えると女性側は600万円以上を希望するケースも多いです。
特に年下女性があえて年上男性を選ぶ理由として、経済的に安定していることが挙げられます。このことから、ある程度の経済力があった方が10歳差婚も成功しやすいと言えるでしょう。
ただし、注意すべきポイントとして、単に高収入であるだけでは選ばれない可能性があります。
例えば年収1,000万円以上あったとしても、毎月使いすぎてしまい貯金がほとんどない人だと、計画性がないと判断されてしまうかもしれません。
逆に言えば、平均的な年収だったとしても堅実な金銭感覚や計画性を持ち合わせていれば、10歳差婚も叶う可能性があると言えます。
年上として年下の女性と接する際には、精神的な余裕と包容力を持つことも重要です。年下女性は年上男性に対して、包容力を求める傾向にあります。同年代だと衝突してしまうことも、年上男性ならではの包容力や器の大きさによってケンカに発展せず、穏やかな関係を築いていけると考え、年上男性を選びます。
また、年上男性に対してリードされたいと考える人も多いでしょう。精神的な余裕と包容力をうまくアピールできれば、10歳差婚も夢ではありません。
そのためにも、まずは感情的にならず冷静に話を聞ける姿勢を身に付けることが大切です。
たとえ相手のミスや間違いがあったとしても、相手に怒りをぶつけず穏やかに話し合うことが大切です。
また、途中で相手の話を遮って自分の意見を主張しようとするのではなく、一旦相手の話を最後まで聞き、相手が何を言いたいのかきちんと理解することで包容力のあるコミュニケーションが取れます。
年齢が離れていることでジェネレーションギャップが生じやすいですが、10歳差婚を成功させている男性には自分の価値観を押し付けない柔軟性があります。
例えば年下女性の行動に対して、「昔はこうだった」と説教をしてしまうと、年下女性は世代間のズレを感じてしまいます。
相手に世代間のズレを感じさせないためにも、まずは相手の価値観を尊重する姿勢を見せることが大切です。
自分の当たり前は相手に必ずしも通じるわけではないですが、それは相手も同じことが言えます。
だからこそ、まずは相手の価値観を受け入れ、たとえそれを共有することができなかったとしても尊重することが大切です。
むしろ自分にとって新しい価値観に対して面白がり、新しい文化を学んでいく意欲が重要となります。
10歳以上年齢が離れていることで、上記で説明したように様々な問題点が浮上してきます。
ここで「自分はもうおじさんだから…」と年齢を言い訳にしていると、相手も「じゃあ同年代の人と結婚すれば?」と感じてしまうものです。
10歳差婚を成功させている人は、むしろ年齢差をそこまで意識せず、デートや会話を積極的にリードする姿勢を見せる傾向にあります。
例えば年下女性と共通の趣味を見つけることで、会話がより弾みますしコミュニケーションも取りやすくなります。
たとえ年下女性の趣味が若者を中心に人気の趣味だったとしても、おじさんであることを理由にせず、どんな趣味でどのような部分にハマるのかなど、歩み寄ることが大切です。
また、年齢差を理由に遠慮をしてしまい、コミュニケーションが不足してしまうことも少なくありません。
コミュニケーションを取るのに年齢は関係ないため、マメに連絡することも重要です。
今回は、10歳差婚のメリット・デメリットや実際に10歳差婚を成功させている男性の特徴について紹介してきました。データ的に10歳以上年齢が離れている相手と結婚している人はかなり少ないものの、全くいないわけではありません。10歳以上も離れていると、同年代同士の結婚とは異なる問題が浮上してきます。
しかし、お互いを知り、理解し合うことを意識することで信頼関係が深まり、婚活に成功する可能性は高いです。10歳差婚を成功させたい人は、今回紹介したポイントを押さえつつしっかりとコミュニケーションを取るように意識してみましょう。
相手との年齢差が10歳以上離れている場合、必ずしも気持ち悪いと思われるわけではありません。
女性によっては10歳以上年齢が離れた男性から積極的にアプローチをされると困惑する場合も多いですが、人によっては年齢をあまり意識していないケースもあります。
理想の年齢差は人によって異なりますが、男女どちらも同い年または1~3歳程度の年齢差の相手を希望する傾向にあります。
ただし、男性の場合は年下、女性の場合は年上を好むことから、ある程度年齢が離れていても許容範囲になる可能性は高いです。
Written by 早紀